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映画『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』感想

予告編
 ↓


みんな大好きヴェノム(笑)の活躍を描いた第二作目の感想文です。

まぁ、丸々1年以上前の感想文なものでして……
本文中でも「ネタバレが~」とか言っていますが、今(2023年現在)となっては、もはや隠す必要もない情報にまで気を使っちゃっていたり、ところどころ不自然な点もあるかもしれませんが💦 楽しんで頂ければ幸いです。

(一作目の感想文のデータがどっかいっちゃったんだよなぁ……)



アッセンブル?


 ネタバレします。そりゃあもう重要なやつを——。上映が終わって照明が点いた瞬間、劇場が沸いたのよ。しかも、本編とはおよそ関係の無いところで笑。

ポストクレジットシーンが本編を忘れさせてしまう程の衝撃で、観客のほぼ全員が同じ話題を口にしながら席を後にしていたんだ。……いや、 衝撃とは言ったけれど、驚きつつも「遂に来たッ!」「待ってました!」という感じなのか? 作品数も少ないから必然なんだけど、MCUやDCEUに比べてあまり広く認知されていないSUMC(或いはSMC?) が、遂にMCUに参戦する!

来年公開予定の『モービウス』(感想文リンク)の予告編で、「MURDERER(人殺し)」という文字が添えられたスパイダーマンの落書きがチラリと映っていたことから、トムホ版の 『スパイダーマン』との関連が噂されていたから、いつかは来るんだろうみたいな期待はしていたんだけど、いざ実現するとなるとワクワクが止まらないのです。



 さて、そろそろ本題。スパイディの話ばっかりしていたら、本編の時みたいにヴェノムが拗ねちゃうからね。前作に引き続き、いやそれ以上に可愛くなったヴェノムが最高に面白い。元々がアメーバであることも納得の単細胞ぶりで、思慮深さなど皆無だから常に本音がダダ洩れ。「みんな前作は観てるでしょ?」と言わんばかりの早い展開のおかげでテンポ良く話が進む中で、前作以上にヴェノムとエディ(トム・ハーディ)の頭の中の会話が多く、まずやりとりそのものだけで楽しめる。

そして所々で見せるヴェノムの可愛さ——飼っている鶏を、名前を付けるほど大事にしていたり、「チョコレートだけじゃ我慢できない」と駄々をこねたり等々——が、ドスの利いた声や食人欲求といったおどろおどろしい要素とのギャップで、 より一層の魅力として描かれています。

コロナの影響で公開延期になったことでファンの心に溜まっていたであろう期待感を見事に消化し切ってくれたんじゃないかな? それに振り回されるエディとのやり取りも健在で、本来のパワーバランスとは異なる対等な関係からも、単に体質や相性といった事柄以上にヴェノムがエディのことを気に入っていることがよくわかる。そして、以上のようなポップさが、カーネイジという巨悪による暗い雰囲気とのバランスを取ってくれている気もする。



 エディ×ヴェノムという最高のバディ然り、
エディ&元婚約者のアン(ミシェル・ウィリアムズ)、
アン&その婚約者ダン(リード・スコット)、
そしてカーネイジ/クレタス(ウディ・ハレルソン)&シュリーク/フランシス(ナオミ・ハリス)……。

夫婦やカップル、犯罪パートナーや共生体など、本作では様々な形のペア・コンビが印象的に描かれていて、それぞれが、好いた惚れたの理由だけでくっついたり離れたりしている。序盤で既に結構なネタバレをしちゃっているから本編についても触れちゃうけど、最終的に勝利したのは、手を取り合った者たちだった。

作中で一度は仲違いしたヴェノムとエディも、なんやかんやあって和解(この痴話喧嘩&仲直りシーンも最高に面白い♡)し、vsカーネイジの時は、半ばモブキャラというかヴェノムからも雑に扱われていたダンが、婚約者のアンを助けるために戦いの場に現れ、結果的にはヴェノム達の勝利に貢献していた。いやまさかダンがあんなに活躍するとは思いもしなかったよ。そもそも戦場に現れることにも若干驚いたけど、シンビオート同士の戦いの中で、ただの人間が愛するアンのために逃げずに立ち向かう姿が凄く良かった。


 一方、ヴェノムやスパイダーマンをも凌駕する強さを持つと言われるカーネイジは、単体の強さでは負けるはずがなかったにも関わらず、手を取り合っていたはずのシュリークとの不和、クレタスとの共生や意思疎通が上手くいかなかったことを引き金に敗北を喫する……。鑑賞前、予習がてらYouTUBEで柳生さんの動画を観て話を聴いた時には「いや、これ勝てるのか?」と思わされたし、ヴェノム自身も戦闘中に「こりゃ勝てん」みたいなこと言っていたし、マジでどうなることかと思っていた。

でも些細な違いかもしれないけど、同じ共生体でありながら「We(俺たち)」と口にするヴェノムらとは違い、 「I’m(俺)」という一人称を用いるカーネイジが負けるのは当然だったのかな。原作がどうだとかも勿論あるけど、分断や差別を否定し、多様性と包括性を重んじ手を取り合おうという世の風潮の中だからこそ、本作で描かれる勝利は気持ちが良いのかもしれません。


 もっと言えば、この協力関係をある種の “アッセンブル” と捉えられるならば、ポストクレジットシーンで描かれたサプライズ——同じく「アッセンブル」で世界を救ったアベンジャーズを擁するMCUへの参戦——への前フリとしては素晴らし過ぎる。


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