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最新のセーブデータから始めます。
えんじ色の電車を降りて、
左ポケットから定期を出した。
少し、喉が渇いている。
いつか貰ったこのワンピース。
エスカレーターに巻き込まれぬように、
そっと裾を上げた。
左腕のブレスレットは、赤と青のツートーン。
好きな色の組み合わせ。
あれ、右手じゃなかったっけ。
ふとやる気が失せるような音と共に音楽が止まる。
あぁ。充電してくればよかったな。
ガヤガヤ雑音が耳に戻ってきた。
私は思わ
同じクラスの激アツ体育会系天然水高身長少女の場合。
体育の授業というのは時に面白く時に退屈なものである。
守らない約束をしてくる、持久走。
運動部が大活躍する、球技。
なぜかその部活じゃないくせに無双する卓球。
いやいや見本を見せる上手い奴、
張り切って見本を見せる下手な奴。
楽しめるポイントはいくつもある。
「運動神経」と俗に呼ばれるものを
平均的な量持ち合わせていなければ、
苦手だとか、なんか嫌いだとかいう感想もよく耳にする。
しか
同じクラスの清涼飲料水コマーシャル系黒髪清楚少女の場合。
授業というものはいつだって、眠いものだ。
、、、なんか歌詞みたいである。
兎にも角にも、
消しゴムタワーも鉛筆タワーも完成させた僕に残ったのは
このクラスにいる人間の癖を隈なく見ることであった。
うん。一字一句気持ちが悪い。
それでも、
時計の針はメデゥーサとディープキスした如く動かない。
一体なんのストライキなのであろうか。
年中不休、休み時間などない
ブラック企業に勤めたことに憂いてい
Re:Break Final
「もう一度言います。危険すぎます。」
史緒里さんは、もう本来の目的を忘れていた。
「史緒里さん、わかってます。」
「それでも、やらなきゃいけないの。
例えそれが、私を刺した人だとしても。」
「いいや!わかってないです!!」
史緒里さんは、机をドンッと叩いて、
俺たちを説得しようとする。
「保護されてる奈々未さんに対して、
あんたは相応しくないって、
連行されながら喚き続けた人間な
Re:Break 10
「一回整理しよう。」
家からほど近い幹線道路に入った車は、
直線を滑らかに進んでいく。
所々、舗装されていない道の振動を除いては。
「奈々未は、俺と結婚してる。
俺は相変わらずこの仕事をしてる。」
助手席の久保さん、もとい史緒里さんは、
三白眼でこちらを眺めながら、
スマホをアタッシュケースに投げ入れた。
「頼むから、嘘と言ってください。
なんですか、ドッキリですか?」
「ごめん。
Re:Break 9
「俺、決めたよ。変える過去。」
さくらとの思い出の公園。
5時の防災放送と、首筋を冷やす風。
2人だけの空間。
決意のこもった眼差しと、
戸惑いの眼差しが交差する。
「決めたんだね。」
「うん。」
拳を握りしめる二つの影。
「、、、同じこと言うけどさ。」
「うん。」
「私のエゴ、だったんだよ。
だから、、、さ。」
「うん。」
「このままで、いいんじゃない?
変えなくて、いいんじゃな
Re:Break 8
「私、まだ○○のことが好き。」
「、、、ありがとう。奈々未。」
▽
目覚めた時に隣にいる人は
本当に私の愛する人なのだろうか。
その答えを毎日、探していた。
公園で一人泣くアイツを、○○を
忘れられなかったから。
何度日を跨いでも、幾ら仕事に打ち込んでも、
何度、彼に上書きされようとも、
しっかりと焼き付いていた。
今横にいる人に何か不満を抱いたことはなかった。
それが怖かった。
華のOLは宝箱の中身を知らない
指に血が伝うのがわかる。
けどそんなの見てられない。
絆創膏を探して三千里。
家中にある棚という棚をワナワナと探していく。
Amazonから来たワクワクを玄関に置いたままにして。
昨日あれほど絆創膏を置く場所を決めたのに、
その場所を覚えてない本末転倒っぷり。
ーーーガンッ
「痛ったぁい!!」
そしてぶつける右足の小指。
その衝撃で頭に落ちてきた絆創膏。
やっぱり私には運がない。
人
1年らしいのです(妄ツイじゃないよ)
どうも、チーかま豆腐です。
これはツイッターには上げないので、これを見つけてくれた方、
あなたはチーかま豆腐の大ファン認定をしましょう。
偉そうに何を言ってんですかね。
どうやら、この界隈に入って1年が経ったそうです。
この1年色々ありましたね。
モーメントが携帯でできなくなる。
と思いきやそもそもその機能が消える。
画像が自動トリミングされる。
半期に1度の大凍結祭り。
うん。結構
Re:Break 7
「さくら!」
知ってるようで知らない道をただ、進む。
その間に垣間見える景色一つ一つが奈々未との過去で。
「ついてこないで!」
悲痛なさくらの返答にただ、心が痛んだ。
「聞いてくれ!」
「いやだ!」
ただただ意味のないやりとりが住宅街に響く。
ふと思う。
今のさくらが僕なんだな、と。
答えを聞くのが怖くて、
次の行動全てが恐ろしくなって。
全てから逃げ出した。
側から見れば、大