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先日のRUNNETの調査では、マラソン完走者で一番多いのは、男女共に50歳だそうです。仕事も家庭も一段落ついて、何か始めようとした時に、一番手頃なんだと思います。

全日本マラソンランキング(2022年度)の年齢別フルマラソン完走者数を調べてみました。1番人数が多かったのは、男女ともに50歳。生年だと1971~73年(※1)にあたり、男性7803人、女性2004人でした。

マラソンの一番の利点は、一人でいつでもできることです。とりあえずシューズさえあれば大丈夫ですし、とりあえず走るだけなら特別なノウハウもいりません(フル完走するためには必要です)。動きとしてはとても単純な動作です。小さい頃から多少走ってきているはずです。私のようにかけっこでビリだって、中高年では関係ありません。

走り始めるきっかけは人それぞれだと思います。何か縁あって走り始めたことで、人生が開けることもあります。私もその一人です。新しい友達ができたり、知らなかった所へ行くこともあります。

最初は長い距離が走れなくても、続けていればそのうちそれなりに走れるようになっていきます。大会に出てみようと考えた頃から、走り方やタイムを気にすることでしょう。

いつも前向きで走れているとは限りません。そのうち嫌になることだってあります。そんな時、必ず思うことがあります。

何のために走っているんだろう?


最初は健康のために走り始めたとしても、そのうち目標が変わっていきます。どんどん楽しくなっていっぱい走りすぎてしまう人も少なくありません。

マラソンは単純な動きに見えて、実は複雑です。対戦相手がいないようで、実はいます。見えない敵、見えない疲労に、どんどん蝕まれていきます。それに最初は気付くことがありません。一生懸命になればなるほど、見失うものが出てきます。

これはやった人にしか分かりません。マラソンをしたことない人から見れば、とてもバカバカしい話に聞こえるような話です。しかし本人は真剣です。その矛盾に気付きません。

マラソンとは、魔物に取り憑かれるとどんどんハマっていきます。中毒性があると言っても良いでしょう。マラソンをしない人からすれば、異常行動とも言えます。

食べ物にこだわり、睡眠時間を削り、がむしゃらに入り込むようになっていきます。ある程度ハマってしまうと、健康を害するような次元に陥ることもあります。

健康のことを考えて走り始めたとしたら、フルマラソンの距離は走りすぎです。42.195kmが長いことだけでなく、大会へ向けた練習でもたくさん走る必要があります。もし健康のために走りたいのであれば、フルマラソンはお勧めしません。と言ってもやってみなければわかりませんから、一度挑戦してみて、合わないと思ったら撤退する勇気を持ってください。

何のために走るのか、常に頭に置いておくことが大切です。


増補改訂版 がんばらないで楽に長く走る: 痛み、故障しらずの“脱力ラン”/鮎川 良 (著)


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