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中国企業の重い債務返済と見るべきポイント

 今回は、中国企業に重くのしかかっている債務返済に関するお話です。
前回投稿「日本と中国、あなたにとって信用とは?」の続編となります。

こんにちは、佐々木正人です。
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中国は、いち早く新型コロナウイルスの封じ込めに成功し、米国などに比べ金利も高く海外投資家の資金を集めてきました。

しかし、国有半導体の紫光集団もドル債の債務不履行を繰り返し、2月には米シティグループの香港法人が利払いと償還を求めて訴訟を起こしました。
中国企業が債務不履行を決断するハードルが低くなっている事が伺えます。

実際に中国では、国有企業の社債デフォルト(債務不履行)が増えていて、2020年通年の社債(コマーシャル・ペーパーなど短期債券を含む)のデフォルトは累計で77件と2019年の16件から大幅に増加してます。

さて、今回の本題に入ります。
前回は、中国企業の借入依存度について触れました。
日本においては、「短期借入金+割引手形+1年以内返済の長期借入金+1年以内返済の社債+長期借入金+社債」の合計を見ますが、
中国の場合は、これらに加えて「その他未払金」に多額の計上がある場合はこれも借入と見た方が良いというお話でしたね。

👇前回の記事を読んでいない方はこちらからご覧ください👇

この借入項目のうち、今回のポイントは「社債」です。
中国企業が発行した社債のうち、2023年までの3年間に満期を迎える総額は2兆1400億ドル(230兆円超)に達することとなり、その前の3年(’18~’20年)と比較し1.6倍の規模にもなるそうです。

なるほど、継続的な経済成長を遂げる中で、借金もかなり膨らんでいるということが分かりますね。

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また、中国企業が発行する社債は満期までの期間が1~3年と比較的短いものが多く、社債発行が続くのに伴い、最終的な償還額はさらに増える可能性もあります。

景気対策として公共事業を手掛けてきた土木や建築などで債務は膨らみ、特に多くの債務を抱えるのが大手国有企業だそうです。

日本でもかつては国家管轄の企業(現JRNTTなど)がありましたが、民営化を積極的に進めてきました。
しかし中国では未だ中央・地方政府が管轄する国有企業というのが多く存在しており、民営化を進める方針は打ち出しているものの遅々として進んでいないというのが現実です。

こういった国営企業というのは、危機意識が希薄で赤字を垂れ流しているにもかかわらず倒産することなく生き残ってきた、いわゆる「ゾンビ企業」の象徴なのです。

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これら国営企業は大小さまざまありますが、特に大手企業は経済への影響も大きいため経済の安定を維持するために「暗黙の政府保証」によって生きながらえてきました。

また、かつての中国では企業が法的倒産することに対し制限を設けており、破産申請をしても受理されないなど法的倒産をしにくい状況にありました。
しかし、このままではよくないと政府も考え、人民法院(裁判所)に倒産処理の専門チームを置き法的倒産処理を進めるスピードが増したことから、法的倒産件数というのも飛躍的に伸びてきています。

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また、かつて日本でも「国営だから、上場関連だから大丈夫」という考えがありましたが、その後、国営から民営化が進み、大手上場企業が多数倒産するなどの経験から、そういった考えもなくなってきました。中国ではさきほどの「暗黙の政府保証」があるからという考えはまだ残っているように思います。
しかし、上記のように法的倒産がこれまでよりしやすくなってきたこともあり、徐々に考え方も変わりつつあります。

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出所:リスクモンスターチャイナ

上記は最近の中国における大企業・上場企業などの法的倒産を抜粋したものです。中国国内でも大手とされる企業、国有企業も法的倒産が始まっているということですね。

これまでは特に国有企業などは政府による保証があるからと安心してきましたが、国有企業の過剰債務が政府の信用に悪影響を及ぼすのを避けるため、習近平指導部は「暗黙の政府保証」を縮小させたいとの意向を持つとも言われており、政府の考え方も変わりつつあるようです。

実際に元建て債の債務不履行は今年1~4月で950億元と、過去最高を更新するペースで推移しており、社債の償還がどんどん増加する中で政府主導の支援が縮小していけば、不履行の一段の増加は避けられない状況です。

もし「暗黙の政府保証」が急激に縮小されるようなことがあれば、債券市場に大きなショックをもたらす可能性もあります。
そうならないようなソフトランディング(軟着陸)をさせるにはどうするかを考えているとは思いますが、新型コロナウィルスの封じ込めにもみられるように、やると決めたら徹底的にというお国柄もあるので、今後の中国政府の動きにも注目かなと感じます。

本日の内容は以上となります。
次回もお楽しみに!では!


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