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【小説】SNSの悪夢

スーパーに行く前は忙しい、家族全員が出かける用意をしているからだ、私も時間に追われて、朝は習慣づけられている。

子どもが小さい時に、近所の奥さんが「子供が勉強する様に習慣づけないと、勉強しなくなってしまう。」と言っていたけど、人間必要とあれば、自分で習慣づけするものだ。

結婚前に、結婚したらこんな生活が続くんだと言われたら、きっと結婚なんてしていなかったと思う。

それ位、結婚して子供を育てるってストレスフルなのだ、こんな事になるのなら一人でも良かった、偶にそう考えて、自分を慰めたりしている。

今日もスーパーの仕事に向かう前に、家事をしている、早起きでお弁当を作って、朝ごはんの用意をして、起きてきたら、食べてる間に洗濯物を畳む。

皆、家事は家族で分けてとか、手を抜いたらとか、自由に意見を言ってくる。

だけど、それも家族がそれで良いと言ってくれたらの話、私はその状況にない。

家族に何か言えば問題が大きくなるのが解っているのに、何でそんな事を言ったりする??

女は損だ、そう思うのは私だけじゃない筈だ、女はいつも自分が無い、女は誰かの娘が誰かの妻になって、誰かの母になる、まあ母にならない人も居るけどね。

結婚した時は、落ち着いたら仕事したらいいと言われた、仕事を辞た時は寂しかった、でも子供が出来たら、子育てに影響ない位に働いたらいい。

でもそれって私の意見じゃ無いのよ、私以外の周りの意見なんだよね、それに子供産んだら仕事が出来ない。

出来ないんじゃ無いけどね、保育園は仕事持って無いと入れて貰えない、仕事は保育園に子供が入って無いと雇って貰えない。

卵が先か鶏が先か、これは子連れで面接しか無いと、面接に行ってやっと雇って貰ったのがスーパーだ、そんな人に重要なことはさせては貰えない。

その状況は子供が有る程度大きくなっても続いている、やっと入ったスーパーのレジだけど、仕事が増えても給与が増えない。

それどころか、責任だけが増して、立場は変わらない、取り敢えずパートで良いですかって、言っていたのに、それ以外の仕事は無いんだ。

私はね世間に文句を言う資格が有ると思う、まあ資格ってのが有るとしたらだけど。

頭と体は別で、身体は家事をこなしている、「いってらっしゃい。」と言うとひと段落、次は自分の職場に行く用意だ。

ストレスは昼休みのSNSで発散しよう、私にはそれだけの資格が有って、それで迷惑な人はそれほど居ない筈だ。

そう思って、彼女は仕事に向かった。



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