〈信仰くねくね〉「聖書を読もうかな」という時4
初めて聖書を買ったときから九年ほど経って、私は聖書を読む気になった。大きな事故にあい、あと数センチのところで命拾いをした。けれど、全身の打撲、特に首と腰の打撲がひどく、痛みが暮らしという状態になっていた。治療の効果はあんまりなく、体も心も頼るものを失った。残った魂がついに「助けて!」という声をあげたのだった。
私は文語訳の分厚い聖書を買った。旧約聖書と新約聖書が一冊に収まっていた。現代語で書かれた聖書でなく、短いセンテンスでキビキビ書かれた文語訳が、背筋を伸ばしてくれるよ