![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/146478831/rectangle_large_type_2_8a69862b2abc23bb69fca1460abb66dc.jpeg?width=1200)
『百年の孤独』の作者が頭にのっけてるのは何の本?
なぜか今、あの『百年の孤独』が文庫化して
どえらい売れてるみたいですね。
じぶんは大学生の頃にこの本を読んで
それはもう、すごい衝撃を受けて
この感動をシェアしたい!語り合いたい!と
周りに熱心に布教したのですが
誰一人として読んでくれませんでした。
まあそんなことは於いといて、
少なからぬひとが気になってることがありますよね。
この文庫本の表紙をめくると
頭に本をのっけた、おもしろオジサンの
白黒写真があらわれます。
![](https://assets.st-note.com/img/1720322790959-4Jp3P41H4U.jpg?width=1200)
何を隠そう、このひとが
『百年の孤独』の作者、ガルシア=マルケス。
はじめてこの写真を見たとき、
ぼくはおもいました、
何の本をかぶってるんだろう?と。
印刷物に載ってる写真だと見にくいのですが
大きい写真だとすぐわかります。
![](https://assets.st-note.com/img/1720322672277-BuCQhuZzNx.png?width=1200)
これを見ると、
大文字で
GABRIEL GARCÍA MÁRQUEZ
CIEN AÑOS DE SOLEDAD
と書いてあります。
つまり『百年の孤独』、
じぶんの本を頭にのっけていたんですね。
この本です。
![](https://assets.st-note.com/img/1720322588644-qfKEXZpTOa.jpg)
面の取れた青い矩形のなかに
ベル、太陽や月、星、悪魔に骸骨といった
オーナメント(装飾的な活字)が散りばめられていて、
青と赤と黒という配色も相まって
独特な雰囲気を醸してます。
(これらの装飾が本の内容とはぜんぜん関係がない
というところも芸術点が高くて良いですよね)
ちなみにこの表紙デザイン、
初版だと言われることがあるんですが
それは間違いで、本当は第2版からです。
というのもデザインを担当したビセンテ・ロホが
期日を守れなかったからで、
初版は出版社のスタッフが間に合わせで作ったという。
![](https://assets.st-note.com/img/1720322551741-lhNpq8b6uz.jpg)
なのでガルシア=マルケスが頭にのっけてるのは
初版ではなく第2版以降のものなんですが、
作者の写真に使われてることもあって、
「『百年の孤独』といえばこれ」
という印象があるひとも多いかもしれません。
ちなみにちなみに
これは何の役にも立たないトリビアですが、
ビセンテ・ロホが担当したこの表紙のタイトル、
"SOLEDAD" の "E" が逆になってるんですね。
これは意図的にそういうデザインにしてたらしいんですが
エクアドルの書店員が誤植だとおもって
届いた本をぜんぶ手書きで修正したという
おもしろエピソードが残ってます。
![](https://assets.st-note.com/img/1720322468547-9YNuPngt4Y.png)
そうおもって、今回の文庫版の表紙デザインをよくよく見てみると……
あっ……
![](https://assets.st-note.com/img/1720324181098-6YTtl8qw3g.jpg?width=1200)
あっ……!
![](https://assets.st-note.com/img/1720324199616-qxOHZz0qhZ.jpg?width=1200)
あーーーっ!!!
![](https://assets.st-note.com/img/1720324300668-64TAwFfiJR.jpg?width=1200)
はい、というわけで
本編とはまったく関係のない話でしたが、
こんなことを知ってると
ガルシア=マルケスの写真を見るたびに
フフッと笑みがこぼれるかもしれませんね。
以上、にらたでした。
参考にしたサイト:
2024/07/10追記:
公式からもタネ明かしがありましたね。
公式さん、note読んでくれたのかなと嬉しくなりました。
(いや、それはさすがに自意識過剰すぎるか)
![](https://assets.st-note.com/img/1720614336048-rteIRTlQsk.png?width=1200)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?