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仙台から福島まで歩いた話

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24時間ぶっ通しで歩いたアホチャレンジをまとめました。
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仙台から福島まで24時間寝ずに歩いた話~前編~

仙台から福島まで24時間寝ずに歩いた話~前編~

以前、仙台松島間を走って往復した話を書いた。登場人物の友人Gにも紹介したところ、彼の周囲では好評だったらしく、嬉しい限りである。詳しくは以下の記事を読んでいただきたい。

書いてる途中でもあの時のしんどさが蘇ってきたし、完走後はこんな辛い事二度とやるもんかと決意したものだ。
しかし、あれから1年も経たないうちに性懲りも無く同じようなチャレンジに勤しんでいた。25の秋の事だ。
何をしたかと言うと、ま

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仙台から福島まで24時間寝ずに歩いた話~中編~

仙台から福島まで24時間寝ずに歩いた話~中編~

(続き)
この日はすごく天気が良かった。翌日の天気予報も快晴とあり、昨年のマラソンのように雨による絶望は味わわなくて済むだろう。
ゴリゴリジャージで街中を歩くのは恥ずかしさを通り越してもはや清々しかった。胸を張って歩け、という昔先生に言われたんだか言われてないんだか曖昧な名言を反芻しながら歩く。
胸を張った結果、長町という仙台の住んでみたい場所ランキング2位(独断と偏見)の土地に着いた。この時点で

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仙台から福島まで24時間寝ずに歩いた話~後編~

仙台から福島まで24時間寝ずに歩いた話~後編~

(続き)
Rのヘッドライトが夜道を煌々と照らす。山岳部出身のRはその経験をいかんなく発揮しており、私がコンビニで調達した懐中電灯はスーパーサブに甘んじた。ヘッドライトの電池が切れるまではベンチウォーマーである。
筋肉は少し張っているが、問題無い。Rとバカ話に興じるトーカーズハイは続いており、アドレナリンが無尽蔵に湧き出ていたからだ。若いって素晴らしい。

ヤングなトーカーたちはペースを落とすことな

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仙台から福島まで24時間寝ずに歩いた話~完結編~

仙台から福島まで24時間寝ずに歩いた話~完結編~

(続き)
痛みに耐えながら夜道をひたすら歩く。寒さも増す一方だが、精神だけは大丈夫だ。スマホから流れる音楽に助けられた。そして相棒のRに助けられた。一人だったら絶対に心が折れていただろう。お互いに励まし合いながら福島を目指す。

満天の星空の下、なぜかボンジョヴィを熱唱することに味を占めた。歌詞が分からない部分はノリで何とかした。大学生とは物事の8割をノリで解決する生き物である。そもそも24時間ぶ

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