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ペット用家電をつくる。第1話

創業資金は200万円。

家電をつくる費用も知らない、社員ゼロ、プロダクトデザイナーの知り合いもいない、あまりにも無謀な状況でペット用家電企画をスタートしました。

まず、私はプロダクトデザインに関する本を購入し、素材のことや金型についてなどを学びました。当時購入した本はこちらの2冊。

コミュニケーションのための最低限の知識を携えて、プロダクトデザイナーを探すことにしました。

以前から知り合いだった、グラフィックデザイナーの馬場宏介さん、岩原由佳さんに声をかけ、事業計画書を元に、創業の意図や製品のコンセプトなどを伝えました。

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すると、まさにピッタリな友人を知っていると聞き、すぐさま紹介してもらえないかと依頼しました。

その人は、プロダクトデザイナーの小宮山洋さん。

グッドデザイン賞や、無印良品のデザインアワードで金賞の受賞歴もあり、ポートフォリオを見ても、アーティスティックな表現で優れた美的感覚の持ち主であることは、彼の作品から十分に伝わりました。

骨董通りのレストランで初めてお会いした時も、彼がデザインした作品そのものといった、品の良さと私の素人な意見にもしっかり耳を傾ける謙虚でやさしく包み込むような柔らかい雰囲気をまとった方でした。(この育ちの良さは一体…といった謎は後日、素敵なご両親にお会いした際、すぐに納得しました)

彼のお話を聞けば聞くほど、考え方に共感する部分が多く、彼に依頼すれば、きっと素敵な製品をデザインしてくれると確信しました。

【梁原の一言】クリエイターとお仕事するときは、どんなに有名な人であろうがなかろうが、“その人の考え方に自分が共感できるかどうか”が、お仕事をご一緒するかどうかの判断材料の一つです。

「ぜひ、デザインしてください!」

私の熱烈なラブコールが届いた!?のか、
共有した事業計画書を元に、たしか2週間後にプロダクトデザイン案を代々木上原のdishというカフェで披露して頂くことになりました。

小宮山さんのプレゼン日がやってくるまでは、まるで生まれてくる我が子の顔を勝手に想像するような、とてもワクワクする時間でした。

そして、いよいよプレゼン日。
私は大きな期待を抱きながら、代々木上原へと向かいました。

小宮山さん:
「では、ご用意したデザイン案を見ていただこうと思います。」

つづきます。



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