残クレとは〜新車を安く買う5つの落とし穴〜

過去記事では「マイカー購入」について、
新車の価値をご説明しました。

それでもやはり新車を買うという選択をされる
方もいらっしゃると思います。

そこで、新車を購入する方法として最近増えて
きている「残クレ」の落とし穴をご説明して
おきたいと思います。

そもそも「残クレ」とは残価設定クレジットの
略称で、残価設定ローンなどとも呼ばれます。

ローンという観点ではマイカーローンと同じ
ですが、残クレはシステムが全く違います。

「残クレ」の「残」は「残価設定」を意味します。

「残価」とは、購入した新車を数年後に下取りへ
出した際に保証される金額のことです。

そのため、例えば新車の車両価格が500万円
とした場合、3年後の残価が200万円保証され
ているとしたら、返済するローンは300万円
で済むというわけです。

その分、月々の返済額も減るため、家計への
マイカー購入の打撃も少なくて済みます。

よって、新車を安く購入することができる方法
の1つとして選択される方が増えてきています。

また、残クレの設定は多くの場合3年〜5年
となりますので、車を定期的に乗り換えて楽し
みたいという方には適しているかもしれません。

なお、車検についても受ける前に乗り換える
ことで、高額となりがちな車検代も浮く可能性
も考えられます。

このように、一見安く新車を乗り始めることの
できる利用価値の高いローンのようにも思えま
すが、落とし穴もあるので注意しましょう。

私がお伝えしたい落とし穴は5つです。

①利息

残クレの場合、通常のフルローンよりも返済
金額は低額となります。

しかし、1つ注意すべき点があります。

残クレの金利の考え方は、残価を差し引いた
ものにかかるのではなく、残価も含めて金利
の計算となります。

残クレの満了時は「乗換」「返却」「買取」
のいずれかとなります。

「乗換」「返却」の場合は問題ありませんが、
「買取」をする場合は、フルローンを組んで
いた場合よりも、ローン返済額が多くなること
もあります。

そのため、残クレを検討する場合、買取を
するのとはあまりおすすめできない場合が
多いです。

②カスタマイズ

残クレのシステム上、満了後は「乗換」や
「返却」となりますので、車を買ったお店へ
返却することになります。

そのため、車のカスタマイズがお好きな方は
「原状回復」が求められます。

買った当時と同じ状況にする必要があります
ので、カスタマイズを検討される方は残クレ
ではない方が無難です。

③走行距離

残クレには「月間走行距離」の制限があります。

残クレ満了後の車は中古車市場に売られるため、
走行距離ができるだけ低く売りやすい状態で
返却されることが望ましいです。

そのため、月間の走行距離に制限をつけられて
いますので、通勤や営業等で制限距離を超えて
しまいそうな方は残クレは適しません。

④リセールバリュー

上記過去記事でもお伝えしましたが、買い物は
再度売りに出す時の価値も考えて検討すべきです。

例えば人気車種等は、3〜5年経過したとしても
それほど価値が低下せず、新車に近い価格で
売れるものもあります。

その場合、残クレの残価よりも中古車市場価格
の方が高いというケースも考えられます。

そのため、中古車市場の価格等も参考にして
検討した方が良いです。

⑤事故

残クレは上記のとおり買った時と同じ状態で
返却することが求められます。

そのため、事故等で傷やへこみなどが発生
した場合、残価よりも低い価値での返却と
される可能性もあります。

以上のように、残クレでの新車購入は安く
乗り始めができますが、意外にも落とし穴が
多いように感じます。

ぜひライフプランも含め考えてから購入方法
を検討することをおすすめします。

それでは。