ワイドな背中を作るなら肩甲骨は○○させるな
結論を言えば
〇〇は内転です。
そんなこと知ってるよ
という方もいるかもしれませんし
私も理論上は知っていました。
通常、背中のトレーニングとしてよく行われるのがラットプルダウンや懸垂ですが、これらの種目では基本的に
・骨盤は前傾
・肩甲骨はやや内転させながら下制させていく
という姿勢で体を反らせて行います。
この状態なら
背面の僧帽筋中部下部、三角筋後部、大円筋、広背筋を効果的に収縮出来ます。
確かにこのフォームは有効なのですが
ワイドな背中を作るのに重要な大円筋や広背筋は外側に広がるようについている筋肉なので
肩甲骨の内転を意識しすぎるとストレッチ時に負荷がかかりにくく、僧帽筋や三角筋後部への効きが強くなってしまいます。
これを解決するためにはケーブルやバーベルで行うプルオーバーという種目なのですが、運動神経が悪い私はその種目ではあまり広背筋の効かせきれずにいました。
それを解決してくれたのは、効かすことを一旦忘れ
ボルダリングのためのトレーニングとしてスタートしたカリステニクスのある種目でした。
その種目は
マッスルアップ
だったのです。
マッスルアップとは簡単に言えば
懸垂の延長線上のような動きで
鉄棒の上に上がり
さらにディップスで押し上げる
という動きです。
3ヶ月くらい頑張ってできたのがこれです。
その時は考えもしていなかったですが
このマッスルアップが、ワイドな広背筋を作る方法に気づくキッカケとなったのです。
まず初めに、マッスルアップにチャレンジする中で気がついたポイントや具体的なやり方について解説していきますね。
まずは蹴上がり
初めにできたのはマッスルアップというよりは
Kipping(蹴上がり)といって
簡単に言えば反動を使ったマッスルアップでした。
この蹴上がりが出来るようになるためには基本的な筋力として
・脚をバー付近まで上げる腹筋(レッグレイズよりも上に上げる筋力)
・懸垂10回以上
・深めのストレートバーディップス10回以上
・強いグリップ
が必要となります。
蹴上がり習得方法
蹴上がりは
これで大体出来ますが
一気に身体を上まで引き上げる爆発力、引く力から押す力へのスムーズな切り返しも大切になります。
実はこの蹴上がり、10年前格闘技をやっていた時に何度もチャレンジしていましたが全く出来なかったので、蹴上がりが出来ただけでもけっこう満足していました。
※この時点ではまだ広背筋の外側に効く感覚は得られていません
しかし、蹴上がりを達成するともっと極めたい、成長したいという気持ちが出てきました。
そこから約半年以上かけて
クリーン(本物の)マッスルアップ
習得に向けたトレーニングが始まりました。
クリーンマッスルアップは
蹴上がりと違い、脚が伸びた状態でマッスルアップをする必要があるのですがそのために重要なのが
ホローボディ
という身体の状態での懸垂
この懸垂は今までと全く違う身体の使い方をするのです。
(マッスルアップに限らず、カリステニクスのほどんどはホローボディを使う)
ホローボディで行う懸垂は
・骨盤はやや後傾
・肩甲骨はやや外転位で下制させながら
行います。
つまり、若干身体が丸くなった状態で懸垂をやることになるのです。(ボディメイクを行う人なら間違っていると勘違いするフォーム)
このホローボディでの懸垂はあくまで懸垂の先にあるプッシュ動作に移行しやすいのでこのフォームになるのですが
この状態だと最初に述べた筋肉の収縮感が弱くなりなり、広背筋と大円筋に強烈な刺激がいくのです。
まずはこのホローボディを作る練習から始めていき、蹴上がりから始めた雑なマッスルアップは1年ほどかけてやっとクリーンマッスルアップを何回か出来るようになりました。
そして気付かぬうちに、この身体の使い方の練習の中で大円筋、広背筋の広がりが出てきたのです。
マッスルアップの精度はまだまだ高くはありませんが
2024年に再チャレンジするコンテストに向けた肉体改造の過程に活かされることは間違いなさそうです。