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バルネ・ウィラン『大阪コンサート』(1994)

バルネの死後、1999年に、フランスのRTEMAというレーベルから発売になった大阪でのライブ録音(なぜ日本で発売しないのだ?)。

ところで、バルネと一番相性の良かったピアニストはだれだろう。 #アラン・ジャン・マリー が当然まずは浮かぶわけだが、ここでピアノを弾いているローラン・ド・ウィルドも最右翼候補だ。特に新しいバルネの魅力を引き出しているという点では、アラン・ジャン・マリー以上かもしれない。

美しい音色、気の利いたコンピング、そして、斬新なアレンジとアドリブ、すべてがいい作用に働いて、バルネが思い切り若返ったかのうように吹きまくっています。吹きまくるといっても、音色操作も巧みで、曲の情緒もたっぷりと引き出しています。素晴らしい。

「枯葉」「パリの空の下」「チュニジアの夜」といった、べたな選曲でも、その曲を初めて聞いた時の興奮がよみがえってくるような、新鮮なアレンジとアドリブを取っています。スタイルはオーソドックスなのに、こちらの予想を軽々と飛び越えてきます。なかなか、こういった演奏はできないでしょう。

晩年のやや甘口のスタジオ録音が多かったバルネが、ライブでは全く違った物語をつづっていたことがわかる貴重な記録。そして、こちらこそ、素のバルネに近く感じ、聞いていて胸が熱くなります。惜しい人を亡くした。録音も素晴らしい。


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