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#労働

【特別公開】河野真太郎×西口想「『ドライブ・マイ・カー』から考えるケアと男性性」(「対談型映画批評 映画のなかに社会を読み解く」より

【特別公開】河野真太郎×西口想「『ドライブ・マイ・カー』から考えるケアと男性性」(「対談型映画批評 映画のなかに社会を読み解く」より

⚠️ネタバレを含みます⚠️

ケアと男性性――『ドライブ・マイ・カー』西口:最近、論壇では「ケア」に注目が集まっていますね。

河野:小川公代さんの『ケアの倫理とエンパワメント』(講談社、2021年)やケア・コレクティヴの『ケア宣言』(大月書店、2021年)など、ケア論を見直す流れが出てきています。前回『ファーザー』(2020年)についても述べましたが、人間はどれほど自立しているように見えても、根

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未克服の優生思想―旧優生保護法の被害事例から考える。

未克服の優生思想―旧優生保護法の被害事例から考える。

優秀な遺伝子を持つ人の配偶者を国家が選定すべきという「見解」を有名ミュージシャンがツイート。

ALS患者の方を「安楽死」させた医者が殺人罪で逮捕。

最近世間を騒がせているこれらの事件に共通するキーワードとして、「優生思想」が取り沙汰されている。しかし、そもそも「優生思想」とはどのような考え方なのだろうか。そして日本ではどのような影響力を持ってきたのだろうか。

優生思想は、単なる考え方の問題に

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【一部無料公開】宮田惟史×藤田孝典×今野晴貴「『経済成長』は長期停滞の処方箋か?ー『そろそろ左派は〈経済〉を語ろうーレフト3.0の政治経済学』への応答」

【一部無料公開】宮田惟史×藤田孝典×今野晴貴「『経済成長』は長期停滞の処方箋か?ー『そろそろ左派は〈経済〉を語ろうーレフト3.0の政治経済学』への応答」

ブレイディみかこ・松尾匡・北田暁大『そろそろ左派は〈経済〉 を語ろう― レフト3・0の政治経済学』(亜紀書房)が2018年4月に出版され、大きな反響を呼んでいます。今回の座談会では、経済学が専門の宮田惟史さん、ソーシャルワーカーとして福祉実践に取り組む藤田孝典さん、そしてPOSSE代表の今野晴貴が、新たな戦略での「経済成長」を主張する本書に対してそれぞれの立場から批判的に検討を加

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