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忘却に溶けてしまう前に

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備忘メモ 紙とえんぴつを忘れてはいけない

「紙とえんぴつを忘れてはいけない」  先月死去したマルチェロガンディーニの言葉 (ランボルギーニカウンタックのカーデザイナー。愛用車はスズキワゴンR) リスク Risk はアラビア語語源。意味は「海図のない航海」 偉大なものは締め切りである ニューヨークは、昔はニューアムステルダムと呼ばれていた。オランダとイギリスは、植民地ニューアムステルダムとインドネシア地方のスパイス諸島を交換した ゆっくり読む チョンマゲと帯刀くらい信じられない 良い音(Sound)ではなく

    • ギターの天才エディ・ヴァンヘイレンが、ギターの天才レス・ポールのショーで演奏する奇跡の一曲

      近ごろ繰り返し聴いているのが、ヴァンヘイレンの天才ギタリスト、エディ・ヴァンヘイレン。同じく天才ギタリスト、レス・ポールのショー「レス・ポールと仲間たち - 彼が音楽を変えた」のゲストとして出演したときの1988年の演奏がすごい。いつものバンドメンバーではなく、名うてのセッションミュージシャンたちと演っている。 もう、めちゃくちゃカッコいいし、信じられない演奏スキルだし、バンドの一体感も超絶。元気を出したいときに聴いている。 ショー全編↓ 今や、まったく楽器を演奏しなく

      • ユダヤ、東インド会社、アメリカ

        1600年に設立された株式会社「イギリス東インド会社」の社旗 続いて、植民地時代から1776年独立宣言後、翌年1777年まで使われたアメリカの旗 これはどういうことだろうか? 2つの旗はほとんど同じじゃないか。 初期のアメリカの旗にはアイルランド旗が含まれていないが、これはアイルランドが英国に合流したのが1801年だから当然だろう。 アメリカ国旗はその後、イギリス国旗🇬🇧部分に替わって独立時の13州を表した星が描かれ、各州が加盟していくにつれて星が増えていく。 現在

        • “ゆっくり読む” 読書記「ガリバー旅行記」

          300年近く前に刊行されたジョナサン・スウィフト著『ガリバー旅行記』を柴田元幸さんの翻訳で。読みやすい日本語で、解説もふんだんにあり、とても面白かった。 何が面白いって、まず設定が独特。 ガリバーは、冒険好きなイギリスの船医。毎度毎度、海で災難に遭う。難破したり船員に裏切られて島に置き去りにされたり。そしていろいろな未知の国に行く。 【1部 小人の国に行く】 小人の国リリプットでは、敵対国の軍船をロープで数珠つなぎにしてリリプットの港まで引っ張ってくる。敵は全員逃げ出し

        備忘メモ 紙とえんぴつを忘れてはいけない

        • ギターの天才エディ・ヴァンヘイレンが、ギターの天才レス・ポールのショーで演奏する奇跡の一曲

        • ユダヤ、東インド会社、アメリカ

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          「Spotifyまとめ2023」今年も耳に心地良い年になりました

          今年もSpotifyまとめの時期になって、1年の音楽遍歴を振り返る。スポティファイの素晴らしいサービス。忘れないうちに書いておこう。 聴いたジャンルは、ふんふん、まあこんな感じだろうね。70年代、80年代のソウルミュージックが好きだから。 1 ”In Love With You” Los Amigos Invisibles でも、いちばん聴いた曲はベネズエラのファンキーなバンドの曲。マルーン5の”サンデーモーニング”のような良質のポップスで、楽曲の完成度に感動した。コード

          「Spotifyまとめ2023」今年も耳に心地良い年になりました

          ロシア料理店「ハルビン」のフィッシャーマンズパイ

          まずは、世界初の保険会社「ロイズ」誕生の歴史にいきなり脱線する。 1600年代、テムズ川を多くの船が往来するようになったロンドンでの話。 コーヒーハウスがイスラム世界からヨーロッパに広がり、1650年、イギリス・オックスフォードに初めてのコーヒーハウスができる。1686年、ロンドンの港で船員向けの24時間営業のコーヒーハウス「ロイズ・コーヒー店」をエドワード・ロイズが開店する。 海難事故が多かった時代、船乗り、商人、船主がこの店に集まり情報をやり取りした。そこで役に立っ

          ロシア料理店「ハルビン」のフィッシャーマンズパイ

          圧倒的スケール!1904年、セントルイス万博博覧会の旅

          1904年に開催されたセントルイス万博博覧会にハマっている。 きっかけは、古道具屋で見つけた雑誌「Campbell’s Illustrated Journal」。 1903年、120年前にアメリカで発行された、セントルイス万博博覧会特集号。 これは!と迷わず買って帰った。120年前のアメリカにタイムスリップする。 セントルイス万博博覧会開催を翌年に控え、イベント概要や開催決定までの経緯、主催団体の紹介、大会ルールなどが書いてある。表紙が万博運営会社の社長というマニアックぶ

          圧倒的スケール!1904年、セントルイス万博博覧会の旅

          プレーンオムレツ占い

          ほぼ毎朝、プレーンオムレツを作り、その出来具合で、その日いちにちの運勢を占ってます、という話。 結果は大失敗になるときも多々ある。見た目はプレーンオムレツとスクランブルエッグの中間、これは何の料理?と問われるとほとんどの人はスクランブルエッグ?と答えるであろうシロモノで、おおまけで20点。凶です。 なんだか落ち着かず集中してなかった。ちょっとイライラもしてた。今日は気を引き締めて、注意して、何かあってもやり過ごすようにしなさい、てな感じで自分を諭す。 でも、食べてみると

          プレーンオムレツ占い

          続・カモメとリスボン - ポルトガル菓子店カステラ・ド・パウロのこと

          この前、「カモメとリスボン」というタイトルの記事を書いた。 ポルトガルの首都リスボン、テージョ川を渡るフェリーのうえで撮った一枚の写真について。 すると、あのフェリーのことをNoteに書いてらっしゃる方を見つけた。 なんと、あのカモメの写真を撮ったときは、この方、智子ドゥアルテさんとご主人のパウロさんが営む菓子店Castella do Paulo(カステラ ド パウロ)に行って、カステラを買おうとフェリーに乗ったのだった。 ポルトガル人のパウロさんが、長崎の松翁軒でカ

          続・カモメとリスボン - ポルトガル菓子店カステラ・ド・パウロのこと

          カモメとリスボン

          いままで撮った写真で1番は? 真っ先に頭に浮かんだのがこの写真。 もう四半世紀も前にポルトガルのリスボンで撮った一枚。 リスボンから大西洋にそそぐテージョ川で、近くを飛ぶカモメを撮った。奥にリスボンの街が写っている。 白黒フィルムで撮り、自分で印画紙にプリントしたアナログなもので、今回その写真をデジタル画像にした。 あの頃、一眼レフカメラを首からぶら下げて街なかを歩き回っていた。古い建物の鮮やかな藍色のアズレージョタイル、窓から顔を出して手を振る女性、壁をかすめるよう

          カモメとリスボン

          月は私のもの - フェアグラウンド・アトラクション

          黄色に光る中秋の月を眺めていたら、この曲が頭の中で流れた。 イギリスのバンド、フェアグラウンド・アトラクションの「ムーン・イズ・マイン」。月は私のもの。大好きな曲だ。 1988年発表のフェアグラウンド・アトラクション唯一のアルバム「The First of a Million Kisses」に入っている曲。アルバムタイトルが「百万回の最初のキス」なんて洒落ていて、写真家エリオット・アーウィットの作品を使用したアルバムジャケットもグッとくる。The First of a Mi

          月は私のもの - フェアグラウンド・アトラクション

          パラレルワールドを信じるかい?

          パラレルワールドは存在するのだろうか? パラレルワールド、並行世界、世界線。 この世界と同じような、でも違う世界が別にあって、そこに移行したり、時には行き来したりする。 SFめいた話だが、ここしばらく、パラレルワールドはあるんだ、と感じている。別の世界を感じるというよりは、別の世界に移行した、という実感。 人間関係が微妙に前と変わっていたり、好きだった場所をそれほど心地よく感じなかったり。それは自分が変わっただけだろう、と思い直すけど、いや、やはり自分じゃなく周りが変わっ

          パラレルワールドを信じるかい?

          パートナーを想う日

          朝、6時前に外に出て山側の空をみると、つがいの小鳥が一定の距離を保って、つかず離れず左から右に飛んでいる。そして、山あいの中に見えなくなった。 すると、目の先に、つがいのトンボが一定の距離を保って付かず離れず飛んでいるのが見える。そして、お互いの距離を変えずに大きく方向を変えて小さくなった。 パートナーか。母と父のことが頭に浮かぶ。 家に戻り台所に行く。毎朝、プレイリストを小さな音で聴きながら朝食の支度をする。妻と並んでそれぞれの仕事をこなしていく。 つがいの小鳥、トン

          パートナーを想う日

          “紳士淑女のみなさま、これこそがゴールです”「マラドーナ独白」読書記

          アルゼンチンが優勝した1986年のメキシコW杯の一部始終をマラドーナがしゃべりまくる。何度読んでも胸がジンと熱くなる。 マラドーナの小刻みなタッチ、予測不能さ、躍動感溢れるプレースタイルは、しゃべっても同じで、文章からも十分に伝わってくる。 激情、速いテンポ、反骨心、遊び心とユーモア、自由。マラドーナの魅力が詰まってる。翻訳の宮﨑真紀さんは素晴らしい仕事をしたのだと思う。 出色は、イングランド戦での伝説の5人抜きゴールを本人が解説しているところ。ユーモアを交えた熱い話に涙

          “紳士淑女のみなさま、これこそがゴールです”「マラドーナ独白」読書記

          美味しいときは美味しいと言えない

          本当に美味しいものを食べたときは、美味しいとは言えないものだ。 無言で飲み込んで次を口に運ぶ。ときには眉間に皺を寄せて。 前に、浅草のインドカレー屋に行った時がそうだった。インド西南部のケララ州の料理を出しているお店。 そのときは、20人くらいのインド人と思われるグループがいて、素手で食べている。その姿がまさに、全員が無言で、眉間に皺を寄せて、真剣な表情で、黙々と、器用に指で混ぜながらお米やカレーソースを口に運んでいる。 おもわず、同じミールズを注文し、真似して素手で

          美味しいときは美味しいと言えない

          スズメのサーフィン

          川沿いを歩いていると珍しいものを目撃した。 スズメのサーフィンだ。 川の流れに段差があって、小さな滝のようになっているところ。スズメたちにとっては大きな滝だろう。 滝つぼに向かって果敢に泳ぎ、強い水流で流される、ということを繰り返していた。 みんなで泳いでは流れに乗るサーフィンを続けている。とっても楽しそうだったから、しばらく眺めて写真を撮った。 帰り道、「遊びをせんとや生まれけむ」の言葉が頭に浮かんだ。

          スズメのサーフィン