『調べたらなんでも分かるし勉強しなくて良くない?』〜知の陳腐化について〜
こんなこと思ったことないですか?
「勉強ってなんでやる意味あるの?なんで覚えなきゃいけないの?調べたら出てくんだから覚える意味なくない?」
まさか、岩波文庫が創設された1927年の時点で、こんな罵詈雑言(?)を吐く人が登場するとはまさか思いもしなかったでしょうねぇ。岩波さん。
知ってますか?
岩波茂雄さんの、「読書子に寄す」って寄稿文。
長いけど、読んでほしいから全文を載せておきますね。
長いよね。わかる。
僕が読んでほしい場所だけ短く切り抜きますね。
文章固くて読みづらいよね、わかる。
僕が訳しますわよ!!!!!!
スーパーハイパー雑に訳すと以上です。
つまり、昔は僕らみたいな一般人が例えばカエサルの『ガリア戦記』みたいな一級の古典を読んで、その叡智に触れる、みたいなことは難しかったんでしょうね。
知識は神聖なものだった。
ってことになるわけです。
さてさて、現代に目を移してみよう。
ちょっと図書館に足を運べばそこには多くの価値ある本が保管されていて、基本的には誰でも望めば読めます。
書店や古本屋にも一級品が眠っていたりします。
本当に希少で重要な文書は、国立国会図書館のデジタルアーカイブからパソコンで読むことができます。
知識は民主化されているように見えます。(少なくともかつてよりかは)
しかし、一方でインターネットが隆盛を極め、実用的な情報であればネット上になんでも転がっている世界となりました。
この社会においては、情報自体に価値は無くなり、情報を検索する能力に価値があるんだ、などと言われることもあります。
挙句の果てには、僕みたいな怠惰な人間や、僕の教え子の生徒などはこんなことを考えます。
「なんで受験で覚えなきゃいけないの?😭」
って。
もういいじゃん、スマホにやらそうよ、そういうの。楽したいよぉ。
って思うのが人情な訳です。
要するに、知識が民主化された結果、陳腐化しているんですね。
まぁ、陳腐化というのは、知識なんてしょぼいよね、いらないよね、みたいな考えが生まれているような気がする、という感じです。
さてさて、本題です。結論も言わずにダラダラと色々書いてきましたが、僕がこの記事で言いたいことはたったひとつです。
「覚えるのは大事なんやで。」
です。
具体例で少しお話ししましょう。
高校生にはちょっと知らない世界かも知れないんだけど、この世にはMBA(経営学修士)という資格みたいなものがあります。
これを取得すると経営者になりやすいと言われています。
しかし、MBAによって得られるような経営学の知見も「ネットによる民主化」に晒されて、陳腐化が進んでいると指摘されています。
「調べりゃ出てくるからMBA持ってるやつの価値がだいぶ低いよね」
って思われるようになってきている、ということですね。これは又聞きした話なので真実かは分かりませんが。
しかし、経営者は自分でネットで調べて、経営の意思決定をするのでしょうか?
「んー、今の経営状況はどうやったら改善するんだろう?そうだ、Yahoo!知恵袋に相談してみよう!」
ってなるでしょうか?
「このブロガーの記事めっちゃ上手く纏まってるやん!この記事の通りに意思決定してみよう!」
ってなるでしょうか?
そんな会社、心許なさすぎますよね。
要するに、経営学の知識が頭に叩き込まれていない人間は、知識を運用して新しい知見を生み出し、行動に移す、ということが難しくなるわけです。
知識を全て暗記しているから、それを自由自在に使いこなすことができるわけです。
もっと身近な例に紐づけてみましょう。
僕は似たようなことを歴史学習でも経験しています。
歴史を知る前は、本を読んでいる時に歴史に関する具体例が出てきたら理解できずに、困惑していました。
もちろん、その度に調べてもいいですが、毎回調べているとその読書はどんどん大変なものになっていき、結果的に「積読」になってしまいます。
(根気強ければいいんですけど笑)
何より最も問題なのは、歴史的な背景知識がないがために、ダイナミックな思考ができないことです。
知識がない時は、受動的に情報を受信するだけです。
「へぇ、そうなんだ」
ただ、知識がついた上で本を読むと、読み方はまるで変わってきます。
「あれ、この話、ナポレオン戦争の時のヨーロッパ国際情勢に似てるな。ん?やっぱり具体例で出てきたな、しかもこの本では戦間期の情勢も上げてるのか、なるほどね、そう言われればそう捉えることもできるな、面白いな」
という感じで読めるわけです。
まぁ何が言いたいかっていうと、覚えているからこそ色々と発想を豊かにすることができるということです。
覚える業務と、考える業務を同時にすることは人間にはなかなかできません。
つまり、知識というのは、考える道具を揃えることなのです。
こう考えていくと、いろいろな知識を暗記することも、捨てたもんじゃないな、と少しでも思ってもらえるのではないでしょうか。
【歴史を勉強したい方へ】
全体像を把握しておけば、知識の習得は楽になると思います。
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この行動力めちゃくちゃすごいし、面白い!!!!!
なので僕も300人くらいは訪問しようかなぁ〜、就活している学生の特権だし、、、
僕も「振り返り」を大事に、一歩一歩勉強して知識を堅いものにしていきたい!!!!!!
この記事は高校生、大学生に読んでほしいな!
僕の記事で書いていることとはちょっと違うようで、ちょっと共通点があったりと、この世にはいろんな見方があって、全てが1つの見方に過ぎない、ということですね。
ビジネスでも勉強でも、実践しながら勉強するから知識が身についていくんですね!!!!!
前々から疑問に思ってたなぁ!!!!!親はなぜ勉強しないのに勉強させてくるのだろうか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!謎である。
この記事も面白いなぁ、と思わされました。「勉強」にまつわる話は面白いのが多くて困ります。
勉強で先に問題を解く、みたいな話は間違いない!!!!!
この記事シリーズマジで面白い、マーケティングに関心ある高校生や大学生は読んでおこう。
僕的にも「Aを勉強してもAができるようにはならない」という構図はマジで色んなところにあると思う。
だから勉強するものは幅広く、やっておくのが大事だろうなぁと思っておる今日この頃です。
僕も倫理が大好きなので、筆者に共感です。一個前の記事でもあったように、倫理みたいなものの考え方とか知識が、全く関係ないところで役になったりもするんだよねぇ。
僕も受験勉強を教えるときは、親からの影響に頭を悩ませます。。。結局、親が楽しそうに子供の前で、子供より勉強してたら子供もある程度はやるようになると思ってるんですけど、、、将来試してみようかな、、、笑
マジでそう!!!!!!!!
僕は教えるために勉強するようになって大学生の時に初めて勉強が好きになったから、これを早めに経験できる環境が整えば本当に良い教育になる!!!!
以上です、紹介させていただきありがとうございました!みんな全部読んでみてね!!!!
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