【リサーチ】Z世代のお金事情2024 貯金額や貯蓄を増やすためにやっていることは?
日経平均株価が史上最高値を更新、というニュースが大々的に報じられましたが、日々の暮らしが楽になったという声はあまり聞こえてこない今日このごろ。日用品や食品などの物価の高騰も人々の生活に打撃を与えています。そんな中、Z世代はお金にどのように向き合っているのでしょうか? 節約や貯蓄を増やすことをどれだけ意識しているのかアンケート調査を行いました。2021年にPromotion+Bの前身にあたる「+tech labo」が同様の調査を行った結果とも比べながら、見ていきましょう!
現在の貯金額&何のために節約をしている?
Q1 あなたの現在の貯金額はいくらですか?
まずは現在の貯金額について。女性30~34歳を除く全層の1位が「0~50万円」という結果になりました。とくにZ世代(15~19歳、20~24歳)に同回答が多いのは、多くの人がまだ学生で収入がない・少ないからという理由もあるでしょう。しかし、それよりも上の世代でも貯蓄が「0~50万円」の回答が多いというのは、やはり給与の少なさや物価の高騰も関係していることがうかがえます。
では、節約については何か行っているのでしょうか?
Q2 普段「節約」を意識していますか?
こちらは2021年に行った同様の調査と比較してみます。
https://note.com/plustechlabo/n/n2fe89a93f87a
Z世代に関しては、2021年には男性と比べて女性のほうが節約意識の高さが見られますが、今回は逆転しています。そして男性の節約意識は2021年と比べて全世代で増加しているのに対し、女性は全世代で減少しています。なかでも女性15~19歳が2020年では80.4%に対して、今回は68.4%と大幅減少。節約よりも「使いたい」という気持ちが強いということでしょうか。これが何を意味するのかは、今後もリサーチを続けていく必要がありそうです。
Q3 節約を意識する理由を教えてください
こちらは今回初めて聞いた質問ですが、「生活費が増えたため」「収入が低い・減少したため」よりも多く、全世代で1位だったのは「将来に備えた貯金のため」という結果となりました。これはつまり、目先の生活費の増加や低い収入をやりくりするためよりも、若いうちから将来への備えを意識して行動しているということ。Z世代が将来に希望よりも不安を感じていることの証左といえるでしょう。それは今の日本を取り巻く社会的、経済的状況を鑑みれば頷ける事実です。
現金orキャッシュレス 軍配はどちらに
ここから路線を少し変えて、お金の使い方についての質問です。こちらも2021年の調査と比較してみましょう。
Q4 普段現金とキャッシュレス決済サービスどちらでの支払いが多いですか?
2021年よりもわずかにキャッシュレス決済が増えていますが、ほぼ横ばい。そしてZ世代はキャッシュレス決済と現金がほぼ半分ずつという状況です。年齢が上がるにつれてキャッシュレスが増えているという点も前回と同じです。
Q5 キャッシュレス決済のうちどれを利用していますか?
全体ではクレジットカードとPayPayの二強という結果に。しかし、それ以外のキャッシュレス決済の回答もゼロではないので、複数使い分けていることもうかがえます。また、2021年の調査では、全体でもZ世代でも1位はクレジットカードでしたが、今回の調査ではPayPayの圧勝です。18歳未満はクレジットカードをつくれないという事情もありますが、20~24歳でも今回は男女ともにPayPayが1位となりました。メインで使うキャッシュレス決済にPayPayが選ばれているということでしょう。なお、前回全体で3位だった交通系IC(前回34.6%)は、今回19.5%とランクダウンしています。
人気の資産運用はポイ活
Q6 資産を増やすために行っていることはありますか?
男女とも全世代で1位になったのはポイ活。これは前の質問でわかったキャッシュレス決済の興隆と無関係ではなさそうです。キャッシュレスで決済すればポイントが加算されるので、現金で支払うよりも実質お得になるからです。また、保有ポイントで資産運用ができるようなサービスもありますし、日ごろ使うお金でいかにポイントが増やせるかを意識して実行いる人は多いと考えられます。
2位以降で興味深いのは男女差。男性は全世代で「定期預金」が2位となりましたが、女性は「フリマアプリで出品」や「新NISA」など、行動が分散していることがわかります。定期預金は手堅いけれど利率は低めであることを思うと、女性のほうが資産を増やすことに対して意欲で、行動に移しているといえるでしょう。
とはいえZ世代は男女ともに「なにもしていない」の回答も多いことも事実。特に10代では制度上まだ投資などができないうえにそもそも原資がないので、増やすことよりも節約のほうが現実的なお金のやりくりであることは間違いなさそうです。
リサーチ結果のポイント
Z世代のお金事情について、以下にポイントをまとめました。
Z世代は全体的にお金への関心の高さがうかがえるものの、そこまで切羽詰まった様子というよりも、できる範囲で無理なく、という姿勢が結果に表れていました。収入の有無でお金に備える行動も変わってくると思うので、今後も定点観測を行っていきたいと思います。
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