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#とは
フットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化18 2.2.6 フットボールのプレー状況はカオスの縁
2.2.6 フットボールのプレー状況はカオスの縁
クラックは「カオスの縁」に存在する:
フランシスコ・セイルーロ(2000)はクラックについて、このように説明している:
クラック(天才プレーヤー)たちは、予測不可能なことをする。なぜなら、アンバランスな境地にいて、トレーニングした線形のプロセスに従わなかったからだ。非線形でオープンシステムとしてのリアクションを取るための能力が破壊されていない
フットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化 17 2.2.5 ダイヤモンド・オフェンスは自己組織化オフェンス
2.2.5 ダイヤモンド・オフェンスは自己組織化オフェンスである フットボールはチームスポーツであり、プレーヤー間で相互作用をしてプレーしている。各プレーヤーを部分として考える還元主義的な方法で分析するのではなく、フットボールを全体論的(ホーリズム)な方法で観察して、プレーヤーは全体の一部であると考える必要があるだろう。
同時にプレーヤーのパフォーマンスの最適化は、フランシスコ・セイルーロが(2
フットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化 16 2.2.4 パスのアングル・オプション
2.2.4 パスのアングル・オプション(視野と周辺視野)「内側レーン」から「セットオフェンス」を開始することが重要であると考える。なぜなら、ボール保持者が「内側レーン」でボールを保持することが、ボール保持者の「視野および周辺視野」においていくつかの利点があるからだ。
なぜ、「内側レーン」から「セットオフェンス」を開始するのか?
「内側レーン」から「セットオフェンス」を開始する効果の1つとして、
フットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化15 2.2.3 どのようにファイナルゾーンのプレーを最適化するのか?
2.2.3 どのようにファイナルゾーンのプレーを最適化するのか?フットボールのダイヤモンド・オフェンスはセットオフェンス・メソッドの一つである。テックス・ウインター(2007)はセットオフェンスについてこのように説明している:
セットオフェンスのおもな目的は適切な得点チャンスを生み出すことであり、これはすべてのオフェンスの基本的な目的でもある。この目的を達成するためにはいろいろな方法があるが、す
フットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化13 2.2 ダイヤモンド・オフェンスとは何か?
2.2.1 ダイヤモンド・オフェンスを説明するために使用する5レーンのグラウンドペップ・グアルディオラがチームのトレーニング時に使用していると言われている、縦に5つのレーンに分かれた「5レーン」のグラウンドがある。その「5レーン」のグラウンドを使ってフットボールのダイヤモンド・オフェンスを説明するが、その前に「5レーン」とは何かについて説明する。
図8:ペップ・グアルディオラのチームがトレーニン
フットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化12 2.1.8 即興プレー
2.1.8 どのように即興プレーを創造するのか?プレーヤーは、どのようにして多くのプレー記憶(プレーオプション)を持つことができるようになるのであろうか?才能?
もちろん、才能は非常に大切な要素の一つではあると思うが、多くのプレーヤーは学習と記憶を通じて、様々なプレー記憶(プレーオプション)を習得するのだと考える。
再現的世界と情報創成の世界:
脳の記憶には2つの世界がある。1つは「再現的世界」
フットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化9 戦略・戦術の最適化③ 集団プレーは認知・社会的感情構造と相互作用する
集団プレーは認知構造および社会的感情構造と相互作用するフットボールの集団プレーを最適化するには、認知構造および社会的感情構造と相互作用することが重要であると考える。なぜなら、各プレーヤーは相手ディフェンスのプレーを読み(認知構造)、即興プレーを創造するためにアサーティブネス〈自他を尊重した自己表現〉・コミュニケーション(社会的感情構造)の全ての手段を使って互いに情報を得なければならないからだ(アサ
もっとみるフットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化7 2.1.3〜4 戦略・戦術の最適化:認知構造
2.1.3 戦略・戦術の最適化フットボールのダイヤモンド・オフェンスはフットボールの集団戦術である。フランシスコ・セイルーロ(2002)が提案したようにフットボールプレーヤーがダイナミック・システムであると考えると、プレーヤーは常に構造間の相互作用とフィードバックから構成されると考えることができる。これまで、フランシスコ・セイルーロが提案した「6つの構造」の構成要素について説明してきた。さらにフラ
もっとみるフットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化 5(イントロダクション1.2〜5)
1.2 研究課題研究課題は「フットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化」を分析することである。ダイヤモンド・オフェンスの構造に関して、次の質問に答えようと試みた。
1.どのようにして相手のプレーを読むのか?
2.どのようにして即興プレーを創造するのか?
3.どのようにしてファイナルゾーンで最適なプレーをするのか?
4.どのようにしてフットボールのダイヤモンド・オフェ
フットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化 4 〜イントロダクション〜
ここからが、スペインサッカーコーチングコース・レベル3(S級相当)卒業論文の本編である。
1. イントロダクション
1.1 イントロダクション
フットボールは相手ゴールを攻撃する楽しいスポーツである。フットボールを愛する多くの人々はゴールシーンを観たい、ゴールを決めたいと思っている。しかし、フットボールの攻撃戦術はほんのわずかしか研究されていないか、もしくは一般のサッカーファンに公開されてい
フットボールのダイヤモンド・オフェンス における攻撃サポートの構造化3 (要約)
今回は、スペインサッカーコーチングコース・レベル3(S級相当)の卒業論文の要約です。スペイン語、カタルーニャ語、英語、日本語で書きましたので日本語バージョンを掲載します。A4サイズ1枚という規定の中で書きました。要約がシンプルすぎてわかりずらいかも知れませんがご了承ください。補足として、ダイヤモンド・オフェンスの図二つを載せました。
イントロダクションフットボールを愛する多くの人々はゴールシーン