「自分はデザインを学ぶべきなのか?」「デザインの説明ができない」モヤモヤをクリアにする方法を考えてみた
こんにちは。ぽり @polittlehoriです。
デザインスクールDesign Toastを運営しています。
普段、受講生や、カウンセリングでこれからどうしようか悩んでいる人と話しながら、
答えも、探し方も分からず、迷路に迷いこんでいるように見受けられることがよくあります。
現に「リサーチやプレゼンが苦手」という人がデザイナーにとても多い
私はデザインをやる前も、社会に出ても、どうやら「自分を客観的に自覚できない」という人に会う機会が多かったなぁ、と思います。
見ていると、社会人経験でプレゼンの機会のあった方、クライアントワークに近い仕事をしている人は、自分の思考の整理とともに、難なくできる様子。
反対に、学生さんとか、クライアントと直接話したり説明を求められるような仕事以外の人にとっては「難しい!」と言う人が多い気がする。
でも、そういえば…
小学校から大学まで、教育の中で
自己主張・自分の意見を言う機会って、ありましたっけ?
…ないですよね。
そりゃ、難しいわ!!!
その中で、
先日このnoteを読み、これだ!!!と思いました。
このnoteを書いていらっしゃる小林さんはインタビュアー・ストーリーテラーであり、仰ることに非常に納得する部分が多い。
「インタビューがはじめてという多くの方は、自分の意見を発言することに躊躇し、自分を語ることに遠慮します。深くじっくりお話を伺ってようやく、そんなことを考えていたんだ…! という、その人ならではの"コアな部分"に出会うことができます。」
「インタビュアーがじっくり掘り下げないと「自分のコアを語れない」というのは非常にもったいないと思うのです。そもそも”語れない”要因として、「私はこうしたい、こう思う」ということを普段、口にする機会が少ないということが考えられます。」
そうなんですよ!!!!!
デザイナーさんでも、口下手なまま来てしまった人もいるんですよね。
無言で、デザインで語るというか。
でもデザイン教育の目線で見ると、それじゃ本当、ただの下請けになっちゃう。説明して魅力的と思ってもらうまでがお仕事なんです!
てことで、プレゼンできる人になって、都合よく利用されない人材を…というのがデザイントーストの目指すクリエイターの姿なわけなんです。が、
じゃ、自分はどうなん?
今はプレゼンは大事よ~とか偉そうに言う私ですが、
私も高校の頃は、自分の考えが分からなかくて、「私、自分ないなあ…」って思っていました。(今、芯がクソほど強いのは鍛えられた結果です)
思い起こし、ターニングポイントがあったとしたら、
海外に出て、外国人と話す機会が多くなった時かも。
例えば「今後、自分がどうしたいか?」への答えを求められた時。
海外行きは悩んで出した結論だったから、真剣に考えたので、心のなかにある程度の答えはありました。
ただ、人にもよりますが、日本人の友達同士の集まりで真剣に夢を語るのってなんか恥ずかしいみたいな空気ありません…?オチもないし。親友と二人ならまだしも。
へ~真剣だね~とか言われてシーン。
だから、言語化せず自分の心の中に留めてました。
でも、英語を学びにフィリピンに行った時「自分の考えを伝えないと」が「自分の意見を言ったら嫌われるかな」を、上回ったんですよね。たまたま海外出てやるぞ組の、真剣な人に囲まれたからかもしれないけど。
韓国人やら中国人やらベトナム人やらが「今後、自分がどうしたいか?」を皆ペラペラと答えていて、堂々と答える人をかっこいいと思ったし、
「え、わかんない…」なんて言ったら逆に、恥ずかしい奴認定される空気というか。お前アホ?って思われそうで。
オーストラリアに移ってからも、英語ができないので子どもっぽく見られることが嫌だったので、言語化部分は無意識に自身で訓練したような気がします。
言語化で、自分にとって良い選択をしやすくなる
必要か必要じゃないか、というのは仕事抜きにすれば、人それぞれだと思うのですが、自分の気持ちを言語化するスキルは、訓練で身につくスキルです。
モヤモヤをクリアにすることで、すっきりするし、将来を決めるためにより良い選択をするのに役立つし、自分に自信もつきます。
その上、不特定多数に見える形でブログなどを発信すると、共感してくれる仲間もできやすい。
自分の思いや、自分の考えって、ないと思っていても、多かれ少なかれ誰でも持っているんです。それが個性です。
だから自覚ができていない&言葉にできていないだけだと思うのです。
なぜ自分の気持ちを自覚できない・言葉にできないのか?
語れない・説明ができない原因を、私の目線で、まず3つほどピックアップしてみました。
原因1・知識を持っていない
原因2・客観的に、自分がどの位置にいるかわからない
原因3・自身の主張を受け入れてくれる環境がなかった
【原因1】知識を持っていない
知識不足ってすごくあると思います。
例えば今、ナイジェリア人に「アフリカの政治について、どう思う?」と、突然聞かれても、歴史や政治、下調べ知識がないと答えられないですよね。
それと同じで、デザインの知識がないと、
・グラフィックデザインって、どういう状況・目的で作るものなのか?
・一般的にはどうなのか?
・有名なデザインにどういう意味があってそうなったのか?
これが分からないといいチラシなんて作れないし、ましてや説明もできないですよね。
【解決法】
数を見て分析すること&うまい人を真似してみること。です。
例えば「自分のWebデザインについて、プレゼンできない」のであれば、他の同じ商材の会社を数社見てみて、
・自分はそれについて、どう感じたか?(快か不快か、ごちゃごちゃしてうるさいなと思うのか、すっきり好印象なのか)
・ターゲットは誰だろう?
・そのターゲットに対して、どう見せるのが一番いいのか?
・このデザインは何を目的として作られているのだろうか?
・デザインの目的を設定し、自分のデザインがその目的を達成できる理由を無理やり探す。
みたいな感じ。自分いいじゃん!というアピールも必要ですよ!
お菓子作って、「全然美味しくないお菓子ですが…」って人にあげたら失礼ですから。(まあ、いろんな考えがあると思うけど…私は嫌です!まずいもんよこすな!となります笑)
【原因2】客観的に、自分がどの位置にいるかわからない
これもあると思う。
客観的に自分がどうかって、同じ種類の人たちしかいない場所では永遠にわからないのかもしれません。同じ業界にずっといるとか、同じ会社にずっといるとか。
よく「自分探しの旅」っていうけど、景色なんか見たって自分を自覚することってあまりない。それより宿で会った人が「自分と違う」ってコントラストから自分を自覚することが多いのではないでしょうか。
例えば「俺は戦争が好きだ!今すぐ戦争しよう!」という人がいたら「私は違うな」と思う気持ちを自覚する。みたいな感じ。
【解決法】
デザインにおいては、ひたすら現役デザイナーや、ブロガーや、ライターや、起業家など色々な環境・職種の人に会うこと。
自分がそれに対して「同じだな」「私は逆だな」など自覚し、徐々に自分はこうなんだ、と理解するのが、自分を知る近道かなと思ったりします。
【原因3】自身の主張を受け入れてくれる環境がなかった
日本はこういう環境状況けっこう多いんじゃないかなと。
両親とか、会社とかが「主張をしない人」を求めている場合も多いですよね。これは、仕事より、主に自分についてを自覚することがまず必要なのではないかと思っています。
自分の主張をそもそも受け入れられない・否定される環境に長くいると、
自分が感じたことを自覚しないよう、考えないように、奥にぎゅぎゅっと押し込むクセがつくようになっちゃう。
自己主張をしなさいというわけじゃなく、
自分の思うことをまず自覚して説明できるようにするって自分の精神面でもとても楽になると思います(言葉にするかしないかは別にして)
デザイントーストでは「みんな違って、みんないい」(金子みすゞさんのお言葉です)って、も~~ずっと言いまくっているんですが、
個性って素晴らしい!
興味も方向も、皆違う。短所だってあるからこそ良さが際立つんだよおお!
ってずっと思っています。
【解決策】
モヤモヤを書き出し、分析し、深堀りして、言葉にする訓練を行う。
また、自分の主張や考えを受け入れてくれて、否定しない人と積極的に関わること。
自分の気持ちを自覚することは、自分の感じる気持ちに耳を傾け、敏感でいることですよね。
例えば、日記で「●●をした、とても楽しかった」「●●さんがこういうこと言った、嫌だった」ネガティブな気持ちも隠さず書いてみてもいいし、noteで発信してみてもいいし。
そしてその次は、自分を沢山分析してほしい。どういう時楽しかったのか、どういうことを快だと思うのか、嫌なことはなにか。
「書くことないよ~」って人ほど、無理やり絞りだしてもいいんじゃないかなー?自分の気持ちの整理のためにも。
1か月に2個書くぞ!と決めてみるとか。デザインの前に自分の気持ちを自覚するクセをつけることから、なんじゃないかな?
まとめ
「自分の気持ちを自覚する」「言語化する」って、訓練だなーとよく思います。
そして、それが別にできないことを恥ずかしいと思う必要もないと思うんです。多分、最初って「考えないクセ」を抜くのに時間がかかると思うし。
色んな人に色んなバックグラウンドがあって、だからこそ今のその人がここにいるし、かくいう全く私も、完璧には程遠いのは関わったことのある人なら周知の事実だと思うんですが、
「だからこそいいんじゃん?」「唯一無二!」と思うようにしています笑(腹立つくらいポジティブですみません・・・)
欠点があるくせに、堂々としてケラケラ笑ってたらなんか楽しくなっちゃうし。そりゃ、不誠実だったりするのはダメだけど。
カンペキすぎる人ってつまらないし、そういう人が出すダメなところって、すごく魅力的じゃないでしょうか。
(だから皆、しくじり先生とか好きだよね?)
自分の短所も、失敗も、やってみたかった髪型も、下手なデザインも、どんどんさらけ出していこーよ!!と思ったりします。
あとで黒歴史としてネタとして人笑わせたら勝ち!くらいな。
ということで、とりあえず
「自分いいよね!!!」「あなたもいいよね!!!」
みたいに、言える社会って幸せだなあ。なんて思います。
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