ストレスを起点に考えてみる。システムよりも人間中心の働き方へ。
ストレスの正体は、ストレスそのものでない。
ストレスと言ったって。
人に会えば会うほど元気になる人もいる。人と会うほどすり減る人もいる。役割を担うほど元気になる人もいる。役割を担うことでプレッシャーですり減る人もいる。静かな職場でこそ集中ができる人もいる。ざわざわした職場の方が能率が上がる人もいる。
ストレスの正体は、ストレスそのものではなく、その配合と相性にあるのだ。だからストレッサーは人によっては薬にもなるしカンフル剤にもなる。
気をつけないといけないのは、ある偏ったストレス耐性、言い換えれば偏ったストレッサーが大好物の人が大きな権限を持った時。
その人のストレス耐性の物差しでほかの人を巻き込んで動かそうとして
しまいがちなことです。いわば「排気ガス撒き散らし大作戦」です。
本人だけは肺が汚れても平気な体質だったとしてもまわりの人は喘息になってしまいます。こういう人に限って口癖は「行動あるのみ」とか「これを乗り越えてみてから文句を言いなさい」とか目をギラギラさせていうのです。
本人にとっては大好物なストレッサー。
周りの人にとってはハラスメント。
(排気ガスでこっちは 息もできないっつーの。)と周りは思っているわけです。
人間中心の働き方へ 組織をどう変えていくか
多くの人が自己調整力を発揮しやすいように「ストレスマネジメント」を起点に考えてみると。
・権力や決定権が分散型のチームオーガナイジング
・レジリエンスを高める組織づくり
・コーチングを基盤とした相互コミュニケーションの浸透
この辺りを軸に組織変革に取り組んでいく必要性が見えてきます。
小手先のルール変更などとは違い、これはシステム中心の現在の組織のあり方と大きな違いがあります。とはいえ先進的な良い例も出てきています。
その一つがオランダ発の在宅ケアチーム Buurtzorg(ビュートゾルフ)です。
フレデリック・ラルーさん著書「ティール組織」の実例でも取り上げられていて、他の国や日本にも広がりつつあります。
耳を傾けるリーダーシップを多くの地域コーチが担っていて、地域の小グループが小回りよく対話を重ね、その地域のニーズに対応変化していきます。
● ビュートゾルフについても少ししゃべってます。
(むすんで、ひらいて。 〜地域包括ケアの組織づくりの未来〜)
システムありきで人間をシステムに当てはめるばかりでは、システムのストレスにやたら強い「呪いの王」(呪いの女王)みたいなリーダーばかり生まれてしまいます。
現在 産官学問わず、多くの働く組織はそのように組み立てられ、システム中心であることに疑問を持たなければ、働く組織が人間中心になっていきません。
システムよりも人間中心の働き方へ。
間に合うかなー。間に合わせいきたいなー。