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Z世代の節約意識と金銭感覚を調査!ひとりランチ700円は安い?
お金をかけるところとかけないところがハッキリしている「メリハリ消費」が、Z世代の特徴の一つとしてあります。趣味にはお金を注ぐけど日常では節約する、友人と出かけるときにはお金を遣うけどひとりの時には節約する…といったような特徴は、果たして本当なのか?本当だとしたら具体的にいくらがボーダーラインになっているのか?といった金銭感覚について、今回はリサーチしてみました。
【調査概要】
<調査対象>
15 ~34歳の未婚男女348名
<調査実施期間>
2021年8月10日~8月17日
<調査方法>
インターネット調査
Z世代の節約意識
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/62237747/picture_pc_91f522400bcdc647677df20d2095e7c7.jpg?width=1200)
全世代で、男性よりも女性の方が節約を意識している人が多い結果となりました。男性は若い世代ほど節約の意識が高く、女性ではZ世代は約8割が節約を意識するものの20代後半がもっとも高くなっています。15~24歳のZ世代に限ると、7~8割と大多数が節約を意識しているようです。
女性の節約意識の変動は、収入と関連があると推察されます。新社会人が多数を占める20代後半ではまだ収入が多くなくお金を貯めづらいが貯金をしたい、30代前半ではある程度余裕ができてくる、という変化が関係しているのではないでしょうか。
ひとりランチ700円は高い?安い?それともふつう?
金銭感覚において特徴が出やすい外食(ランチ)で、ひとりの時と友人と一緒の時で「安い/高い」と感じる金額の差が出るのか否かを調べてみました。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/62237782/picture_pc_d3d3f8cf6cd230faa7c3463671d228d5.jpg?width=1200)
男性のひとりランチでは、15~24歳のZ世代の方が、25~34歳よりも「安い」と感じる金額が高い(≒予算が多い)結果となりました。若いほどお小遣いが限られているから安いのが好き、とは限らないようです…!なかなか衝撃の事実ですね。偏りも上の世代の方が大きくなっています。
一方で、女性は世代間で「安い」と感じる金額に大きな差が出ない結果となりました。男女の差で見ると、女性では最も多いのが「501~1,000円」と、男性の「101~500円」よりも金額が大きい範囲となっています。男性よりも女性の方がランチの予算は多いようです。
ちなみに中央値(安いの境界線)をまとめてみると、以下の通りでした。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/62237808/picture_pc_f74cc4b53131f25697633d0b3720b55f.jpg?width=1200)
「ひとりランチ700円」は、多くの女性は「安い」と感じる一方で、男性は安いとは思わない境界線となっています。世代というよりも男女間で大きな差が出た、「安い」の境界線でした。
Boys Beautyに関わるインフルエンサーにもランチについてヒアリングをしてみたところ、今回のアンケート結果よりも500~1,000円ほど安い/高いと感じる金額の基準が高くなっていました。ただし「ここ1年で一番高価なランチ代(ひとり)はいくらですか?」という質問に対しては1000円~5,000円で幅があり、金銭感覚自体は平均より少し高めであるものの必ずしもインフルエンサーみんながみんな高価な食事をしている、というわけではないようです。
「ひとりでランチ」、いくらから高い?
ひとりランチの「安い」の境界線に続いて、「高い」の境界線はどこにあるのか見ていきましょう。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/62237849/picture_pc_532590dae22fc051800d5e768e6d41fd.jpg?width=1200)
男性では、10代は偏りが少なくバラけました。「高い」と感じる境界線として「1,501~2,000円」と回答している人が約15%おり、若くてもある程度予算の幅を持っていることがわかります。一方で20代以上は山がはっきりしています。女性で「安い」の境界線であった「501~1,000円」がもっとも大きな山となっており、改めて男女の金銭感覚の差を感じます。
女性の「高い」と感じる境界線では、偏りは小さくなだらかにバラけているものの、「501~1,000円」と「1,001~1,500円」が多くなっています。また、年齢による差が少し出て30代は半数が「1,001~1,500円」と回答しています。
「安い」の結果と併せて見ると、男女全年齢で30~34歳女性の予算がもっとも多いようです。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/62237878/picture_pc_eda7b1ea0ad335822537e52af44fe905.jpg?width=1200)
友人とのランチ「高い」と感じる基準で、Z世代(15~19歳 / 20~24歳)の間で特徴が大きく出たため、Z世代にフォーカスをして見ていきます。
男性ではひとりランチと同様に「501~1,000円」がボリュームゾーンとなっていますが、女性では15~19歳で「1,001~1,500円」、20~24歳では「1,501~2,000円」に山ができています。Z世代の中でも女性は、友人とのランチの場合少し高い金額を見据えているようです。最近はカフェブームも起きているものの、男性はまだ食事は食事、遊びは遊び、と割り切る傾向にあります。一方で女性は食事も遊び(お出かけ)の目的の一つとして捉えて場を楽しむことが多いため、このような結果になったのではと推察します。
Z世代に見られる「キャラづくり消費」
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/62238148/picture_pc_077217d4bbd80cc4339c1eb36803b70d.jpg?width=1200)
金銭感覚とは別で、モノを買うときの基準に特徴はあるのかどうか洗い出すべく「洋服を買うとき、あなたが最も重視するポイント」を聞いてみたところ、10代は「自分のキャラに合っているか」を基準とする層が他の世代に比べて多くなっています。価格や実用性といった基本要素以外でこの点が重視されていることから、Z世代には「キャラづくり消費」という特徴があると考えています。この消費傾向については、本データのみでなくもっと根深い背景があるのですが、それについてはまた別の機会にお話しさせていただきたいと思います。
まとめ
Z世代の金銭感覚(外食)のポイントをまとめると以下の通りです。
① ひとりランチ、友人とランチともに世代間の差よりも男女間の差の方が大きい
② Z世代女性は友人との食事にお金をかける
③ Z世代には「キャラづくり消費」の傾向がある
金銭感覚については仕事をしているか否か、お金をかけるところがどこか、という点でも個人で大きくことなるため一概に括ることは難しいですが、傾向としては以上の3つが見られました。まだまだ丁寧に深掘っていく必要がありそうなので、今後も迫っていきたいと思います!
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/62238194/picture_pc_4fa68ab7d3be1656c6cca794bcbfd392.jpeg)
堀 かおり
2014年、電通テック入社。2018年5月より +tech labo の研究員となり、“Z 世代”を軸として開発業務を行っている。Z世代男子に向けてメンズ美容の情報を発信するInstagramアカウント「Boys Beauty」のプロデューサー。