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放送大学で心理学を学び2年が経ち、研究に興味がわいてきました

通信制大学で心理学を学びたいと考えたのは、学童保育で働いた経験がきっかけになったことは以前にも書きました。

そして、心理学について何もわからない自分は、学ぶにあたって何らかの「軸」があると方向性が見えて進みやすいだろうと考え、国家資格である「公認心理師」という資格取得を目指そうと思い立ちました。かなり安直だったと思います。こうなったのは、動き出す前に調べてみたもののよくわからない…考えているうちに時間が経ってしまう(年齢的に私にとって迷っている時間はもったいなかった)から、とにかくやりはじめてみよう!と動いてみたという経緯もあります。

すると、最初に想像していた「公認心理師」という資格に対する印象が変わってきました。さらに、私がしたいことをするために、この資格を取得は必須ではないかもしれない、という考えが浮かぶようになってきました。
また、ゼミでクリティカルシンキングを学んだり、自身の研究テーマを決めてプレゼンし、レポートを書くという授業を受けたり、心理学実験を行い結果をレポートにまとめるという経験を重ねるうちに、「研究する」ということに興味がわいてきました

40代後半で通信制の大学で学び、「大学は主体的に学ぶ場である」ということと「主体的に学ぶ」ということがどういうことなのかがやっとわかってきたように思います。

私はこれまで生きてきた経験の中で、なんだか「気になる」ことがあります。なんでだろう?と疑問に思ったり、もっとこうしたらいいのでは?と考えたり、なんでそういう仕組みなのかな?と調べてみたくなったり、知らないなと思えば知りたくなったり…。その時その時で思う事は様々ですが、諸々の感覚をひっくるめて「気になる」「頼まれていないのに気づくとそればかり考えている」ことがあります。そういった「気になる」ことについて研究するということが社会問題の解決につながることもある、そういう方法が世の中にあることを大学で知りました。方法は様々あって、やり方を学べば私にも研究ができるかもしれない、ということもわかりました。

20代の頃、大学に通ったことありましたが、残念ながら当時の私に理解する能力が足りなかったのか、今思うようなことは少しも考えることなく卒業しました。こんなことは、知っている人にとっては、何をいまさら、といったところでしょうが、私は40代後半になって自分で気が付いてとても嬉しかったのです。世界が広がりました

現在、私はゼミ生としてある研究の手伝いをしているのですが、これが今の職業にとても役立っています。興味深いです。手伝っているのは、研究の最初の最初の簡単な部分ですが、手伝う作業そのものが学びになって、保育士として日々支援している子どもたち保護者たちに対する姿勢に反映されていると思います。そういう実感があるのは、私が実践者であるからだろうなと思います。

最初の放送大学で学ぼうと思ったきっかけの話に戻ります。そもそも私は学童で働きだしたときに、子育ての経験はあるけれど、複数の子どもを保育する保育者としての経験はありませんでした。なので、困っている保護者や子どもに対して提示できるものが子育てしてきた母親という視点から考えた支援の方法しかなくて、多様化する子ども周辺に起きている問題に対応しきれませんでした。私に知識があればもっと多面的な解決策を提示できるのかもしれないと思い、子どもや福祉・心理のことを学問として学びたい、そうすることが目の前で困っている人のより良い支援に繋がるのではないか?と考えたのでした。そのことを今思い出し、まさに私がしたかったことは、研究しながら実践することで可能になるのかもしれないという考えがわいてきました。

保育士資格については、実際に子どもに関わる仕事をする上で、できる限り早く専門職としての証明となるものを得たい思いがあり、学校へは行かずに国試を受けて取得しました。そこで知ったのは、試験を受けて資格を取得しただけでは、学校で時間をかけ学んだり実習したりした末に保育士になった人が身に着けている知識や経験は持つことはできないということです。当たり前と言えば当たり前なんですが、先に資格を得たからには、資格取得後も独学で不足する知識や経験を身に着けなければならないということがわかりました。こうして、保育士になったからと言って、即座に自信が手に入るわけではないこともわかり、今でもさほど自信が持てないままです。

でも、今ではこの自信のなさが私のメリットかもしれないとも思うようになりました。常に間違えているかもしれない、自分は足りないのでは?と思えることが対人支援職には時に有効であることもわかってきました。

このように様々な考えに至っている今、2年前に通信大学で学び始めて本当に良かったと思います。保育士資格を取ったのも2年前、学童で働きだしたのが約5年前です。そこから少しずつ自分が変化しているのが面白いです。動いてみると、わかることがあって、その都度考えが変わります。知っている人にとっては当たり前のことでも、自分で体験して実感になったことは人から教えてもらったり本を読んで知ったことよりも、しみじみと深い喜びになります。私はこの「喜びの感覚」を味わうのが好きなのです。
来年、再来年、自分がどんな風に変化しているか楽しみです。

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