見出し画像

先進国止まらぬ物価上昇率 下がる経済成長率

経済協力開発機構(OECD)は8日、加盟している38か国の個人消費の物価上昇率が8.5%になるとの予想を発表しました。

日本を含め世界各国でどれくらい物価が上昇しているのか?
その理由と今後どうなるのか?
私達が出来ることとは?
についてお伝えします。

物価上昇率が2倍に対して、経済成長率は前年予想の3分の2に。

OECDの発表によると、OECD内のインフレ率は前年予想より4.3ポイント高い8.5%になるとの予想を発表しました。
対して経済成長率は前年予想の数値より1.6ポイントの下方修正。
通常のインフレだと物価が上がると経済成長も加速されますが、
今は世界中で物価高と景気後退が合わさった「スタグレーション」が起きていることが分かります。

インフレにはロシア・ウクライナ情勢が大きく関係

インフレが進む背景としては、大きく分けると2つ。
1つ目はロシア・ウクライナ情勢が大きく関係しています。
ロシア・ウクライナは穀物、金属、エネルギーなどの生産主要国。特に小麦は、両国合わせて世界の輸出量の3割を占めていました。
しかし、ロシアはウクライナによる黒海経由の穀物輸出を妨害していることもあり、小麦はロシアの侵攻後60%も値上がりしました。

2つ目は新型コロナウイルス禍からの回復により、需要が上がったことです。
新型コロナウイルスの感染拡大が抑えられている今、街の人手はどんどん戻ってきています。
ウィズコロナの時とアフターコロナの時で私達の生活で何が変わったでしょうか?
まず、人の流れが戻ったので車や電車などが活発に動くようになりました。
そうすると石油などのエネルギーの需要が上がります。
また、コロナ禍中は閉業していたお店も開きはじめ、飲み会などの機会が増えました。そうするとエネルギーや小麦の需要が上がります。

このように需要が上がったことに対して供給量が抑えられているため、物価上昇率に影響していきます。

私達にできること:「経済を回す」

この「スタグフレーション」から脱却するために出来ることはなんでしょうか?
勿論1番はロシア・ウクライナ情勢が回復し貿易が正常化することですが、私たちが実行するにはあまりにも規模が大きすぎます。
そうなると出来ることは、「経済成長を加速させる」つまり「お金を使って経済を回す」ことです。

例えば国が進めているGoToトラベルキャンペーンを積極的に使い、旅行地にお金を落とすのも1つの手でしょう。
ただそればかりして個人の資産が取り崩しになっては、本末転倒です。
お金を使いながら、自分の資産を守る資産形成も同時にしていくことが必要でしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?