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はじめに: 企画概要

「はじめに」のはじめに

 みなさんには、”通ってこなかった名盤”が何枚あるでしょうか?誰しも、名盤とされていたり定番とされているにもかかわらず聴いたことがない、というアルバムがたくさんあるはずだと思います。興味がないわけではないのだけど、なんとなく聴くきっかけがないし、今更聴くのも…、というような気持ちに共感を覚えてくれる方も多いことでしょう。
 この企画の目的は、私自身が聴いてこなかったたくさんの名盤のうちいくつかに触れてみるきっかけを作ること、そして他者を巻きこむことで途中で投げ出せない状態を作ることです。これは私にとってのきっかけでもありますが、同時に読んでくださっているあなたにとってのきっかけにもなればいいなと思っています。

このnoteでおこなわれること

 「或る歴史と或る耳と」の簡単なルール説明です。

① 主催と参加メンバーは、ミュージック・マガジン誌の「50年の邦楽ベスト100」及びローリング・ストーン誌の「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」にリストアップされた作品をすべて聴く。

② 聴いていくペースは週に3枚。それぞれのアルバムについて、各メンバーの感想をまとめた記事をアップする。

③ 10週(30枚)ごとにメンバー有志で座談会を行い、その模様を共有する。

 企画の軸はこんなところです。続けられそうなペースということで週に3枚と設定しましたが、予定のもの600枚をすべて聴くには約4年かかる計算です…完走したら完走記念パーティーをしましょう。

細かなレギュレーションと狙い

設定している細かいルールについて。このnoteをどのようなものにしたいのかが最もよく表れている部分なので、ぜひご一読ください。

①個々の参加メンバーはペンネームを持ち、個別の存在として扱われる。
当たり前の話だと言ってしまえばそうなのですが、匿名的な感想が並んでいるよりも個人が見える形で感想が積み重なっていった方が面白いだろう、との考えからです。「任意の作品に対する多様な感想」と「任意の個人の多様な作品に対する感想」、どちらの目線でも楽しめるものを作りたいと思っています。
 そのため次回からはまず、メンバーの自己紹介記事をアップしていきます!ぜひメンバーの音楽遍歴や嗜好を踏まえてお楽しみください。ある程度記事が溜まったタイミングで、各メンバーごとのまとめ記事も作る予定です。

②ミュージック・マガジン誌、ローリング・ストーン誌のリストにおける順位ではなく、発表された年の古いものから順番に聴いていく。
 これは、取り上げる作品たちの相対的な評価についての先入観をできる限り排すること、そしてある程度の歴史的な流れのようなものを感じることが狙いです。また、MM誌→RS誌の順で取り上げていきますが、これは100枚で終わるリストを先に消化することでなるべく早く企画の全体像を把握していただくためです。

③リストが取りこぼしている歴史や文脈の存在をできる限り意識する。
 今回取り上げるリストは(大人数に聞いたアンケートの結果だとしても)特定のメディアがまとめたもので、それらは必然的に何らかの意図やバイアス、歴史観が反映されています。その是非については置くとしても、これらのリストが取りこぼしているジャンルや歴史や文脈は確実に存在すると言って差し支えないでしょう。
 しかし、権威のある2誌の作るランキングであることも確かですし、「あるひとつのオーソドックスな歴史の語られ方」を受容することには意味があると考えています。その外側にも世界があることを自覚しさえしていれば。
 権威的な歴史を少しでも相対化するために複数のメンバーを迎えているというフシもありますし、もし現在予定している600枚を完走できた際にはその外側に触れる方法も考えようと思っています。「何を取り上げるか」が既に批評になってしまうので、自分たちでリストを作るのは避けたいですが…
 少し大仰に言いすぎましたが、ざっくり「このリストが全てだと思わない」程度に思っていただければと。

④作品の紹介ではなく、あくまでも個人の感想を残す。
①や③と少し被りますが、作品の紹介や「価値づけ」はこのnoteで行いたいことではありません。それをしてしまうと、各メンバーの文章が似たり寄ったりになってしまいますし…ですから、メンバーにはできる限り「自分がどう受け取ったか」の話をしてもらいたいと思っています。あまり厳密には規定しませんが、少なくともこれを踏まえたうえで進めていくつもりです。

今後の更新予定

 今後は毎週月、水、金曜日に記事を投稿していきます!今月中は参加メンバーの紹介を順に行い、3/1より本企画をスタートする予定です。
 きっと最後まで走り抜きますので、どうぞよろしくお願いします。


#或る歴史ある耳
#音楽

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