或る歴史と或る耳と

ミュージック・マガジン誌の「50年の邦楽ベスト100」及びローリング・ストーン誌の「『…

或る歴史と或る耳と

ミュージック・マガジン誌の「50年の邦楽ベスト100」及びローリング・ストーン誌の「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」を網羅的に聴き、参加メンバーの感想をまとめて記録していきます。月・水・金曜更新。

マガジン

  • ローリング・ストーン編(1-100)

    ローリング・ストーン誌の「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」で取り上げられている作品たちを扱った記事のまとめです。

  • 座談会

    約10週ごとに行っているメンバー座談会の模様です。

  • まずはこちらを。

    企画についての説明と、参加メンバーの自己紹介記事です。自己紹介でそれぞれの嗜好を踏まえて読んでみると、新しい発見があるかもしれません。

  • 番外編

    メンバーの推薦盤を扱った記事のまとめです。

  • ミュージック・マガジン編

    ミュージック・マガジン誌「50年の邦楽ベスト100」で取り上げられているアルバムを扱った記事たちのまとめです。

記事一覧

固定された記事

はじめに: 企画概要

「はじめに」のはじめに みなさんには、”通ってこなかった名盤”が何枚あるでしょうか?誰しも、名盤とされていたり定番とされているにもかかわらず聴いたことがない、と…

Jimi Hendrix Experience『Are You Experienced?』(1967)

アルバム情報アーティスト: Jimi Hendrix Experience リリース日: 1967/5/12 レーベル: Track(UK) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は30位でした…

Velvet Underground『The Velvet Underground & Nico』(1967)

アルバム情報アーティスト: Velvet Underground リリース日: 1967/3/12 レーベル: Verve(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は23位でした。 メ…

Aretha Franklin『I Never Loved a Man the Way I Love You』(1967)

アルバム情報アーティスト: Aretha Franklin リリース日: 1967/3/10 レーベル: Atlantic(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は13位でした。 メ…

Jefferson Airplane『Surrealistic Pillow』(1967)

アルバム情報アーティスト: Jefferson Airplane リリース日: 1967/2/1 レーベル: RCA(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は471位でした。 メン…

Doors『The Doors』(1967)

アルバム情報アーティスト: Doors リリース日: 1967/1/4 レーベル: Elektra(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は86位でした。 メンバーの感想…

Smokey Robinson and the Miracles『Going to a Go-Go』(1966)

アルバム情報アーティスト: Smokey Robinson and the Miracles リリース日: 1966/11/1 レーベル: Motown(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は4…

Otis Redding『Complete & Unbelievable: The Otis Redding Dictionary of Soul』(1966)

アルバム情報アーティスト: Otis Redding リリース日: 1966/10/15 レーベル: Volt(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は448位でした。 メンバ…

Nina Simone『Wild is the Wind』(1966)

アルバム情報アーティスト: Nina Simone リリース日: 1966/9/16 レーベル: Philips(UK/NEZ) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は212位でした。 メ…

ディランくんとの放課後ひみつレッスン、あとジャズは来てない──「或る歴史と或る耳と」RS編10週目を終えてのレビュワー座談会…

 ローリング・ストーン誌「史上最も偉大なアルバム500」のランキングを年代順に聴き、数人のレビュワーが感想を残していく企画「或る歴史と或る耳と」。今回はその特別編…

それってね、ポップ・ミュージックだね──「或る歴史と或る耳と」RS編10週目を終えてのレビュワー座談会:中編

 ローリング・ストーン誌「史上最も偉大なアルバム500」のランキングを年代順に聴き、数人のレビュワーが感想を残していく企画「或る歴史と或る耳と」。今回はその特別編…

ビートルズって初期のNewJeansみたいだし、ディランはTwitter Blueーー「或る歴史と或る耳と」RS編10週目を終えてのレビュワー座…

 ローリング・ストーン誌「史上最も偉大なアルバム500」のランキングを年代順に聴き、数人のレビュワーが感想を残していく企画「或る歴史と或る耳と」。今回はその特別編…

Beatles『Revolver』(1966)

アルバム情報アーティスト: Beatles リリース日: 1966/8/5 レーベル: Parlophone(UK) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は11位でした。 メンバー…

Bob Dylan『Blonde on Blonde』(1966)

アルバム情報アーティスト: Bob Dylan リリース日: 1966/5/16 レーベル: Columbia(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は38位でした。 メンバー…

Beach Boys『Pet Sounds』(1966)

アルバム情報アーティスト: Beach Boys リリース日: 1966/5/16 レーベル: Capitol(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は2位でした。 メンバー…

Rolling Stones『Aftermath』(1966)

アルバム情報アーティスト: Rolling Stones リリース日: 1966/4/15 レーベル: Decca(UK) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は330位でした。 メン…

はじめに: 企画概要

はじめに: 企画概要

「はじめに」のはじめに みなさんには、”通ってこなかった名盤”が何枚あるでしょうか?誰しも、名盤とされていたり定番とされているにもかかわらず聴いたことがない、というアルバムがたくさんあるはずだと思います。興味がないわけではないのだけど、なんとなく聴くきっかけがないし、今更聴くのも…、というような気持ちに共感を覚えてくれる方も多いことでしょう。
 この企画の目的は、私自身が聴いてこなかったたくさんの

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Jimi Hendrix Experience『Are You Experienced?』(1967)

Jimi Hendrix Experience『Are You Experienced?』(1967)

アルバム情報アーティスト: Jimi Hendrix Experience
リリース日: 1967/5/12
レーベル: Track(UK)
「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は30位でした。

メンバーの感想The End End

 エレクトリック・ギターが道具から目的になった瞬間だ。ピアノよりも安価で同じくらい習得の第一ハードルが低い伴奏楽器として普及したギター

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Velvet Underground『The Velvet Underground & Nico』(1967)

Velvet Underground『The Velvet Underground & Nico』(1967)

アルバム情報アーティスト: Velvet Underground
リリース日: 1967/3/12
レーベル: Verve(US)
「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は23位でした。

メンバーの感想The End End

 初めてフィードバック・ノイズが聴けたかも。その昔一度聴いてみた時はさっぱり分からなかったのだけど、ここまで聴いてきたアルバムたちを踏まえると何を

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Aretha Franklin『I Never Loved a Man the Way I Love You』(1967)

Aretha Franklin『I Never Loved a Man the Way I Love You』(1967)

アルバム情報アーティスト: Aretha Franklin
リリース日: 1967/3/10
レーベル: Atlantic(US)
「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は13位でした。

メンバーの感想The End End

 ビリー・ホリデイやエタ・ジェイムズやニーナ・シモンズに比べてボーカルが小さい、いや、大きくない。これはアンサンブル・オリエンテッドな態度を表すも

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Jefferson Airplane『Surrealistic Pillow』(1967)

Jefferson Airplane『Surrealistic Pillow』(1967)

アルバム情報アーティスト: Jefferson Airplane
リリース日: 1967/2/1
レーベル: RCA(US)
「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は471位でした。

メンバーの感想The End End

 サイケデリックがカウンターカルチャーであって"サブ"カルチャーではなかったことが窺い知れるというか、お馴染みのグニャグニャした音像なのに風通しが良い

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Doors『The Doors』(1967)

Doors『The Doors』(1967)

アルバム情報アーティスト: Doors
リリース日: 1967/1/4
レーベル: Elektra(US)
「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は86位でした。

メンバーの感想The End End

 これまで漠然と抱いていた"昔のロック"像にかなりピタリと合っている作品だと感じた。ロックンロールと、ディランやバーズのロックンロールとフォークを接合せんとした試みと、ビ

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Smokey Robinson and the Miracles『Going to a Go-Go』(1966)

Smokey Robinson and the Miracles『Going to a Go-Go』(1966)

アルバム情報アーティスト: Smokey Robinson and the Miracles
リリース日: 1966/11/1
レーベル: Motown(US)
「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は412位でした。

メンバーの感想The End End

 ドラムの音色だけで、自分が朧げに抱いていたモータウンへのイメージとかなり異なる姿で驚いた。タンバリンやクラッシュ

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Otis Redding『Complete & Unbelievable: The Otis Redding Dictionary of Soul』(1966)

Otis Redding『Complete & Unbelievable: The Otis Redding Dictionary of Soul』(1966)

アルバム情報アーティスト: Otis Redding
リリース日: 1966/10/15
レーベル: Volt(US)
「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は448位でした。

メンバーの感想The End End

 カッコいい!!感情が素朴に誇張されていて心地良い。食材が元々持っている味をより引き出すために使われる少量のうまみ調味料みたいな、そういう類の嬉しさだ。

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Nina Simone『Wild is the Wind』(1966)

Nina Simone『Wild is the Wind』(1966)

アルバム情報アーティスト: Nina Simone
リリース日: 1966/9/16
レーベル: Philips(UK/NEZ)
「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は212位でした。

メンバーの感想The End End

 素晴らしく抑制の効いたエモーション!大好きです。男声っぽさも女声っぽさも併せ持つ/使い分けることができる歌声も凄まじすぎる。
 アレンジは比較的

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ディランくんとの放課後ひみつレッスン、あとジャズは来てない──「或る歴史と或る耳と」RS編10週目を終えてのレビュワー座談会:前編

ディランくんとの放課後ひみつレッスン、あとジャズは来てない──「或る歴史と或る耳と」RS編10週目を終えてのレビュワー座談会:前編

 ローリング・ストーン誌「史上最も偉大なアルバム500」のランキングを年代順に聴き、数人のレビュワーが感想を残していく企画「或る歴史と或る耳と」。今回はその特別編として、ここまで60枚の名盤を評してきた参加メンバーたちが集合し、雑感やアルバムへの思いを語った座談会の様子をお届けします(参加メンバーのうち、「コーメイ」「桜子」「湘南ギャル」「和田醉象」は日程の都合により不参加)。

 後編では各々の

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それってね、ポップ・ミュージックだね──「或る歴史と或る耳と」RS編10週目を終えてのレビュワー座談会:中編

それってね、ポップ・ミュージックだね──「或る歴史と或る耳と」RS編10週目を終えてのレビュワー座談会:中編

 ローリング・ストーン誌「史上最も偉大なアルバム500」のランキングを年代順に聴き、数人のレビュワーが感想を残していく企画「或る歴史と或る耳と」。今回はその特別編として、ここまで60枚の名盤を評してきた参加メンバーたちが集合し、雑感やアルバムへの思いを語った座談会の様子をお届けします(参加メンバーのうち、「コーメイ」「桜子」「湘南ギャル」「和田醉象」は日程の都合により不参加)。

 中編ではメンバ

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ビートルズって初期のNewJeansみたいだし、ディランはTwitter Blueーー「或る歴史と或る耳と」RS編10週目を終えてのレビュワー座談会:前編

ビートルズって初期のNewJeansみたいだし、ディランはTwitter Blueーー「或る歴史と或る耳と」RS編10週目を終えてのレビュワー座談会:前編

 ローリング・ストーン誌「史上最も偉大なアルバム500」のランキングを年代順に聴き、数人のレビュワーが感想を残していく企画「或る歴史と或る耳と」。今回はその特別編として、ここまで30枚の名盤を評してきた参加メンバーたちが集合し、雑感やアルバムへの思いを語った座談会の様子をお届けします(参加メンバーのうち、「コーメイ」「桜子」「湘南ギャル」「和田醉象」は日程の都合により不参加)。

 前編では大まか

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Beatles『Revolver』(1966)

Beatles『Revolver』(1966)

アルバム情報アーティスト: Beatles
リリース日: 1966/8/5
レーベル: Parlophone(UK)
「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は11位でした。

メンバーの感想The End End

 「Taxman」のベース、めっちゃ細野だ……!"ポール・マッカートニーのベースプレイは別格だった"と発言していたのを見たことがあるけれど、それがすごく腑に落ち

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Bob Dylan『Blonde on Blonde』(1966)

Bob Dylan『Blonde on Blonde』(1966)

アルバム情報アーティスト: Bob Dylan
リリース日: 1966/5/16
レーベル: Columbia(US)
「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は38位でした。

メンバーの感想The End End

 ここまでくると、ブルーズとフォークの境界線ってどこにあるのかわからなくなるな。少なくとも歌の構造、半ば普通に話しているようなメロディと吐き捨てるようなやるせ

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Beach Boys『Pet Sounds』(1966)

Beach Boys『Pet Sounds』(1966)

アルバム情報アーティスト: Beach Boys
リリース日: 1966/5/16
レーベル: Capitol(US)
「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は2位でした。

メンバーの感想The End End

 素晴らしい瞬間はいくつもあり、他にはない魔法がかかったような音像は魅力的だったのだけど、一聴して正体を掴むことはできなかった。
 ステレオ版で聴き直したらより

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Rolling Stones『Aftermath』(1966)

Rolling Stones『Aftermath』(1966)

アルバム情報アーティスト: Rolling Stones
リリース日: 1966/4/15
レーベル: Decca(UK)
「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は330位でした。

メンバーの感想The End End

 やっぱりブルーハーツってかなりコレなんだ!というムードが全体に漂ってはいるのだけど、その中にポスト・パンク的な冷たさも併存しているのがすごく面白かった

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