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人と会って話す時間が大半を占めている時期には小説を書くことができない,代わりにエッセーのアイデアが絶え間なく浮かんでくる,言語モードが“社会的”に設定されるからだ.小説を書くためには言語モードを“非社会的”にしないといけない,部屋に閉じこもって,スマートフォンやインターネットからも遠ざかる,“非社会的”な時間 #振り返りnote 7月1日〜7月7日

毎週土曜日恒例の #振り返りnote の企画です。今週は、7月1日〜7日のあいだに投稿した過去記事をまとめました。

ちょうど1〜4年前の今の時期に自分がなにを考えて、なにを行動していたのか。そんなことを振り返るための時間が少しくらいあってもいいと思う。

2022年7月1日 万年筆のインクのストックがなくなりそうだから買って補充しておかないと。

冬物のセーターをクリーニングに出すのがどうしても億劫で、毎年夏が始まりそうな今くらいの時期にやっとクリーニング屋に持っていく。


2019年7月2日 耳が鳴る

飛行機に乗っていると、いつもなにかしら生産的なことをしていたい、という気持ちになってしまうんだけど、あれはどうしてだろう? 僕だけ? みんなもそうなのかな? 同様の気持ちに駆られるのは、新幹線に乗っているときもそう。けれども、飛行機に乗っているときに書いた文章は往々にして出来があまりよろしくない。なんというか、地に足がついていない感じが。


2022年7月3日 語りの演劇:ナショナル・シアター・ライブ『リーマン・トリロジー』を観て

2022年12月に上演した『斗起夫 -2031年、東京、都市についての物語-』をつくるにあたっては、『リーマン・トリロジー』を参考にした部分が大きい。だけれども、『リーマン・トリロジー』は詩のような文体のセリフで、『斗起夫』は小説の文体だったから、結果的にはまったく違うものができあがったとは思う。


2019年7月4日 視えない闇に趣をかんじる

2019年の記事ということは……今から4年前の記事ってことか。4年も前の記事となると、自分がいったいなにを書いたのか、さっぱり思いだすことができない。まったくの他人が書いた文章として、読んでいる。


2022年7月5日 物語のはじまるところ

『太陽と鉄と毛抜』の上演準備のために最近は人と会って話す時間が大半を占めている。こういう時期はうまく小説を書くことができなくなる。代わりにエッセーのアイデアばかりが絶え間なく浮かんでくる。言語モードが「社会的」に設定されるからだ。小説を書くためには言語モードを「非社会的」にしないといけない。部屋に閉じこもって、スマートフォンやインターネットからも遠ざかる、「非社会的」な時間を設ける必要がある。「社会的」な時間と「非社会的」な時間と、どちらのほうが好きだということはないのですが、うまくバランスをとって生活することが大切だとは思う。


2019年7月6日 ソース・ヌードルのフライパン焼き?

そうそう。この頃の僕は朝の情報番組を見ていた。けれども、その習慣は新型コロナの折にさっぱりなくしてしまった。新型コロナウイルスに関するテレビの報じかたに違和感があったからだ。それ以来、テレビなんてまったく見ないようになってしまった。見たとしても、スポーツ中継くらいしか見ないようになってしまった。


2020年7月7日 フレンチレストランでの思索

自信を持っておすすめしたい記事のひとつ。これを書いたときには、ジャンルを横断したひじょうに面白い文章を書けた、という実感があり嬉しかったのを憶えている。僕はいつかこんなスタイルの戯曲を書いてみたいと思っている。過去作の『 楽 園 迫 る 』(2020)、『インスタント・レアリスム』(2021)はわりにこのスタイルに近いとは思っているのだが、最高のかたちで実現するには筆力も演出力もまだまだ不足している、と僕は厳しい自己評価を下している。今は、筆力と演出力を養うために、物語を基調に演劇をつくっている。そして、なにより物語を基調に演劇をつくるのはとても楽しいことだ。いつか、そのときが来たら、もう一度例のスタイルで戯曲を書く。


振り返りnoteのアーカイブ

迎合すべきところは迎合すべきだとして、迎合しきれない点があれば自分を貫いてみてもいいんじゃないか #振り返りnote 6月24日〜6月30日

勝負には勝たないといけない,勝つと勝たないのとでは話が全然違ってきてしまうから #振り返りnote 6月17日〜6月23日

「美しい言葉」っていうのはなにも「伝統の中にある言葉」のことだけをさすのではない,僕の中にある言葉の採用基準は:その言葉が持っている普遍性——つまり.時代や国境,価値観,の違いを越えても通じやすいかどうか #振り返りnote 6月10日〜6月16日

めぼしいアイデアはいつも偶然生まれる。偶然生まれたそれを取り逃さないようにすることが大切なのだが、もっとも大切なのはその偶然——1000分の1の確率を、10分の1にまで押し上げることだ。 #振り返りnote 6月3日〜6月9日

もっと現実に向き合わないといけないなと思う。だからフィクションの言葉だけではなく、リアルな言葉で日々を綴っていく。日記やエッセーの言葉は過去の自分からの指令みたいなものだ #振り返りnote 5月27日〜6月2日

「AかBか」で決めなくていい.「AもBも」でいい #振り返りnote 5月20日〜5月26日

読みやすい文章はAIが脅威のスピードで生成してくれるのだから.人間の僕はとにかく読み応えのある文章を書いていこう(しかし,文体を重たくすることと,文章を難解なものにしていくことは同義ではない,) #振り返りnote5月13日〜5月19日

傾向として,愉しかった経験よりも,愉しくなかった経験を書いて残すことが多い.愉しかった経験について書くときよりも,愉しくなかった経験を書くときのほうが,筆がのるのはどうしてだろう? #振り返りnote 5月6日〜5月12日

大切なのは「しゃべるように書く」ことではなくて「書くようにしゃべる」こと.ひさしぶりに尾川正二『文章のかたちとこころ』を読んでみよう. #振り返りnote 4月29日〜5月5日

【急募!】 僕の脳波を測定してくださる方 #振り返りnote 4月22日〜28日


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今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。 これからもていねいに書きますので、 またあそびに来てくださいね。