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蹴りたい背中の綿矢りさ原作の映画「ひらいて」を見た

私が子供のころに、綿矢りさが高校生で蹴りたい背中を発表して、現代でも、10代でも、美しい文章が書ければ、親に依存しないで生きていけるんだなと感じた。
何度も中学生のころは、文藝春秋に掲載された蹴りたい背中を読んだ。
文庫も買ったし、スマホに電子書籍も入っている。

今年笑った言葉にインパルス板倉の

「インフルエンサーってなんだよ?怖えよ。インフルエンサーって言葉が」

という発言なんかも、まさに時代の寵児だった綿矢りさの小説「夢を与える」などとも思い出すと本当に怖いし、恐ろしい。

考えてみたら定期的に劇場版やドラマ化がされる小説家という存在も、39歳の綿矢りささんでさえも最も若手の部類に入るのだから、もはや日本文学という文化は死んでしまったのだろう。

今回見た「ひらいて」は劇場版も見たし、小説も読んだ。

主人公は田舎の女子高生。

ムチャクチャな女の子。

最初は好きな男の子がいた。

でもその男の子には彼女がいた。

そこで主人公が取る行動は、男の子と付き合いたいと言いつつ、なんと男の子の彼女を寝とってしまうのである。

ああなんて多様性の高い物語。

LGBTなんですね。

自分が好きな男と付き合うためならば、女とセックスする田舎の女子高生。

小説を読んだ時はこんな手段を選ばない人間は珍しいと思っていた。

でも最近の東京の様子を見ていると、なんでもありの行動を取る人は増えつつある。

その意味では若くして綿矢りさに芥川賞を授けた石原慎太郎は見る目があった。


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