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「宇宙のラララ」について
タイトルは「宇宙のラララ」。 宇宙に恋をした少年の歌です。 今回はボーカロイドの初音ミクではなく AIシンガーの知声さんに歌ってもらいました。 「好き」なんて言葉ではとうてい片づけられず もはや歌うことしかできなくなるような (あるいはその他の言葉を使う以外のすべての行為) そんな心の状態があるとおもいます。 本気で何かを好きになるというのは そういうことなのかもしれません。 言葉よりも先に身体が動いてしまう……。 何かに夢中になった経験があるひとなら きっと何か感じるものがある、 そういう音楽を作りたかったのでした。 そうなってたらいいなとおもっています。 今回のMVでは音楽のコンセプトとは関係なしに 短編アニメーションのようなものを作りたいとおもいました。 そこでkyさんにお願いして 4つの時代(原始、近代、現代、未来)を股にかけた 創造性の物語を紡いでもらいました。 アイデアが「降ってくる」という表現を かわいいキャラクターデザインと世界観で描き出してくださって ほんとうに素敵なものになったとおもいます。 ぼくがこれまでインターネットでぶつかった無数の星と同じように この曲が、あなたの頭にぶつかるひとつの星になれたら それは本当に最高なことだなとおもいます。 今回がダメでもいつか、そういうものが作れるように これからもぼくは創作を続けていきます。きっと。
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坂本龍一が亡くなったこと
4月3日に坂本龍一が亡くなったことを知った。じぶんにとって坂本龍一のいちばん古い記憶は、姉がピアノで弾いていた「戦場のメリークリスマス」だ。その頃、家のなかではショパンもドビュッシーも服部克久も鳴り響いてた。坂本龍一もそうしたレパートリーのひとつだったわけだ。幼少期のぼくにはそれらがすべて同じ曲にきこえていた。 小学生になってからだったとおもうが、姉から「戦場のメリークリスマス」を教えてもらうことになった(その頃にはもうこの世にはいろいろな音楽が別々にあるということが認識できるようになっていた)。楽譜がないから、鍵盤のどこに指を置き、どの順番でどの音を弾くのか教えてもらい、あとは覚えるまで何度もその音を辿るのだ。姉が置いたのと同じ場所に指を置き、鍵盤を鳴らすと姉が弾いていたのとまったく同じ響きがする。幼いながらもその不思議さに感動したのを覚えている(姉とぼくが違う人間であるならば、違う音が鳴ってもいいはずだ。しかし、そうはならない。その再現性こそが西洋音楽でいちばん重要なことなのだ)。
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