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怒りとともに生きてゆく

WEBデザイナーになってから、人と比べてはいやんなって、デザインなんて全然できない日々に苦しくなって、それでももう少し頑張ろう、ちょっとだけ頑張ってもう少しだけ先に進もうってそんな日々をぐるぐるぐるぐる続けている。

才能なんてなくて、センスが身につくほどまだ生きていない。
努力だって好きじゃないし、だからって怠ける自分に嫌気もさす。

Twitterで一生懸命頑張っている人を見ては、「ああ、自分は何も頑張ってなんかないんだな」って思い知らされて、心がズンと重くなるのを感じる。
そしたら「私は”何の為”に”何を”頑張りたいんだ」ってふと思う。
本当にデザインが好きなのか、なぜデザインに携わる仕事がしたいのか、今後も続けていく覚悟はあるのか、私が産み出す”デザイン”とやらは誰かに必要とされているのか…
様々な考えが頭を過ぎるたびに、ため息が出る。

「ため息つくと、幸せ逃げるよ」

そんな風に誰かにどこかで言われている気がして、また嫌気がさす。


嫌気ばかりさしているところに、コロナの影響で休業してほしいと会社に言われた月曜日。
あの時どうしても「ああ、私は捨てれる駒だ」と思わざるを得なかった。
傷ついた訳でもなく、悲しかった訳でもなく、心に小さな穴が空いて、そこへ滲んだ怒りがじわじわと入っていった感覚がした。

こういう時に切り捨てられるほどのスキル不足な自分への怒り、
オブラートに包んだ説明しかしない上司への怒り、
何にもできないと諦める自分への怒り、
映画でも観ようかなと能天気なことを考える自分への怒り、
日常を変えてしまったコロナウイルスに対する怒り…
怒りという感情はすごい。明確は理由はなくても増殖し続ける。
私の心の小さな穴の中で様々な理由もないような怒り達が蠢いた。


そして、まだ休業期間は続いている。
新たなスキルの勉強をしたり、イラストを描いたり、ご飯を丁寧に作って食べたり、デザインの制作をしたり…
そんな日々の中で「私の人生の進め方」や「自分の中のデザインというモノ」に対して改めて向き合い、考えていこうと思えるようになってきた。


きっと、続けるしかないんだろうなとどこかで分かっている。
「継続は力なり」とはよく言ったもので、私たちはきっとこの先もぐるぐると色んなことを継続しながら、生きていかなければならないんだ。

才能なんてない
スピード力もなければ、キラリと光るようなセンスもない
人よりも優れているところなんてパッと見つからないような私だけど、泥臭く地を這って一歩一歩進んでいくしかない。

まだ、私の心の小さな穴の中に、怒りは健在している。
今日も私は、怒りとともに私の人生をゆっくりと進めていく。

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