【生理学】パーソナルトレーナー目線での生理学vol.1
●イントロダクション
パーソナルトレーナーとして、お客様の理想のお体に導くのが1番の役目ですが、ただ単に、”痩せた”だけでは何のメリットもありません。
なぜ”痩せたのか”根拠をもって、ご案内するためにも、「生理学」の知識はもっておくべきと考えます。
●1 異化と同化
まず、はじめに異化と同化です。
人間の状態は、食事摂取や運動によって主に2つの状態に分けられます。
それは”異化”と”同化”です。
異化とは、別名(カタボリック)とも呼ばれます。
ここでは、大きな分子を小さな分子に分解し、エネルギーを作り出している状態です。
同化とは、別名(アナボリック)とも呼ばれます。
先ほどとは逆で、小さい分子を大きい分子に合成することです。
ボディメイクにおいては、この異化と同化を使い分けることが非常に重要となってきます。
ダイエットをするときには、異化(カタボリック)状態に傾きやすい状態なので、なるべく、その作用を抑制しながら進めることが、理想の身体づくりにつながってきます。
●2 ATPとは
ATPとは、アデノシン三リン酸のことです。
ATPは、主に筋肉で使われます。
身体に貯蔵できる量には、限度があるので、
活動しつづけるためには、ATPの供給もしくは、再合成が必要になるため、分解の作用が起きます。
ATPの再合成には、以下3つの機構があります。
①ホスファゲン機構
②解糖系機構
③酸化機構
これからこの3つの役割について記述していきます。
●3 ATPの作り方①ホスファゲン機構
ここでは、ATPとクレアチンリン酸が再合成に用いられます。
場面で言うなら、非常にきつい強度の際に、この機構が使われて、エネルギーを供給します。
トレーニングで言えば、
1~5RMの高強度の際に積極的にこの機構が用いられます。
この機構は、生産速度は最も速いですが、生産量は少ないです。
例をあげると、
高強度のトレーニングをマラソンのように継続できませんよね。
その場合にこの機構が使われている訳です。
●4 ATPの作り方②解糖系機構
次に解糖系機構です。
場面で言うと、きつい強度の際に、この機構が使われて、エネルギーを供給します。
トレーニングで言えば、
10~15RMほどの強度の際にこの機構が用いられます。
この機構は、生産速度はホスファゲンには劣りますが、生産量は少し増えます。
トレーニングの際も、1~5RMに比べれば、10~15RMは少し長く活動できますよね。
その場合にこの機構が使われています。
●5 ATPの作り方③酸化機構
最後に酸化機構です。
場面で言うと、普通もしくは軽い強度の際に、この機構が使われて、エネルギーを供給します。
トレーニングで言えば、
20reps以上の軽強度やウォーキング、ジョギングなどの有酸素運動の際にこの機構が用いられます。
こちらは、生産速度は最も遅いですが、生産量はとても多く、長い時間、筋活動を行うことができます。
●6 まとめ
①ホスファゲン機構
②解糖系機構
③酸化機構
それぞれに活動場面が違い、長所・短所があるということです。
より強い力を発揮する
ホスファゲン機構
長い時間活動できる
酸化機構
その中間の
解糖系機構
「今、この機構だな」
なんて考えながら、トレーニングに臨むと、
マッスルコントロールのように、意識して、
取り組むことができるかもしれませんよ^^
次回は【生理学vol.2】として、記事を書きます。
ぜひまた、読みに来てください!
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