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転妻がおくる「現場からは以上です!」

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転妻(転勤族の妻)の最前線から、日々の想いを考察します。もやもやの言語化を目指して!
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2020年2月の記事一覧

仕事を辞めて帯同したから見えた世界

仕事を辞めて帯同したから見えた世界

転妻歴9年半、前職を辞めてから7年になる。

転勤族にならずに仕事をそのまま続けていたら、こうやってネットで何かを発信しているわたしにはなっていなかったなぁ、とよく思います。

会社という組織でのキャリアは失ったけれど、見える世界はかなり広がったなって。

社会と切り離されたからこそのネットとの出会い小さな子どもを抱えて、誰一人知り合いのいない土地で暮らすようになったあのころ。

毎日のように公園

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転校ってかわいそうなの?

転校ってかわいそうなの?

小学校高学年くらいまでにはどこかに拠点を決めようかと漠然と考えている、と前のnoteで書きました。

他の転勤族ママと話していても、やはりそれくらいにはどこかに落ち着きたいと思っているという人、多いですね。

その理由は、「転校させるのがかわいそうだから。」

でもそれってほんとうにそうかな、と思ったりもするのです。

なにゆえ転校はかわいそうなのか・仲良くなった友達と離れてしまう
・すでに人間関

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流されることに慣れてしまった

流されることに慣れてしまった

「いつまで家族で帯同するの?」

子どもがいる転勤族同士が会話をすると必ず出てくるこのフレーズ。

転勤生活の中でも1位2位を争う大きな決断だし、子どもが成長してくると避けては通れない問題なので、関心のある話題なんだ。

でもね、きっとみんなわかってるんだと思うの。

どれだけ人に聞いたって、自分の問題の答えにはならないことを。

家族の数だけ転勤の形がある家族構成も、出身地も、勤務地も、転勤サイ

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土地と結びついた記憶

土地と結びついた記憶

わたし、記憶力が人一倍ないんです。

学生時代の友達と会話していて当時のことをまったく覚えてないことよくあるし(そして相手もわたしが覚えていないこと前提で話してくれる 笑)、

銀行員時代は窓口に来るお客さんの顔と名前がぜんぜん覚えられなかったし(だって毎日同じ景色なんだもの!)、

外でママ友と家の話題になり「うちの家の床は色が濃い茶色なんだ」とか言って帰ってきたらむしろ明るい茶色で自分でびっく

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決断を正解にしていく人生

決断を正解にしていく人生

仕事を辞めてしまってよかったんだろうか。
夫の転勤に家族で帯同したけれど、子どもにとってよい選択だったんだろうか。
単身赴任という道もあったんじゃないか。

自分が選んだ道に自信が持てなくなることってありますよね。

そんな時にとても勇気づけられて、前を向いて歩く原動力になる言葉があるんです。

「決断を正解にしていく人生が素晴らしい」決断を正解にしていく人生が素晴らしい。

どっちの道を選ぶのか

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転勤制度が変わらないのなら、自分たちが変わるしかない

転勤制度が変わらないのなら、自分たちが変わるしかない

昔から変わらぬ転勤制度。
共働きが増え、終身雇用が崩壊しつつある今、いつまでも同じような転勤の仕組みが続いていくとは思わないけど、すぐに変わるものとも思えない。

「やり方が古いんだよ」って文句のひとつも言いたくなる(というか実際言ってる。めっちゃ言ってる。)けど、それじゃ何も変わらなくって、家族で一緒に暮らしたいという思いで仕事を辞めて夫に帯同する暮らしを続けて7年になる。

でも、家族の在り方

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孤独の正体

孤独の正体

転勤族の妻になってみてはじめてわかったことは「とつぜん社会に居場所がなくなる」ことの辛さ。

昨日のnoteで、「健康」の定義のひとつに「社会的に満たされる」ってことがあって、引越しはそれを満たせない状態になるんだよって話をしたんだけど。

社会とのつながりが強制リセットになるんだよね、転勤での引越しって。

ほんっとにとつぜんゼロになるの。

そしてそれを夫とも分かり合えないことが、また孤独を感

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引っ越しって、健康的な状態じゃないから。

引っ越しって、健康的な状態じゃないから。

引っ越し作業って、ちっとも健康的な状態じゃない。
精神的にも肉体的にもボロボロになる。

だから、転勤前後に心や体が悲鳴を上げるのはちっとも弱いことじゃないし、むしろそうなって当然なのでしっかり休まないといけないんだよ、本当は。

健康の定義WHO(世界保健機関)では「健康」をこう定義しています。

健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも

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移動を繰り返す転勤生活を、魅力的に思わせてくれる言葉

移動を繰り返す転勤生活を、魅力的に思わせてくれる言葉

「アイデアは移動距離に比例する」って、転勤族としての暮らしが魅力的に思えるので好きな言葉のひとつ。

どこかの国のことわざかなって思ってたけど、違うのね。

どうやら高城剛さんが言い出した言葉らしい。

この言葉に対する彼の解説を読んだり聞いたりしたことはないんだけど、わたしなりの解釈はこうだ。

「移動することで知識が増える→アイデアが増える」

アイデアは知識から生まれるアイデアに限らず、夢と

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初めて「引っ越し」に直面する子どもの感情は、周りの大人がつくっている

初めて「引っ越し」に直面する子どもの感情は、周りの大人がつくっている

物心のついた子どもが初めて引っ越しをする時、引っ越しをポジティブにとらえるかネガティブなものと感じるかは周りの大人次第だと思う。

もちろんね、子ども一人一人にそれぞれの感じ方や考え方があるのはわかってる。

持って生まれた性格や性質は、他の誰も変えることのできないその子特有のものだもん。

それでも、大人のやることを真似しながら学んで成長していくのが子どもというもの。

「引っ越し」をしたことが

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「宙ぶらりん」でいるための作業

「宙ぶらりん」でいるための作業

当事者にしかわからない苦労というのは世の中にあふれているけれど、「宙ぶらりん」でいるために気を使うというのは転勤族特有のそれだと思う。

転勤の辞令が出て引っ越しする、辞令が出ずにそのままとどまる、そのどちらでもいいように日々の生活を調整していくのだ。

特に、大きな異動がある前の時期(まさに今!!)はその作業に追われることもある。

本当は前に進むために手も頭も動かしたい。

なのに、どっちつか

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遠ざかるほどに、その後の人生イージーモード

遠ざかるほどに、その後の人生イージーモード

行き先を自分で決められないのが、転勤族。

思ってもみない遠い場所に引っ越すこともあります。

その距離に最初はおののいてしまうけれど、

元いた場所(地元)から遠く離れたところに行けば行くほど、「距離」への耐性がついていきます。

「距離」に対しての感覚が麻痺する、ともいえるかな。

いちど転勤ですごく遠い場所に行ってしまえば、その後の人生がイージーモードになるかもという話。

経験したことのあ

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見えない未来におびえて行動を狭めたら、人生がつまらなくなる

見えない未来におびえて行動を狭めたら、人生がつまらなくなる

「今年の春こそは転勤になりそう」
「次の異動はほぼ確定だと思う」

こんな言葉に振り回されて身動きがとれなくなること、転勤族の家族やってるとよくあります。

そして、言葉通りに行かないこともよくある。

「転勤あるある詐欺」なんて言ったりしてね。

これを真に受けて自分の行動に制限をかけちゃうと、人生がつまらなくなるので要注意なのです。

出会いの機会を自ら減らしてしまっていたまさに今の私がそう。

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