「人に好かれる」努力より「人を好きになる」達人に。
前田裕二さんの本からは本当に多くのことを学ばせていただいている。
はじめに前田さんを知ったのは「メモの魔力」なのだが、その後、それ以前に出されていた「人生の勝算」を手に取り読んでみると一気に虜になった。
「人生の勝算」からは本当に多くのことを学んだのだが、中でも今回紹介するのが、
「人に好かれる能力よりも、
人を好きになる能力の伸ばすことのほうが重要」
という部分である。
前田さんも最初から意識していたわけではなかったそうだ。
尊敬する上司である宇田川さんが、周囲にとても好かれており、その背景にあったのが宇田川さん自身が誰に対しても好意を持って接しているということを知ったからだ。
影響を受けた前田さんは、無条件で相手を好きなることを心掛けるようになった。
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これを読んで最初は衝撃を受けた。そしてなるほどな、と思った。
我々はどうしても「周りに好かれる」ことに神経を注ぎがちだ。
周りに必要とされたい、期待に応えたい、嫌われたくない、好かれたい。
周りに好かれようとすると、次第に自分を周りに合わせようとする。
場合によっては、自分の本心を押し殺して、周りに気を遣い、「偽りの自分」を演じてでも周りに好かれようとする。
嫌われるくらいだったら、自分を殺した方がマシ。
そんな考えの方が多い気がする。ちなみにが私自身もどちらかというと、そっち側の人間だった。
でも、本を読んで、そしていざ冷静に考えてみるとすごく意味のないことをしていたような気がする。
「周りに好かれよう」と自分を押し殺して接することで確かに好きになってくれる人もいるかもしれない。その一方で、ただの相手にとって「都合のいいヤツ」で終わるかもしれない。
それはつまり、相手が自分のことを好きになってくれるかどうかは、相手しか決められないのだ。最終決定者は相手なのだ。自分を殺してまでやっても、確実に相手が好きになってくれるという事実はない。自分を押し殺している時点で自分自身を裏切っていることでもあるので、とても非効率なことをやっているとしか思えない。
では「相手を好きになる」よう努めるとどうなるか。
相手を好きなる意識を持つと、自然と相手の良いところを探すようになる。探していくうちに段々と好きになる。そして自分が相手を「好き」になるという事実に関しては覆ることは一切ない。なぜならそれは”自分次第”だから。
相手を好きになることで、自分の中に嫌な思いなど生まれない。
むしろハッピーになる。
相手だって、全員が全員そうではないかもしれないが、人に好意を持たれて嫌な気持ちになる人はいない。好意を持っている相手に対して、むしろ自分も好きになる、という好循環が生まれる。
従って、「人に好かれる」努力をするよりも、自分が「相手を好きにな」った方が相手も自分のことを好きになってくれる可能性が高いのである。
なおかつ自分自身もハッピーな気持ちになるのは後者だ。
だからこそ、自分らしさを前面に出しながら、人を好きになるよう接することが結果的に周りから好かれることにつながってくるのかもしれない。
結果を残している方が実践しているのだから、やるに越したことはない。