大杉春子/レイザー株式会社代表取締役

危機管理広報の専門家🌟 防衛省や多数の上場企業に実績あり。リスクを機会に変え、事業成長…

大杉春子/レイザー株式会社代表取締役

危機管理広報の専門家🌟 防衛省や多数の上場企業に実績あり。リスクを機会に変え、事業成長をサポート。一般社団法人日本リスクコミュニケーション代表理事として、危機対応の知見を提供。メディアトレーニングからリスク管理まで、広報課題に全方位で対応🚀趣味は漫画鑑賞とキックボクシング。

最近の記事

自己紹介_なんで私が危機管理広報の専門家に!?

まずは懺悔から。もう数年ほど前の話になる。 私は、ある飲食業の企業から業務委託を受けて広報を支援する仕事を生業としていた。ある日、その企業の店舗で食中毒が起きた。 私はその時、何を思ったか。 いま振り返っても、自分の発想とも思えない。 なるべく食中毒の被害の大きさを小さく見せるにはどうすればいいのか。 被害者の数を、2桁ではなく1桁にして発表するには、どうすればいいのか――。 そんなことを考え始めたのだ。 はっと我に返り、そんな隠ぺいがかえって企業価値を損なうという当たり前

    • 性加害報道を見て「時代が変わった、もう許されない」と分かった感出してるオジサンが一番痛い

      松本人志さんの報道をはじめ、昨今の性加害問題を取り上げたニュースを見て、 「あぁ、騒がれているのが、うちの会社がCMに起用しているあのタレントじゃなくてよかったなぁ~」 とか、何なら 「有名人は大変だなあ」 とか、どこか他人事だと思っているそこのあなた。 だけどこれ、案外、誰にとっても対岸の火事ではありません。 あるいは 「時代が変わったんだから、しょうがない。襟を正さないと」 と、何だか分かってる感じを出しちゃってるそこのあなた。 そんな認識が、一番、危ないかもしれな

      • インフルエンサーが動かした時価総額60億香港ドル「中国、新東方エッセイ事件」

        年末は、約3年ぶりに中国と香港出張に来ています。 今回、一人のインフルエンサーが企業の時価総額に、およそ60億香港ドルもの影響を与えた、最近中国で話題になっている事件について現地スタッフと話が盛り上がりました。(日本円に換算すると、な、なんと、約1100億円!) 「中国、新東方エッセイ事件」の経緯 中国の教育大手、新東方の子会社である「東方選抜」は、ライブコマースを通じた売り上げで大成功を収めていました。しかし、その成功を支える裏で、一つの投稿が大きな波紋を呼び起こすこと

        • ジャニーズ性加害問題で思うこと

          ボブディラン、ジョンレノン、ミックジャガーなど 名だたるロック界の伝説的なスターたちとの対話について執筆した『The Masters(ザ/マスターズ)』。 今月、ニューヨークタイムス紙がこの新著取材を行い、著者のジャン・ウェナー氏が失言してしまった。 このことが原因でウェナー氏は、アメリカの音楽界において非常に権威のある組織「ロック&ロール・ホール・オブ・フェーム財団」から理事を解任された。 Jann Wenner(ジャン・ウェナー)は、アメリカの実業家で、ポップカルチ

        自己紹介_なんで私が危機管理広報の専門家に!?

          初心者必見! 模擬記者会見を成功させるための3つのポイント

          「ゴルフを愛する人に対しての冒涜だ!」 記者会見は、組織の信頼回復の場であるべきなのに、それが逆効果になることも少なくありません。 ビックモーターの謝罪会見では、新社長が涙を流しながらの再建の誓いも虚しく、冒頭のセリフにより多くの人々に救いようのない印象を与えてしまいました。(個人的には新社長カラコン装着が一番の驚きポイントでしたが) さらに、日大アメフト部の薬物事件での部員逮捕を受け、林真理子理事長の見せ場と期待された記者会見は、歯切れの悪さから多くのメディアで「不機嫌

          初心者必見! 模擬記者会見を成功させるための3つのポイント

          瞼のたるみとダイバーシティ

          まぶたが弛んできて、眉毛に力を入れて目を開けるようになってきたから、おでこに皺がよるようになった。眼瞼下垂の手術でもしてもらおうかと美容外科に相談にいった。 結果、眼瞼下垂の適用にはならなかったけど、皮膚のたるみで目が開きづらい人はたくさんいるみたいで、そういう場合最近では埋没二重にして、さらに数ヶ月後してから眉毛の下の皮膚を切除するか、おでこの皮膚を切除するかの施術をするのがおすすめらしい。切開する二重はハム目(ガチャピンみたいな目)になっちゃうからあんまりおすすめではない

          「BMWアイス事件」から考えるチャイナリスクと広報戦略

          今朝、Wechatに中国人の友人から1本のショート動画が届いた。 その動画は、インフルエンサーのおじさまが「BMWアイス事件」について話しているという内容だった。アイス事件の経緯について説明した後、企業文化が大事なんだよ〜的なおじさまの最後の見解が、思いのほかちゃんとしたコメントですごいなーと感心した。 同日の午後、外出先でたまたま手に取った読売新聞の国際面に「BMW批判 中国やまず」と大きなスペースで取り上げられているのを目にした。 なんでも騒動後にBMWの株価が3%

          「BMWアイス事件」から考えるチャイナリスクと広報戦略

          こじらせた独身とシングルマザー

          私の女友だちはいろんなバックグラウンドを持っていて、仕事もバラバラ、既婚独身じつにさまざまだけど、共通点は自立していて実にたくましい。 先日、そんな彼女たちとごはんを食べていたところ、連れ子再婚した元シングルマザーと現在シングルマザーが何かの流れでこんな話になった。 元シン:「私昔シングルマザーっていうだけで、職場の男性に舐められセクハラまがいの扱いを受けていたんだけど、再婚した途端ピタッと止まったんだよね」 現シン:「わかるー!シングルマザーっていうだけで女性同士でも低

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          新入社員とのコミュニケーション不安を解消!ついついやっちゃう年長者の嫌われる言動

          「最近、私太ちゃった〜」 と、言う人が実際には太っても痩せてもいない。 しかし、こう言われたら周囲は 「そんなことないよ(お前の些細な体重の変化なんてどうでもいいけど)」といった返しをせざるを得ない。 ご存知のようにこれは、否定が欲しくて自虐的な発言をしてしまう典型的な例パターンですが、最近、似たような場面に出くわすと「はっ」とそういえば自分もそんなことをしていたな反省することが増えました。 それは、年を重ねるごとに、ひとまわりもふたまわりも年上や年下の方との交流が増えたか

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          大炎上!オードリー春日さんの『スッキリ』失敗で考える、時代に合わせた番組制作へのヒント

          日本テレビ系の情報番組『スッキリ』で、お笑いコンビオードリーの春日さんが、『那須どうぶつ王国』のペンギン舎で滑って池に落ちるボケを繰り返しました。これに対して、取材地である動物園側が安全面や衛生面の配慮が欠けているとしてテレビ局に厳重抗議。今後、報道側に動物の尊厳を傷つけないよう厳しく対応するとしました。 日本テレビは、動物がいない池に入る可能性を事前に打ち合わせしていたと説明し、本番でペンギンのいる池に入ってしまったと謝罪しました。また、同番組は生放送の冒頭で、MCの森圭

          大炎上!オードリー春日さんの『スッキリ』失敗で考える、時代に合わせた番組制作へのヒント

          インフルエンサー選びで失敗しない!企業が盲点にしているポイントと戦略

          1460万人ものフォロワーを持つメイクアップインフルエンサーのノゲイラさん。彼女は独特な訛りがある話し方が特徴的でした。しかし、最近、訛りを使わずに話している場面がフォロワーに見つかり、世間から注目を集めています。 彼女の訛りは、3年前に投稿を始めた当初から大きな魅力の一つでした。フォロワーが見つけたという彼女が訛りを抑えた場面は、仕事上の配慮だったかもしれません。(例えば関西の方が東京ではあえて関西弁を封印して、同郷の人と話すときについつい出ちゃうような感じです。) 実

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          プロスポーツ界で求められる広報スキルと選手の健康安全

          日本チームの侍ジャパンがWBCで優勝しましたね! このような熱狂的な空気を味わうと、スポーツの魅力を再認識します。 選手の皆さん、感動をありがとうございます! プロスポーツの選手たちは、最高のパフォーマンスを発揮するために、厳しいトレーニングや試合に向けた準備をしますが、怪我やトラブルに見舞われることもあります。プロスポーツ界においては、危機管理広報のスキルが求められます。 今回のnoteでは、今年1月にNFLで実際に起きた有名選手が心停止という危機に見舞われた事例を取り上

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          シリコンバレー銀行の広報チームがつまずいた理由

          3月10日、サンフランシスコのシリコンバレー銀行(SVB)が破たんしました。 アメリカの約半数に上るスタートアップ企業はSVBと取引関係にあり、その規模はアメリカで2番目とされています。 続いて3月12日、今度はアメリカで3番目の規模といわれる、東側NYのシグネチャーバンクも破たん。 この騒ぎに対し、財務省とFRB(中央銀行的な存在)は同日12日に、特別処置として、預金を全額保証し、特別融資枠を設けることを驚きのスピードで発表し、市場の混乱に応急処置を施しました。 政府のこの

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          孫子の兵法に学ぶ、負けない広報のルール

          仕事で壁にぶつかったとき、読み返す本はありますか? 多くのビジネスパーソンの本棚にはきっと、指針となるような教科書的な本が何冊かあり、時折手に取る自身のバイブル的な存在となっているのではないでしょうか。 私は、D・カーネギーの『人を動かす』や、スティーブン・R・コヴィー『7つの習慣』、そして「孫子の兵法」の超訳がこれにあたります。 「孫子の兵法」とは、中国の春秋戦国時代に、孫子という人が戦争の方法を研究し、その経験をまとめて書かれた古代兵法書であり、戦略思考の傑作として世界

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          PR会社を経営している私が使っている、ChatGPTとか仕事がさくさく進むおすすめのツールたちを紹介

          私は小さなPR会社の代表をやっています。 我が社の特徴は、危機管理広報に強いところ。 攻めと守りの両方から、広報の戦略立案から危機管理広報のワークショップ研修まで、幅広く支援しています。 https://razer.co.jp/ ソリューションの特性上、さまざまな専門家やメディア、提携している法人や個人といった、たくさんの人達に支えられながらお仕事させてもらっています。(この場をかりていつもありがとうございます!) そんな我が社のスタックは少数で、ほぼリモートワーク。

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          失敗しない記者会見に欠かせない企業トップの説明責任~準備とトレーニングのポイント~

          「謝罪会見」のシーンで、企業のトップがフラッシュを浴びながら頭を下げている様子を目にしたことはありますか? そんな時あなたは「自分の会社がこんな状況になったらどうしよう」と頭によぎったりするでしょうか?それとも、謝罪会見は大企業だけがするものと他人事に思えるでしょうか? 不祥事はいつ発生するか予想できません。 近年は企業の規模にかかわらず、ESG(環境・社会・企業統治)やコンプライアンスへの関心の高まりが相まって、説明責任が求められる声がますます強まっています。そこで今回

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