木下実験室
野草ハンター歴10年の木下実験室による野草の話。 それぞれの野草に関する小噺と、摘み方のコツ、下処理のコツ、レシピもたまに。
先日、関西大学の環境社会学という授業にオンラインで登場しました。 テーマは”ポスト石けん運動世代の活躍”。 滋賀で石けん運動という大きな社会運動があったのが約40年前。 その後の市民たちの動きを紹介、という授業です。 なんと興味深い。 大学時代に社会学、中でも今回の環境社会学の存在を知っていたら絶対学びたかった、というくらいに興味どんぴしゃの内容。 今回は講義の後に届いた学生たちからの生のコメントを全部読んで、大学生って、こんなにいろいろ考えているのか〜、みんな賢
木下実験室の生テンペは冷凍でも真空でもない、生の菌が生きた状態でお届けすることにこだわっている。 それは、おいしいから。 その代わり、菌が生きているため、冷蔵でも熟成が進み、味わいが変化する。 熟成した味わいってどういうことなのか? 簡単に言うと、”クセ”が出て、ツウな味わいになるということ。 ここが好みの分かれるポイントで、私は圧倒的にフレッシュ派。 やっぱりできたてのクセのない味わいの時の方が、使いやすいし、何してもおいしいし、モフモフだし、人にすすめやすい。
木下実験室のテンペは全国発送以外でも、意志のあるとても素敵なお店で定期的に販売いただいています。 どのお店も作り手の顔が見えて、買い物が楽しくなるお店ばかり。 ぜひテンペと一緒にたくさんの出会いを楽しんでください。 ①土の香市場 ハラペコあおむしさん(三重県名張市) <偶数月第1月曜日> …おいしいもの、体に、地球にやさしいものたくさん。意志のあるものたちがたくさん並ぶお店。毎週水曜日と、毎月第2土曜日にハラペコ里の市を開催し、作り手と買い手が出会える機会もつくる。 テンペ
木下実験室のテンペは、冷凍でも真空でもない、できたてホヤホヤの菌が生きた状態でお届けしています。 それは、圧倒的においしいから。 そんなできたてホヤホヤの生テンペをさらに美味しく食べるコツを紹介… とその前に。 せっかくの美味しいテンペが美味しくなくなる残念な食べ方を紹介します。 おいしいテンペが美味しくなくなる残念な食べ方、それは、じわじわ加熱系調理<オーブントースター、網焼き、フライパンで油を使わず空焼き>です。 木下実験室のテンペのおいしさはできたてであると
2021年最初の道草小噺は、薺(なずな)です。 七草粥にも登場するので、食べたことある人は結構多いんじゃないかと思う薺。 七草粥、実家に住んでいた頃は毎年母が作っていて、密かと楽しみにしていたのだけど、七草粥には7種類もの野草(野菜もあるけどね)が細かく刻まれて入っているので、食べていてもどれがどの野草か分からない。つまり、味の分解はできない。 ただ、”なんか知らんけど美味しい”。それが七草粥。 今年初めて自分で作ってみて(野草歴10年のくせに)、その”なんか知らんけ
インドネシア生まれの大豆発酵食品テンペ。 欧米諸国では特にベジタリアンやヴィーガンの人々の間でお肉の代わりに使われることが多く、てりやき、バーガー、ステーキ、サラダ、フライ、などいろんな形で食べられています。 日本では健康食品の位置づけとしてヘルシー志向の人々の間で知られていたり、やはりヴィーガンやベジタリアンの間で肉の代わりの選択肢のひとつとして使われることも多いですが、まだまだ手に入りにくい食材のひとつ。 木下実験室では、オーストラリア旅で出会った”生”テンペの美味しさに
テンペを美味しく食べる方法はいくつもある。 その中でも、とりあえず手に入れたらできるだけすぐに試して欲しい食べ方がフライドテンペ。 ※そもそもテンペってなに?はこちらの記事から。 生テンペは発酵完了してから冷蔵庫に入れていても熟成が進み、味が変化していく。 できあがった日を0日目とすると、発送の場合は1日目に発送、最短2日目に手元に届くことになる。 それは今、定期的にテンペを販売していただいているお店も同じ。 なので、お店で納品日にゲットすると、2日目のテンペがゲ
私とテンペの出会いは、ヴィーガン(完全菜食)だった2008年頃。 ヴィーガンカフェで”おいしいよ〜食べてみて〜”と出されて食べて、全然美味しいと思わなかった。 私がヴィーガンになったのは2006年。 以後10年以上はベジ生活をすることになるのだけど、豆腐という最強のベジ食材で事足りていたので、テンペに関心向けることは一切なかった。むしろ”テンペ=おいしくないもの(わざわざ買うものでも食べるものではない)”と認識して、ヴィーガンカフェやレストランでテンペを見つけてもすすんで
桜がほぼ満開。 春以外の時期は目立たずひっそりとただそこに在り続けていて、風景に溶け込んでいるのに、春になると、公園にも校庭にも、川沿いにも、山沿いにも、桜は本当にいたるところに生えているのだなということを改めて感じる。 桜の時期に合わせて、毎年、昔からお馴染みの桜餅だけでなく、桜の香りのするドリンクやケーキなどが登場していて、桜はリアルに旬を感じる食べ物な気がしている。 2019年の野草ディナーイベント「道草晩餐会」では最後の嫁菜ごはんのあしらいとして登場。急に可愛く
散歩するとついつい道端に生えている野草が気になってどこにも辿り着けない季節がやってきましたね。 今回は三つ葉、そう、お吸い物や茶碗蒸しなんかによく入っている、あの三つ葉です。 スーパーなどでも普通に売っているし、おそらく誰もが食べた事あるだろうし、野草とも思っていない人も多いのではないかと思われますが、三つ葉も野草です。 いつもの野草スポットもドクダミやアザミやつくしと混ざって三つ葉がたくさん生えています。花は菫です、三つ葉じゃありません。ややこしくてすみません。前回の
久々の更新となりました道草小噺。 今回は、野草の中でも”食べる”というよりは”愛でる(しかも食べられる)”野花の話です。 ここ数年、日本でもずいぶんエディブルフラワーが浸透してきたけれど、私が初めて”花を食べる”という体験をしたのは2008〜2009年のオーストラリアWWOOF旅。 WWOOF先でナスタチウムやマリーゴールドの花びらをサラダやピザに散らして食べていたのだけれど、別に美味しいとか真似しようとか意気込んでいた記憶はない。 むしろ、ナスタチウムに関してはなんだ
2018年の8月23日に書いたブログ記事だけど、今も見事なまでに目指すところは変わっておらず、せっかくなのでnoteにも転載しておくことにする。 ーーーーーー 伊藤羊一さんの”Lead the Self〜先が見えない時代でのリーダーシップとは〜”っていう講演会の中で、”譲れない思い=信念”を過去の経験から探る簡単なワークショップをした。 飽き性もきっと、信念がちゃんと言語化できたら、ただの飽き性でなくなる気がするので、自分の信念を知りたいので、探ってみることにする。 過去
今年度も行ってきました母校への地産地消の調理実習。 2011年から始めて9年目、そして今年で最後。 メニューは変わらず、季節野菜の米粉グラタンと、米粉のパンケーキ。 パンケーキには手作りのバターと地元産の蜂蜜を添える贅沢仕様。 詳しくは、前回の記事へ。 今年も、安土中学校2年生から感想をいただいたので、その中の質問と印象的だったコメントに勝手に答えようと思います。 1. 生クリームをふってバターにしたけど思っていたバターと違って普通のクリームみたいでした。何で違っ
2006年にヴィーガンの世界に入ってから料理を始めた私は肉・卵・魚を使った料理がほぼ全くと言ってもいいくらいにできない。(今は食べるようになりました。) その代わり、”いかに肉や卵や乳製品を使わずに美味しいものを作るか”を探求し続けた結果として、ハーブやスパイスを多用するようになった。 たぶん、たぶんでしかないけれど、誰かに教わったわけでもなく、しっかり学んだわけでもなく、感覚で使っている部分が大きいので、ちょっと変な捉え方や使い方もしているような気はする。 おかげさま
2010年に野草の世界に足を踏み入れてからの、これまでに食べてきた野草と、これから食べたい野草のまとめ。 自分のためのメモでもあるので、随時更新予定。 1 ハコベ よく食べる 美味しい。アクのないほうれん草。使いやすい。下処理楽。そこらじゅうに生えている。 2 ノビル よく食べる むっちゃ美味しい。とにかく使いやすく、一番使っている野草のひとつ。下処理大変。思い入れ強すぎて道草小噺書けない。(別記事で野蒜について書いているのを貼っておきます。) 3 ツクシ 春には必ず
”あぁ今年も春がきたな”と感じる食べものは、きっと人によってちがう。 私にとってのそれは、間違いなくヨメナご飯。 先日の春/道草晩餐会の時の<〆>。嫁菜ご飯の茶漬け。 ヨメナとの付き合いも長く、出会いは確か野草ハンター2年目の2011年。 場所は西の湖自然農の畑。 2010年2月にオーストラリアのWWOOF旅から帰国して、偶然、地元の自然農のグループの存在を知り、早速種下ろしから草取り、脱穀まで田んぼ1畝分を自分で管理する体験プログラムに参加し、大いに挫折し、2年目