続・カモメとリスボン - ポルトガル菓子店カステラ・ド・パウロのこと
この前、「カモメとリスボン」というタイトルの記事を書いた。
ポルトガルの首都リスボン、テージョ川を渡るフェリーのうえで撮った一枚の写真について。
すると、あのフェリーのことをNoteに書いてらっしゃる方を見つけた。
なんと、あのカモメの写真を撮ったときは、この方、智子ドゥアルテさんとご主人のパウロさんが営む菓子店Castella do Paulo(カステラ ド パウロ)に行って、カステラを買おうとフェリーに乗ったのだった。
ポルトガル人のパウロさんが、長崎の松翁軒でカステラの製法を学んで、ポルトガルでお店を営んでいる、ということは知っていた。
松翁軒は江戸中期に創業、300年以上続く老舗で、1904年のセントルイス万博博覧会に出品し受賞もしている。味には定評がある。
カステラはポルトガルのお菓子パン・デ・ローが元と言われているので、大航海時代に長崎にもたらされたお菓子がアレンジされて、パウロさんによって里帰りしたと言える。
無性にカステラを食べたくなり、リスボンの対岸までフェリーに乗ったのだった。あの時、ポルトガルで食べたカステラは松翁軒の味を感じさせて、日本的な繊細さもあって、とても郷愁を覚えた。本当に美味しいなと思った。
智子ドゥアルテさんとも、少しお話しできた。その智子ドゥアルテさんご本人の記事を見つけてとても嬉しかったし、懐かしく思い出した。
おふたりの菓子店Castella do Paulo(カステラ ド パウロ)はポルトガルから京都に移転しているという。
カステラもパン・デ・ローも食べられる。
何よりも、ポルトガルのソウルフード、ポークサンド「ビファーナ」がある!これには興奮する。食べたい。
リスボン時代、レストランで食べるより安くあがるビファーナを頻繁に食べていた。安くても超絶に美味い。白ワインやにんにくで味付けされた豚肉とそのエキスが濃縮されたソースが美味で、パサッとした素朴なポルトガルのパンに挟んで食べる。これが絶妙で、ビファーナにかぶりついて止まらない。最後にビッカ(ポルトガルのエスプレッソコーヒー)でシメるのが定番だった。言わば、青春の味。
これは近いうちに京都に行かねば。楽しみがひとつ増えた。
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