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行きたい場所も話題もいらない。そばにいさえすれば。

付き合うのが苦手である。


別に人付き合いが苦手という意味ではない。

コミュ障なわけでもないし、人と話すことは好きだ。


だが僕は「お付き合いする」という意味での「付き合う」という行為が苦手なのである。


付き合っている時で一番苦手なのは「沈黙」だ。

これを読んでいるあなたは「沈黙」に耐えられる人だろうか。


よく「沈黙」の中でも一緒にいられる人と付き合いなさいと言われることがある。

だが日頃から誰とでもよく話す僕にとってこの言葉の意味がわからなかった。


基本的に会話が途切れない僕にとって、わざわざ彼女との「沈黙」の時間を意識する必要性がなかったのだ。


だが彼女と付き合ううちに気づいたことがあった。


毎日LINEをしていると、自然と話題というのはその日のうちに消化されていく。

そんな時に週末にいざデートをするとどうなるか。


その時にはもうすっかり話題なんて尽きていた。


これがSNSの力なのか。

日頃頻繁にお互いにやり取りしていると、いざ会ったときに話すべきことなんてあまりないのである。

あるとすればそれはデートの中での出来事のお話だ。


そんな時に考えさせられたことがある。

「沈黙」でも耐えられる彼女、それは詰まるところ、

そばにいるだけでお互いの愛が伝わる人なのではないか。


行く場所がなくたっていい。話す話題もなくていい。


お互いが愛していることが分かってさえいれば、そこにいるだけでそれで十分なんだ。


だからこそ大事なことっていうのは、日頃のほんの小さな出来事の中にあるんじゃないかと思う。

手を繋ぐ。ドアを開けてあげる。ありがとうと伝える。


特別なことはたまにでいい。「思いやり」がそこにあれば。



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