マドモアゼルと妄想と
昨日は僕の妄想を、乙女チックに書いてしまいましたが、今日は暴走しないように、気をつけたいと思います。
と言っても、妄想するのは、ある意味僕の癖なので、時には多少の暴走も、笑って見過ごしていただければ幸いです。
もちろん、そんな妄想も、読んでいただき、気に入っていただければ、書いた甲斐もありますし、すこぶる嬉しく思います。
ところで、昨日書いた☝︎サン・マルタン運河のすぐ近くには、懐かしいフランス映画に出て来そうな、小洒落たオープンカフェがありました。
それもそのはず、このカフェは元々ホテルで、マルセル・カルネ監督の『北ホテル』という古いフランス映画の舞台にもなったお店なのです。
現在は、カフェの他にレストランやバーもやっていて、地元のパリっ子はもちろん、世界中の観光客が集うお洒落なスポットになっています。
そんなお洒落なカフェの前で、ある朝僕は☝︎この女性と、運命的な出逢いをしました。そして、流暢なフランス語で、僕は彼女に言いました。
「ボンジュール、マドモアゼル。いきなりですが、今から一緒に、カフェで珈琲でもどうですか?」
すると彼女が、微笑みながら言いました。「ウイ、ムシュー。もちろんいいわよ、飲みましょう!」
そうして二人は、オープンカフェに腰掛けて、美味しい珈琲を飲みながら、楽しく語り合いました。
まるで、モノクロのフランス映画の中のいる恋人たちのように、お互い見つめ合ったまま…。
と言いたいところですが、これもやっぱり妄想で、実際は、何も言えずに擦れ違っただけでして。
冷たい風が吹くオープンカフェの隅っこで、独り佇む異邦人の僕がいて、淋しくもあり、切なくもあり…。
だけどそれでも、パリにいるのは幸せで、映画のような次のシーンを探し求めて、歩き始めた僕なのでした。
すれ違ふ巴里の女性(マドモアゼル)に惑はされ映画(シネマ)のやうな恋(こひ)儚くも 星川孝
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