ローニン

5年間の公務員(某県庁)生活を経て大学院に進学。その後、なんだかんだあって雑文家になっ…

ローニン

5年間の公務員(某県庁)生活を経て大学院に進学。その後、なんだかんだあって雑文家になってしまった男。令和の三文文士。ブログもやっています→https://rourou-blog.com/

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自己紹介を他己紹介風にしてみる

どうやらnoteでは自己紹介記事を書く人が多いらしい(?) noteを始めて約1か月。私も自己紹介をしてみようと思う。 ただ、普通の自己紹介をしても面白くない。ここは一つ、「セルフ他己紹介」のような形で、私の人物像を浮かび上がらせてみたい。 以下では、私が「他人からよく言われる言葉」を思いつくままに挙げていき、それぞれ解説を加えていく。 セルフ他己紹介①真面目 小さいころからことあるごとに「真面目」と言われてきた。ただ、これまでの人生で、勉強や(公務員時代の)仕事を

    • NHKの捕鯨ドキュメンタリーが素晴らしかった話

      良い番組を観た。 NHKスペシャル『鯨獲りの海』だ。 商業捕鯨を行う船団の長期航海に密着した番組。 たまたま深夜にテレビをつけたら放映されており、思わず最後まで観てしまった(ちなみに当方、普段あまりテレビを観ないが、観るとしたらたいていNHKである。まじめか)。 船乗りの面構えカッコええテレビをつけ、最初に見惚れたのは船乗りたちの面構えだ。 まさに海の男。ひたすらパソコンに向かって仕事をしている(私のような)人間には絶対に醸し出せない雰囲気がある。 特にビビったのは、鯨

      • 【悲報】ワイ、「激務耐性」の獲得に失敗する

        現在、専らコワーキングスペースで仕事をしている。空いている席を確保しパソコンを広げ、ひたすら文章を書く日々だ。 私のような「社会のレール」からドロップアウトした人間のみならず、サラリーマンの利用者もたくさんいるのだが、最近「コワーキングスペースを使うサラリーマンは激務マンが多いのではないか」と思うようになった。 完全フルリモートで快適に働いてそうな人ももちろんいるが、会社で仕事を終わらせられず、仕方なく夜中にやってくる雰囲気の人も少なくないのである(おそらく残業規制などで

        • デヴィッド・ボウイの写真展in京都に行ってみた(+隠れた名曲紹介)

          デヴィッド・ボウイが一時期(80年代初頭)京都に住んでいたのは、ファンの間では有名な話だ。自宅を構えていたわけではなく、あるアメリカ人の東洋美術家の家に滞在していたようだが。 当時、京都の正伝寺で焼酎のCM撮影のロケを行っており、「京都の飲み屋で目撃した」とか「喫茶店で中学生の英語の宿題を手伝った」といった都市伝説(?)も残っている。 その京都滞在時に、写真家の鋤田正義がボウイを撮影した「プライベートショットと、鋤田が2019年から3回にわたりボウイとの足跡をたどりながら

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          Twitterを始めてみたものの、やる気全く起きない問題

          「ブログやnoteをやっているのに、Twitterをやっていないなんてもったいないよ‼」 ファンの方にそう言われたので(←大嘘。ファンもアンチも皆無である)、Twitterなるものを始めてみた。 Twitter経由でブログやnoteへの流入が増えれば、と淡い期待を抱いていたものの、始めて2か月ほどで完全にやる気を失ってしまった。 理由は単純。 つぶやくことに何の意味も感じられなかったからだ。 流入が増えるとか増えないとか、そんなことは正直どうでもいい。 何をつぶやくか

          Twitterを始めてみたものの、やる気全く起きない問題

          【レビュー】マイケル・サンデル著『実力も運のうち―能力主義は正義か?―』

          10年以上前、『白熱教室』で人気を博したマイケル・サンデルが、最近また注目を浴びている。 現代の先進諸国で自明のものとされている「メリトクラシー」(能力主義)を批判する本を書いたからだ。 邦題は『実力も運のうち』。的確なタイトルだと思う。 社会で成功を収めた人々は、このタイトルを見てイラっとするのではないだろうか。 「サンデルさんよ、あんた馬鹿にしてるのか。俺は子供の頃から血のにじむような努力を重ねてここまで上り詰めたんだ。それを運のおかげだと⁉笑わせるな!俺の成功は

          【レビュー】マイケル・サンデル著『実力も運のうち―能力主義は正義か?―』

          自分、もしかして『山月記』の虎ルートを辿っているんじゃね?

          最近、ことあるごとに思い出すのが、中島敦『山月記』に出てくる虎さんだ🐯 というのも、私の人生は今まさに、「山月記の虎ルート」を辿っているような気がするからだ。 最初に、山月記のざっくりとしたあらすじを書いておこう(知っている人は飛ばしてください)。 ――――――――――――――――――――――――――――― むかしむかし、中国に李徴(りちょう)という青年がいた。 博学で才気煥発な彼は、若くして官吏の登用試験に合格。順風満帆な人生を歩むかに見えた。 しかし李徴は、役人と

          自分、もしかして『山月記』の虎ルートを辿っているんじゃね?

          酒好きのテレワーカー・在宅ワーカーにおすすめの健康法をついに見つけた

          健康に気を遣いたい!でも酒は飲みたい! こんな叶わぬ願い(?)を抱いている酒クズ…もとい、酒好きの人は多いのではないだろうか(私のことだ)。 普段から体を動かしていれば多少マシになるだろうが、テレワークがメインのサラリーマンやフリーランスとして在宅業務をしている人は、仕事中ほとんど動かないことも珍しくない。 特によろしくないのが、「座りっぱなし」の状態が続くことだ。 腰痛や肩こりの原因になるし、下半身の筋力が低下して代謝が下がるとも言われている。 さらに、長時間座ると

          酒好きのテレワーカー・在宅ワーカーにおすすめの健康法をついに見つけた

          【レビュー】『先生、どうか皆の前でほめないで下さい』金間大介著―なぜ若者は「いい子」になった?―

          「最近の若者は素直で大人しくて真面目な子が多いなあ」 こんな感想を抱く人は多いのではないだろうか。 「キレる10代」と言われ、大人から恐れられたかつての若者の姿は、今やほとんどない。 一見喜ばしいことのようにも見えるが、本当にそうなのか? 素直で大人しい若者たちには、何か重大な問題があるのではないか? 問題とまではいかなくても、どこか違和感を覚える年長世代も多いと思う。 本書を読むと、そうした違和感の正体がわかるはずだ。 「いい子症候群」の若者たち大学で教鞭をとる

          【レビュー】『先生、どうか皆の前でほめないで下さい』金間大介著―なぜ若者は「いい子」になった?―

          夜中にならないと本気で文章を書けない症候群

          あれやこれやと雑文を書いて糊口をしのいでいる私だが、致命的な欠点(?)がある。 夜中にならないと本気で文章を書けないのだ。 もちろん、日中も仕事はしているのだが、自分の全体重を乗せた文章を書く気が起きない。 そのため、比較的淡々と書き進められる仕事をやるようにしている(もちろん、だからといって手を抜いているわけではない)。 一方、頭をフル回転させないと書けないものは夜にとっておく。 いや、「とっておく」というより、単に後回しにしているだけなのだが。 とにかく、難易度の

          夜中にならないと本気で文章を書けない症候群

          【レビュー】『変異する資本主義』中野剛志著―戦争が経済を変える―

          Mr.Childrenが「資本主義にのっとり 心をほっぽり 虚栄のわが日本です」(「傘の下の君に告ぐ」)と歌ったのは1997年のこと(この時代のミスチルは最高に「ロック」だった)。 あれから約四半世紀。「資本主義」が、かつてない変異を遂げようとしている。 どんなふうに変わりつつあるのか? また、なぜ変化が起きつつあるのか? こういった点を解き明かしていくのが、今回紹介する本『変異する資本主義』だ。 反新自由主義の動き過去30~40年の間、主に先進国では新自由主義的な考

          【レビュー】『変異する資本主義』中野剛志著―戦争が経済を変える―

          カラオケが苦手な人に知ってほしい「カラオケのトリレンマ」理論

          「カラオケがどうも好きになれない」 「できれば二次会でカラオケは避けたい」 こんな思いを抱いている人は少なくないと思う。 よくある理由は、「人前で歌うのが苦手」とか「歌が下手で恥ずかしい」といったものだろう。しかし、実はもっと根本的な理由があるのではないか? こうした問題意識のもと、私はカラオケの本質について、長年にわたり考察を重ねてきた(大嘘) そしてついに、一つの理論を構築することに成功した。 これを「カラオケのトリレンマ」と名付けたい。 この記事では、カラオケ

          カラオケが苦手な人に知ってほしい「カラオケのトリレンマ」理論

          『13歳のハローワーク』に絶望した14歳のあの日

          20年近く前、『13歳のハローワーク』(村上龍著)という本が話題になった。130万部を売り上げる大ベストセラーとなり、多くの学校でも採用されたそうだ。学校で読んだ記憶はないが、当時、いつの間にか我が家の本棚に紛れ込んでいた。 今、なぜか(?)本書が手元にあるので、初めて読んだときを振り返ってみたい。 世の中をあっと言わせたい。でもやりたいことがない中2病患者当時の私は14歳。『デスノート』の影響をもろに受け、教室の隅で「いつか新世界の神になる(=世の中をあっと言わせてやる

          『13歳のハローワーク』に絶望した14歳のあの日

          【レビュー】『批評の教室』北村紗衣著 ―批評することの覚悟―

          「批評」せずにはいられない人本やマンガを読むとき、映画を観るとき、音楽を聴くとき、あれやこれやと考えたり、分析したり、解釈したりしなければ気が済まない人種が、世の中にはいる。 頭を空っぽにして作品を楽しむということが、どうしてもできない。そして自分の考えを誰かに知ってほしくて、酒場で長広舌をふるったり、文章を書き殴ったりする。 単純に作品を楽しみたい大多数の人にとって、こういう連中はめんどくさい。だから、批評したがりの人間は一人になりやすい。もしくは集団の中でもやもやを抱

          【レビュー】『批評の教室』北村紗衣著 ―批評することの覚悟―

          【レビュー】『今日は寝るのが一番よかった』吉田靖直著 ―能ある怠け者は苦しむ―

          能ある怠け者は苦しむこの本を読んだ率直な感想だ。 才能がなかったら、ここまでの苦しみ方はしなかったはずだ。とっくの昔に現実と折り合いをつけ、どこにでもいる「普通のグータラ青年」として生きていたのだろう。 著者の吉田氏は違う。どうしようもなくだらしない人間だが、才能を隠しきれていない。文才や発想が尋常ではないのである。 自分の持つ才能で到達可能な最大限の成功と、どうにもうまくいかない現実とのギャップに苦しんでいる気がしてならない。それはこの本だけでなく、吉田氏の本職である音

          【レビュー】『今日は寝るのが一番よかった』吉田靖直著 ―能ある怠け者は苦しむ―