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就活交換日記 「のんびり、あたたか」

これは、葛藤を抱えながら就活している大学生と、東京で働くクリエイティブディレクターとのリアルな交換日記です。今の就活生が感じる心の揺らぎと、社会人からのさりげないエールをお楽しみください。

前回までの就活交換日記

就活を始めたことで、就活関連のメールがたくさん届くようになったという愛さん。不安や緊張から、つい「自分の適職 探し方」と検索してしまうことも。でも、あまりに一般的すぎて自分には刺さらなかったり…。

そんな愛さんの心のうちをのぞいた北さんは「迷い、悩むから、前に進める」と声を掛けます。考えるより、感じるより、動く。やりたいことって、その先でふと振り返ったときにわかるものなんじゃないか、と。

#01の就活交換日記はこちらから。

今週は一転、ちょっとおだやかな日々を送ったという愛さんの日記から始まります。

登場人物

大学生の愛さん(仮)
地方文系大学に通う就活生。留学経験がある。ひょんなことから北さんと出会い、交換日記を始めることになった。様々な心の葛藤を抱えながらも等身大に就職活動を行おうと奮闘中。

クリエイティブディレクターの北さん
コピーライター歴、約20年。長年採用広報に携わってきた経験から、採用のクリエイティブをもっと面白くしていきたいという熱い思いを持っている。宣伝会議コピーライター養成講座で、求人広告クラスの講師も担当。


愛さんの今週の日記
「のんびり、あたたか」

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【2020年11月某日】
今週は就職のための活動はあまりせず、秋田の田舎で隠居生活のような毎日をのんびりと暮らしていました。
近所に住んでいる陶芸が趣味のおじいさんと一緒に轆轤を回したり、晩秋の青空の下で背徳感を感じながら朝から温泉につかったり、星が綺麗な夜には落ち葉と薪を集めて焚火をしながらホットワインを飲んだりと、癒し成分が多い毎日を暮らしています。

こんな風に毎日のんびり暮らしているので「コロナ時代の就活を生き残れ」と喧伝されてもなんとなく危機感を持つことができず、就活に対して熱意を持った行動をとることができていません。誕生日を迎えて自分にとって新たな一年のスタートを切ったという事もあり、ようやく自分の未来のためへの選択をしていこうかと腰を上げている所です。マイペースな自分をすべて矯正してしまうのではなく、自分に過度な加工を加えるのでもなく、等身大の自分で働くことができる場所を探していこうと心に決めた一週間でした。

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北さんからの就活エール
「世代と国境をどう意識するか。」

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今週はいったん就活はお休みモードとのこと。とても良いと思います。人生の一大事とはいえ、ずっと走り続けることはできないですからね。でもって、今週の日記を読んで思ったこと。

仕事観や人生観は人それぞれだと思うのだけど、同時に世代間、国際間のギャップとどう向き合うかって大きな問題だよなあと思いました。たとえば、僕ら40代のおじさんは、今の時代、ワークライフバランスが大切とか、仕事はお金じゃないよと頭ではわかっていながらも、やっぱりアホみたいに働いています。あと、海外に目をやると、20代で責任ある仕事に就きたいかどうかというアンケートでは、日本の若者に比べ、アジアの他国の若者のほうが圧倒的に「就きたい」という結果が出ていました。

何を言いたいかというと、世の中の流れは確実に「仕事はしょせん人生の一部だよね」って方向になっていくと思うものの、まだ、上の世代も残る中で就職活動をしたり、昔以上にグローバル化して海外の若者と一緒に働く皆さんは、おじさんとどう折り合いをつけ、彼らとどう競っていくのかといったことも考えなきゃいけない時代なんだろうなあと思うのです。

もちろん、価値観の合う人たち(認め合う人たち)と働けて、グローバルな競争の中でも勝ち残り、自分自身の価値観を変えずに働いていけるのが最高だとは思うのだけど、その一方でそこに縛られすぎて拒絶反応を起こすと、就職活動の選択肢って狭くなるんだろうなあと思う今日この頃。世代と国境。二つの壁を意識することも、ちょっと大切かもという返信でした。

追記。うーーん、僕の返信にリアリティがないなあ。愛さんの日記のほうが100倍、面白い。反省。
編集:家洞 李沙(Fanclub)

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