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初心者必見! 模擬記者会見を成功させるための3つのポイント

「ゴルフを愛する人に対しての冒涜だ!」
記者会見は、組織の信頼回復の場であるべきなのに、それが逆効果になることも少なくありません。

ビックモーターの謝罪会見では、新社長が涙を流しながらの再建の誓いも虚しく、冒頭のセリフにより多くの人々に救いようのない印象を与えてしまいました。(個人的には新社長カラコン装着が一番の驚きポイントでしたが)

さらに、日大アメフト部の薬物事件での部員逮捕を受け、林真理子理事長の見せ場と期待された記者会見は、歯切れの悪さから多くのメディアで「不機嫌会見」と評価されてしまいました。

「もし自分が記者会見をやることになったら・・・」
こうした報道を見て、不安を抱えた経営者や広報担当も少なくなかったと思います。

謝罪会見だけでなく、企業のトップとして、新製品の発表、業績の報告、時には危機的な状況下での対応など、人前で話す機会は多くあります。
それらの場面で、自信をもって、明確に、そして効果的にメッセージを伝える力は非常に価値があります。そしてこの力を磨くためにはメディアトレーニングが不可欠です。なぜならこのスキルは筋トレと同じで、継続的にやらなければ身につかないものだからです。定期的なトレーニングが、コミュニケーションスキルを磨き、危機的状況でも冷静に対応する力を身につけます。

著者は多数の企業でメディアトレーニングを実施してきた実績があります。特に最近は、防衛省の重要な役職に就く方々向けにメディアトレーニングを行い、某上場企業よりも良かったと高い評価をいただきました。
詳しく聞いてみると、著者の行うメディアトレーニングは某上場企業のそれとは大きく内容が異なりました。

そこでこのnoteでは、模擬記者会見を成功させるための3つのポイントをお伝えします。経営者の方、これからのリーダーシップを担う方々へ、ぜひとも知っておいていただきたい内容となっております。


なぜ記者会見をやるのか?

多くの企業や団体は、新しい製品の発売や重要なお知らせを伝えるために、プレスリリースを発表します。しかし、プレスリリースだけでは伝えきれない情報や、より詳しい背景、取り組みなどを伝えたい場合、記者会見がその場として選ばれます。

記者会見の最大の特長は、その双方向性にあります。

記者たちが質問をすることで、企業や団体の立場や考えを深く掘り下げることができるのです。これにより、普段は伝えられないようなメッセージや強調したいポイントを明確にするチャンスが得られます。その結果、公に伝えたいメッセージの深さや幅を広げることができるのです。

特に緊急性の高いニュースや速報を伝える場合、記者会見は非常に効果的な手段となります。
しかし、そのような場合には、入念な準備をする時間はほとんど確保できません。そこで、記者会見の成功の鍵は、前もって基本的な情報や方針をしっかりと整理しておくこと。突発的な事態にも柔軟に対応できるよう、基本的なスタンスや考え方を共有し、常にアップデートしておく必要があります。

ポイント1:メッセージを明確にする

第一に会見で「何を伝えたいの?」と思われることは最も避けたいもの。
なので、まずは伝えたいこと、重要なメッセージをはっきりさせましょう。
新しいイベントのお知らせや、取得した賞の発表、批判や攻撃への対応など、伝えたいことはいろいろです。しかし、ポイントはそのメッセージを3~5つにまとめて、わかりやすく伝えること。日付や時間、場所などの具体的な情報など、プレスキットと呼ばれる資料にもしっかりと記載しておきましょう。そして、情報は二重、三重に確認することも必要です。

ポイント2:スポークスパーソン(登壇する代表者)が気をつけること

スポークスパーソンは、自分の言葉が記者とその先の世間の耳にしっかり届くことが、一番大きなポイントです。
そのため難しい専門用語や、感情的な言葉は出来るだけ避けるようにしましょう。そして、"えー"や"あのー"も控えること。思っている以上に聞き手は賢いもので、上から目線にならないように気をつけましょう。また見た目もとて大事です。きちんとした服装で、真実を話すこと。分からないことがあれば、正直に「分かりません」と答えること。そして、3~5つのキーポイントを暗記し、それぞれを3~5分で話しできるように準備しておくと安心です。

ポイント3: 記者は複数人で可能な限りポジティブなフィードバック

多くの模擬記者会見は、一人の専門家がクリティーク(批評や評価を行うこと)を行い、会見の様子を動画再生してダメ出しすることが一般的です。しかし著者はこの方法をおすすめしません。

なぜなら、記者や世間はそれぞれその人の持つバックグラウンドが違うから、人により受け取る印象も異なるからです。
よって、記者役は現役の記者やOBを複数人に依頼して多角的にフィードバックをもらうことが有用です。
現代はメディアトレーニングでも、多様性を大切にして、いろんな意見や感じ方を学ぶことが大切です。

模擬記者会見の練習で一番の気づきを得られるのは、自分の模擬記者会見の様子を動画で見ることです。他者からあれこれ言われなくても自ずと自分の改善点が7割ほど分かるものです。なので、フィードバックはポジティブに!改善点がある場合は、良かった点と共に伝えることで、場の空気が軽やかになり、継続的なトレーニングが可能になります。

記者会見は情報伝達の強力なツール。
双方向のコミュニケーションを活かし、普段伝えにくいポイントもしっかりアピールできるのが魅力です。速報性が求められる場合でも、スポークスパーソンとしての対応力は必要不可欠。だからこそ、トレーニングを重ね、どんな質問にも臨機応変に答えられる力を身につけましょう。


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