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御徒町エレジー

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俺が働く街、御徒町。冴えないリーマンの唯一の楽しみ。それはランチタイム。独断と偏見に満ちた昼メシレポート。
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御徒町エレジー第16話【ガード下の町中華】

御徒町エレジー第16話【ガード下の町中華】

遅くなった。

御徒町タイム現在15:00。

もはや、ランチタイムではない。

電話番で出た電話の取引先のオヤジの話が長引いたのだ。

要件は1分で済んだのだが、その後、オヤジの武勇伝から身の上話に展開し、14:15に出た電話が終わったのは35分後だった。

鼻をほじりながら
「流石ですねぇ!社長!」

鼻毛、耳毛のチェックをあちこちしながら「ご尽力いただきありがとうございます!」

などと持ち

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御徒町エレジー第15話【限界突破!グランドラインを超える旅】

御徒町エレジー第15話【限界突破!グランドラインを超える旅】


グランドライン。
JR御徒町駅からアメ横へ渡る横断歩道を二分したライン。

御徒町駅から春日通りを渡った所が上野、手前が御徒町。

俺の中で、勝手にそう定義している。

なぜなら、休憩時間に職場のビルに戻れるか否かのギリギリのラインだからだ。

第13話で紹介した御徒町パンチョまでが俺の中のレッドライン。

店が混んで提供までに時間がかかってしまえば、それでアウト…

パンチョは人気店なので、正

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御徒町エレジー第14話【夜明けの神隠しスポット】

御徒町エレジー第14話【夜明けの神隠しスポット】

御徒町、午前6:30。

ここは昭和通り。

人もまばらな早朝の時間帯。

急ぎ足で目の前を歩くリーマン。

小走りで駆けていく作業着のオッさん。

フッ・・・

アレッ?

き、消えた・・・

次々と目の前の人が消えてゆく。

こ、これは神隠し!

謎のミステリースポットに近づいてみる。

早朝なのに灯りがついてる店。

そうか。

神隠しの真相はこの店だ。

コーヒーショップもまだオープンして

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御徒町エレジー第13話【チョ・マテヨ・マウンテン】

御徒町エレジー第13話【チョ・マテヨ・マウンテン】

キムタク。

またの名を木村拓哉(さん)

老若男女問わず絶大な人気を誇る国民的なスーパースター。

そして俺と同世代。

だがそれはどうでもいい。

そんな彼の活躍する数々のドラマの名作たち。

「あすなろ白書」

「若者のすべて」

「ロングバケーション」

リアタイで見ていた世代である。

だが、人の興味と記憶はそう長くは続かない。

「あすなろ白書」に実は若かりし頃の西島○俊が出ていた事を

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御徒町エレジー第12話【すれ違う魯肉飯】

御徒町エレジー第12話【すれ違う魯肉飯】

「カーンチ!」

鈴木保奈美が後ろから声をかけ、織田裕二が振り返る。

柴門ふみ原作の月9ドラマの名作

「東京ラブストーリー」

そして、クライマックスに小田和正の「ラブストーリーは突然に」が流れ…

ふたりはすれ違う。

そう、いつもすれ違う。

携帯電話なんて無かった時代。

黄金期の月9の良い所は、すれ違う恋人たちのもどかしさ。

保奈美がスッとスマホを取り出し

「あ、カンチィ?今どこぉ

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御徒町エレジー第11話【あの日の侍ラーメン】

御徒町エレジー第11話【あの日の侍ラーメン】

侍ラーメン

正しくは「横浜家系らーめん侍」

遡ること約15年前。

俺はブラック会社にいた。

明治通りの渋谷警察署近くにその会社はあった。

ブラック過ぎてスタッフの殆どが逃げ出し、潰れるまでの最後の3年間。

この地で生殺与奪の権利を名古屋出身のチンピラオーナーに握られ野良犬のような生活を送っていた頃。

約10年間勤めたこの会社の最後の3年間は明らかに経営が傾いていた。

ある事件があっ

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御徒町エレジー第10話【昭和レトロな焼肉店】

御徒町エレジー第10話【昭和レトロな焼肉店】

時代は変わる。

タイムイズチェンジン。

あれだけ仲の悪かったノエルとリアムが和解してオアシスが再結成したり。

リンキンパークの新ボーカルが女性になったり。

だがしかし、変わらないものもある。

いつもは昼メシレポートをしている俺でも、金曜日の夜はたまには飲みに行く。

職場の帰り道にいつも気になっていたストリートがあるのだ。

いわゆるコリアンタウン。

キムチ専門店やら、焼肉店やらがひし

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御徒町エレジー第9話【リメンバーin韓国】

御徒町エレジー第9話【リメンバーin韓国】

韓国。

海外旅行で10年位前に行った場所。

韓国通の当時の上司に連れられ、初めて行った真冬の韓国。

到着してすぐに連れて行かれた、冷麺が美味いと評判のおばあちゃんの家みたいな店。

震えながら食べた氷の浮いた蕎麦みたいな色の細い麺。

あまりの寒さに正直味は覚えていない。

そして、暖房のない店内でドラム缶の上で焼くカルビの店。

吹雪の中、夜に食べたネギたっぷりのタッカンマリ。

屈強なオ

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御徒町エレジー第8話【パヤパヤになっちゃう担々麺】

御徒町エレジー第8話【パヤパヤになっちゃう担々麺】

やっちまった。。。

午前中に客先への電話でミスってしまった。

致命的なエラーではなかったが、気分はモヤモヤしたままだ。

誤解しないで欲しいのだが、仕事のミスなんてどうでもいい。

会社の評価など俺には関係ない。

ただその後の後処理で昼メシに出る時間が遅くなってしまうのが嫌なのだ。

こういう時俺は辛いものを食べたくなる。

これは、脳が辛いものを接種する事により麻薬物質を分泌させてストレス

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御徒町エレジー第7話【完全に洋食の口になった、とある日の午後】

御徒町エレジー第7話【完全に洋食の口になった、とある日の午後】

御徒町。

ここにはありとあらゆる国から観光客が集まって来る。

大体は上野の観光に来ているのだろうが、外国人向けの宿泊施設がこの辺に多いのだ。

デッカいリュックとキャリーケースを転がし、通行の妨げなどお構いなしに大声をあげながら団体で行動する。

「いい気なもんだ」

こちとら、これから行きたくもねぇつまんねー仕事へ向かう途中なのに。。。

プーーーン。

いい匂い。

金髪の腹の出たイギリス

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御徒町エレジー第6話【幸せな発見「粋な一生」】

御徒町エレジー第6話【幸せな発見「粋な一生」】

午後14:00。

マイランチタイム。

御徒町の迷路のような裏路地を今日も彷徨い歩く。

今日はいつもの店じゃない所へ行ってみたい。

少し遠くまで歩く事にした。

早速、古びた蕎麦屋を発見。

だが、近づいてみると、本当にただ古びて廃業してる店であった。

ガソリンスタンド、法務局…

メシ屋は見つからない。

仕方ない、引き返すか…

そう思った瞬間。

見慣れたノボリが見えた。

【ラーメ

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御徒町エレジー第5話【ラーメン屋のコッテリ炒飯】

御徒町エレジー第5話【ラーメン屋のコッテリ炒飯】

炒飯(チャーハン)
炊き上がった白飯を具材と共に油で炒めたもの。

和の具材と合わせた薄味のものは焼飯というのが俺の認識だ。

今日俺が食いたいのは。

しっとりとした、味の濃いヤツ。

何なら化学調味料タップリでラードで炒めた、胸焼けするほどジットリした炒飯が食いたい。

そんな欲求を抱えて今日も電話番を終えた午後13:30。

さて、行くか。

今日はあそこだ。

炒飯単品だと少し寂しい。

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御徒町エレジー第4話「時々無性に食べたくなる町中華」

御徒町エレジー第4話「時々無性に食べたくなる町中華」

午後1:30

ようやくピークのランチタイムから第一陣のスタッフが昼休憩を終えて戻って来る。

ヤツらが昼メシを食ってる間、俺は取引先の電話を優先的に取らなければならない。

いわゆる電話番ってやつだ。

電話が鳴るのを待つ間、PCをカタカタ動かしながら考える。

「今日の昼メシは何にしよう」

結局、職場のエレベーターを降りて職場のビルを出るまで何も思い浮かばない。

そんな時は一択だ。

「今

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御徒町エレジー第3話【路地裏の下町とんかつ】

御徒町エレジー第3話【路地裏の下町とんかつ】

ちょうど一年前のこと。

ここ御徒町のオフィスビルへ着任した当初の事だ。

誰でも経験するであろう。

ランチ店探し。

一時間という限られた時間の中でサッと行けて、尚且つ美味い店。

御徒町の迷路のような路地裏を彷徨っていた時にこの店はあった。

店の名は「とんかつ大和」

まるで昭和の時代にタイムスリップしたような外観。

中の様子が外からよく見えないが今さら躊躇する年齢でもない。

迷わず店

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