見出し画像

人の心(動き)を操る魔法

Photo: Getty Images

Pomalo株式会社、プロデューサーの橋本です。好きなフルーツは白桃です。よろしくお願いいたします。

今回は、「人の心(動き)を操る魔法」といわれているナッジ理論についてのお話です。「人の心を操る」というとメンタリストDaiGoさんみたいですが、仕掛けを知れば誰にでも使える行動心理学の理論です。

ナッジ理論の事例

事例を見ることが一番分かりやすいと思いますので、まずは事例からご紹介します。
課題→ナッジ理論を利用した解決案、という順番で並んでいるので、よかったら考えながら読んでみてください。

コンビニでお客様がバラバラにレジ待ちすることで、店内が混雑してしまう→お客様が並ぶ位置を足跡マークで示すと、足跡の向きに沿って並んでくれます。コンビニのレジの近くに、ついつい買ってしまうちょっとしたお菓子が置いてあるのもナッジです。

あるレストランに1,000円と1,500円のランチメニューがあり、1,500円のメニューを多く売りたい
→2,000円のメニューを追加すると、真ん中のメニューが選ばれやすくなります。一番安いと不足があるかもしれない、一番高いと期待はずれだったらがっかりする、それなら真ん中が無難でしょう、という心理をついています。

メルマガ受信者を増やしたいネットショップ
→購入手続きの際にメールアドレスを取得し、「メルマガを受信する」にチェックを入れた状態で購入の最終確認をしてもらう。スマホやパソコンに最初から入っているアプリなどを、使ったことがないのに削除しないまま放置していませんか?初期設定を変更する人は結構少ないのです。

ロンドンではタバコのポイ捨てが多く、清掃費が高くついている
→「世界で一番のサッカープレイヤーは?メッシorロナウド」などの2択の問いかけに対して、吸い殻で投票できる灰皿を用意したところ効果がありました。ポイ捨てを抑制するため、タバコの吸い殻自体に投票権という意味を持たせています。

どの事例も、並んでください!1,500円のランチ食べて!ポイ捨てしちゃだめ!などと強要していませんが、自然と自ら行動を起こしてくれるように促しています。これがナッジです。

改めて、ナッジ理論とは?

2017年にノーベル賞を受賞したシカゴ大学の行動経済学者リチャード・セイラー教授が提唱した理論。セイラー教授は行動経済学の権威です。
ナッジ(nudge)とは、英語で「注意を引くためひじでそっと突く」ことを意味します。

・相手に強制しない
・相手が自分から行動するよう促す

この2つを満たし、且つ、相手が他の選択肢を選ぶ可能性を残しておくのがナッジ理論のポイントです。

ナッジ理論を使って考えてみた

みなさんはタクシーでシートベルトを締めますか?
道路交通法では、運転者自身だけでなく、助手席や後部座席の同乗者にもシートベルトを着用させなければならない(病気などやむを得ない理由がある場合を除く)。と定められています。それでもタクシードライバーがシートベルト着用を強制しないのは、罰則が緩いから、という理由があるようです。
シートベルト非着用で事故にあうのはもちろん怖いですが、シートベルト非着用による被害の拡大は被害者の過失とされる場合があるため、被害者であっても、損害賠償等の場面で十分な補償が受けられなくなる可能性があります。
事故にあった上に補償が受けられないなんて自業自得とはいえ泣きっ面に蜂、どう考えてもシートベルトは着用すべきです。そこで、ナッジ理論を使ってタクシーユーザーにシートベルトを着用してもらう方法を考えてみました。

画像1

Photo: Getty Images

1,シートベルトを広告化
シートベルトを引っ張り出さないと見えないところにQRコードを付けます。そのQRコードからキャンペーンページへ飛び、アプリのダウンロードなど指定のアクションを実行すると、LINEポイントがもらえる。まずはシートベルトを引っ張り出してもらおうという意図です。

2,デメリットのアナウンス
タクシーに載ったときの「シートベルトをお締めください」のアナウンスの代わりに、「シートベルト非着用による被害の拡大は、被害者の過失とされる場合があるため、被害者であっても、損害賠償等の場面で十分な補償が受けられなくなる可能性がある」というデメリットをアナウンスする。この補償についての条件を知らない人は多いのではないでしょうか。人は、「得をしたい」よりも「損をしたくない」気持ちのほうに影響されやすいのです。

3,車内デバイスのチャンネル権
シートベルトをカチっと装着するところと後部座席にあるデバイスを連動させ、装着すると広告配信を止めて好きな番組が見られるようにします。地上波TVだけでなくNetflixやアマゾンプライムビデオも見られると尚良し。

個人的には、空港に行くときなど長距離を乗る時に、チャンネル権がもらえるサービスがあったら、そのタクシー会社を選びますね。最近はタクシーアプリでお気に入りのタクシー会社を選んで呼ぶこともあると思うので、ちょっとしたサービスの違いが生き残りに差をつけるかもしれません。


Pomalo株式会社ではWEBコンテンツ制作をはじめ、カタログ制作やシーズンビジュアル撮影などをさせていただいています。また、独自開発したコンテンツ分析ツールもご提供しています。もしご興味がございましたら、下記より資料をダウンロードしていただけると大変うれしいです。

ハートマーク♡を押して貰えると泣いて喜びます!
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

書き手:Pomalo株式会社 橋本二葉

#ファッション #pomalog #ブログ #コンテンツマーケティング #営業ノウハウ #ec #ECサイト #ECコンサルティング #ファッションビジネス #アパレル業界 #コンテンツ会議
#自己紹介 #ナッジ理論




この記事が参加している募集

自己紹介

コンテンツ会議