CGR=NAR×LAI

基本的にはサトウキビの増産について考えています 現在の多収性理論は手植え,手刈りに基づ…

CGR=NAR×LAI

基本的にはサトウキビの増産について考えています 現在の多収性理論は手植え,手刈りに基づいているので 機械化した時の共通点・相違点が見つけられればなと日々悩んでいます なお,研究ノートの一部を公開する目的で始めたので公開された内容は頻繁に変わります.

最近の記事

これまで農林番号のついて品種30種類について記事にしてみました.日本で品種になったサトウキビは農林1号よりも前にも農林30号よりあとにもまだまだあるのですが一旦ここで一区切りして,投稿内容を推敲する作業に入ろうと思います.機会があれば,またいつか.

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      Ni21からKN00-114まで

      • サトウキビ KN00-114

        農林30号 (母本:1903 父本:Mo-F)生い立ち  1999年に南アフリカで生まれ,2000年、種子島に播種された.1994年に系統名KN00-114と命名.鹿児島県で2012年,国際法に従い名称を変えずKN00-114として品種登録された.茎数型の早期高糖性品種である.脱葉性が良く,茎が長い.鹿児島県全域で栽培され長らく沖縄県では現地適応性試験が行われた地域で使われていた経緯があり、2022年に奨励された。以来、鹿児島と北大東で多く栽培されている。これまでの命名法な

        • サトウキビ Ni29

          農林29号 (母本:RK87-81 父本:F172 )生い立ち  1994年に沖縄で産まれ,1996年に宮古島に播種された.1999年に系統名RK97-7020と命名された.2011年に品種登録されNi29となった.茎重型の早期高糖性品種.収穫が遅れると糖度が下がる傾向にある.耐倒伏性に優れる反面,折損被害は多い.実はNi28と親が同じで,系譜を見るとF172の戻し交雑になっている. 時代背景  南北大東島は終戦後,さとうきび生産を最も早く開始した地域である.つまり育種

        これまで農林番号のついて品種30種類について記事にしてみました.日本で品種になったサトウキビは農林1号よりも前にも農林30号よりあとにもまだまだあるのですが一旦ここで一区切りして,投稿内容を推敲する作業に入ろうと思います.機会があれば,またいつか.

          サトウキビ Ni28

          農林28号 (母本:RK87-81 父本:F172)生い立ち  1994年に沖縄で産まれ,1996年に宮古島に播種された.1999年に系統名RK96-6049と命名された.2011年に品種登録されNi28となった.黒穂病に強い早期高糖性品種.茎数型で株出し多収性を持つ.葉色が初,期生育では黄色い.冬季に気温が下がると紫色になる.成長亀裂が多い弱点をもつ.系譜を見るとF172の戻し交雑になっている. 時代背景  南北大東島は終戦後,さとうきび生産を最も早く開始した地域であ

          サトウキビ Ni28

          サトウキビ Ni27

          農林27号 (母本:NiF8 父本:RF79-247) 生い立ち  1995年で産まれ.1996年に種子島で播種された.1998年に系統名KR96-93と命名された.2009年に品種登録され,Ni27と命名された.夏植え向きの茎重型品種で主に沖縄県の宮古島や八重山地域に栽培されている.これを書いている現時点ではNiF8を追い抜き,日本で最も多い品種である.実は台風に弱く,干ばつに弱く,黒穂にも負けてしまう事があるため弱点が多い. 時代背景  2000年に日本で初めてと

          サトウキビ Ni27

          サトウキビ Ni26

          農林26号 (母本:RK85-55 父本:RF79-247 )生い立ち  1994年に沖縄で産まれ,1995年に沖縄県に播種された.1998年に系統名RK95-1と命名された.2007年に品種登録されNi26と命名された.鞘頭部が小さいために台風被害が発生しにくいとされている.発芽力が弱いのだが,一度根付いてしまえば芽が出るので茎数型の株出し多収性品種である.主に大東地方で栽培されている.秋収穫には向かないが年内製糖ができる程度には早期高糖性をもつ中間型の品種である.黒穂病

          サトウキビ Ni26

          サトウキビ NiH25

          農林25号 (母本:H73-6110 父本:NiF4 )生い立ち  1985年ハワイで産まれ,1986年に沖縄県に播種された.1988年に系統名RH86-410と命名された.2008年に品種登録されNiH25となった.日本で使われている唯一のハワイ生まれの品種である.夏植え用の茎重型品種.茎が長く倒伏する.特に肥沃な土地でその傾向が強い.糖度は高いが中晩性である.萌芽性が悪く株出しには向かないとされている.主に宮古島で栽培されている. 時代背景  かつて,ハワイ州は共和

          サトウキビ NiH25

          サトウキビ NiN24

          農林24号 (母本:F167 父本:CP57-614)生い立ち  1990年に南アフリカで生まれ,1991年、種子島に播種された.1994年に系統名KN91-49と命名.鹿児島県で2007年に品種名Ni24と命名された.品種登録は2009年であった.鹿児島県全域および沖縄の一部に普及された.茎重型だが株の萌芽性が良い「秋植え秋収穫」品種である.既存の品種よりも可製糖量が高いことが評価され、鹿児島県の奨励品種となった.NiNの「Ni」は日本,これに続く「N」は南アフリカにある

          サトウキビ NiN24

          サトウキビ Ni23

          農林23号 (母本:NiF8 父本:Ni9)生い立ち  1994年石垣島で生まれ,1995年に徳之島で播種された.1998年に系統名KY96T-537と命名.鹿児島県で2005年に品種登録され,その翌年に品種名Ni23と命名された.鹿児島県全域および沖縄の一部に普及された.どちらかといえば茎数型品種だが,茎重が長く,1茎重が重くなることがある.台風による折損被害が多いとされている.最大の特徴は他の品種では類を見ない耐干性があることである. 時代背景  さとうきびは比較的

          サトウキビ Ni23

          サトウキビ Ni22

          農林22号 (母本:KF89-66  父本:自然交配)生い立ち  1995年石垣島で生まれ,1996年に種子島で播種された。1998年に系統名RK96-189と命名。鹿児島県で2007年に品種登録され品種名Ni22された。その翌年には沖縄県でも奨励され両県でNiF8に代わる,とまでは言えないがそれなりに普及している.早期高糖性品種.茎数型でよくしなる茎を持つそして毛群が多いのが特徴.新植はやや細い茎だが株年数が増えると極細になる.しかしそのぶん茎数が増えるので単収が減ること

          サトウキビ Ni22

          サトウキビ Ni21

          農林21号 (母本:NiF8 父本:Ni9)生い立ち  1993年宮古島で生まれ,1994年に同じく宮古島に播種された.1996年に系統名RK94-4035と命名.2005年に品種登録され品種名Ni21された.NiF8とそれよりも優れているというNi9を親に持つ後代で初めて品種化された.芽子が大きく,突出しているのが特徴.茎重型で脱葉性が良く手刈りに向いているとされている.沖縄県久米島町で栽培されている.主に台風時に折れにくいという特性を買われて,発芽が悪いにもかかわらず根

          サトウキビ Ni21

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          Ni11からNiTn20まで

          Ni11からNiTn20まで

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          サトウキビ NiTn20

          農林20号 (母本:NiF5 父本:NiF4)生い立ち  1990年,台湾で生まれ,1991年に徳之島で播種された.1994年に系統名KF92T-519と命名.当初は鹿児島で試験されていたが2004年に鹿児島県および沖縄県の奨励品種として登録された.品種登録された翌年,品種名NiTn20と命名された.萌芽性が良く生長が早い性質を買われ,主に低単収地域において12月収穫を意識して育種された経緯がある.細く,節が多く,茎数型の株出し多収性品種である.茎の形が特徴的で弱い稲妻型の

          サトウキビ NiTn20

          サトウキビ NiTn19

          農林19号 (母本:F172 父本:RF81-208)生い立ち  1993年台湾で産まれ.1994年に種子島で播種された.1997年に系統名KF93-T509と命名された.2004年に品種登録され,NiTn19と命名された.日本で作出されたサトウキビの中では珍しい,茎数型の晩生である.特に石垣で栽培された.早期高等品種に比べて糖度は若干落ちるが糖収量は高かったとされている.当初の目的は夏植えで茎数の多いサトウキビ,であったがすべての作型で多収であった. 時代背景  Ni

          サトウキビ NiTn19

          サトウキビ NiTn18

          農林18号 (母本:KF81-39 父本:ROC11)生い立ち  1990年台湾で産まれ.1991年に鹿児島で播種された.1994年に系統名KF92-93と命名された.2003年に品種登録され,その翌年にNiTn18と命名された.典型的な茎数型であるが,極端に細いわけではない.低温発芽および萌芽性に優れた株出多収性品種である.一方で黒穂病に弱いという弱点を持つ.主に種子島で栽培された. 時代背景  鹿児島県は白砂糖の生産地としては世界中でも北限に近い地域である.熱帯性の

          サトウキビ NiTn18