見出し画像

【エッセイ】味噌汁#4

前回

そして味噌汁作り

 ずいぶんと前フリが長くなったがここでようやく本題の味噌汁が登場する。

 そんなこんなで諸々思案した結果「味噌汁ならマンネリでもよくね?」みたいな安直な結論に至った私は爾来、中番以外のシフトでは味噌汁を作ることを家事の分担としたのだ、頼まれてもいないのに。
 味噌汁ってのも数十年にわたってこれを作り続けている妻と私ではその生産性というかとにかく効率に雲泥の差があるわけで、妻はなんかチャチャッとやってしまうのだけど、私はヨーイスタートで具材を刻み始めてから味噌汁の体裁が整うまでに25分の時間を要する。ということは前述の送迎、風呂掃除、味噌汁作りをトータルして約50分。これならば多少の分担と言えるような言えないような気がしている。
 いやいや、それはおまえの言い分であって、妻がチャチャッとやれるならそのほうがいいんじゃないのか?そのほうが生産性、効率が良いのではないのか?という指摘を受け付ける気はない
 妻が仕事から帰ってきてからチャチャッと10分で味噌汁を作るためには妻は10分間キッチンに立たねばならないが、私が効率生産性悪く25分かけて味噌汁を作るとしてもそれは妻を職場に迎えに行くまでの余分な時間を利用するのであり、単純に帰宅後の妻の余暇時間として10分が付与されるということになるのである。
 こういうプラマイ計算というのが、真の高効率家庭を生むのじゃよ云々。

伝説の味噌汁

 さて、作るとなるとそれはやはりこの、詩人魂小説家魂総じて作家魂さらにトレーダー魂等々の魂が雄叫びを上げ始めてどうにも収まりがつかない。
 どうせ作るなら圧倒的に体に良い味噌汁、健康を維持するためにはこれを食し続ければそれだけでオッケー、というような伝説の味噌汁を拵えたいという欲望が湧いてくる。
 この際、美味いか不味いかは無視する。それは単に味付けの問題であって、それは様々な調味料の匙加減一つでどうにかなる、かならないかは料理の専門家ではないので断言できないけれどもとりあえずはまず、効能重視で様々なレシピを練っては実践し失敗に打ちひしがれ絶望し絶望の淵を徘徊しまたスタート地点に立ち戻って思案するという味噌汁PDCAを回しながらこの、伝説の味噌汁の完成に向かって未だ邁進している真っ最中ではあるのだけれども、現状ですでにある程度形がまとまってきた部分をここに記したいと思う。

 まずは具材である。様々なレシピサイトを閲覧するにまず最初に材料の説明がしてあるし、その分量も詳細に記入してあるようだが、私は詳細に分量を計るのが苦手、というか嫌いというか、そもそも自宅には体組成計以外の計量器具がなく、見るからに精度の低そうな百均の計量スプーンはあるものの洗い物の増加を嫌ってそれを使用したことがない。
 したがって材料は丁寧に説明するが、分量は極めてざっくりしたものになるのでご了承願いたい。

ではいよいよ。

自由律俳句(号外)

血湧き肉躍る健康な食生活の根本は味噌汁

(前フリですでに5000文字近い味噌汁の記事ですが、時間切れなのでまた後日)

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?