臼井千恵

NPO法人にいまーる理事。見た目は「聞こえる人」だが、耳は全く聞こえない。 就労継続支…

臼井千恵

NPO法人にいまーる理事。見た目は「聞こえる人」だが、耳は全く聞こえない。 就労継続支援B型手楽来家(てらこや)、共同生活援助グループホームかめこやを運営。 手話講師としても時々、活動中。2009年から新潟在住。

マガジン

  • 手話、日本語、ろう者の徒然草

    手話やろう者について投稿したものをまとめています。

最近の記事

お便りを続けて

雨ですね。雨降っています。 雨の降り方が年々変わってきているのは気のせいでしょうか。 社内での話になりますが「お便り」を毎週書いて全スタッフに配信しています。去年9月初旬に始めて以来、40本くらいになりました。週に1回の配信なので(年末年始除く)40週目ということになります。自分の中では書く時間は長くても30分までと決めています。これ以上時間をかけて書いてしまうと他の仕事が進まなくなっちゃうので。 トレーニングや勉強に関して三日坊主になりやすい私が40本以上書き続けられて

    • 最近の若者は・・・という大人と組織

      最近、話題となっているGPTチャットやICTツールについて、日本の社会では組織の規模に関係なく、若手が使いこなすことに興味を持たない人々もいます。 かつてはExcelやPowerPointが多少使えただけで重宝されていた時代は終わりなんじゃないかと思うくらい社会はアップデートしています。私もExcelを十分に使いこなす自信がないので非効率的な時間を生むよりは若手スタッフにやってもらった方がお互いにハッピー!ということで仕事を回しています。「自分ができないことで馬鹿にされている

      • 読まないといけないわけではない本を読んだ

        いきなりですが、私の趣味は読書です。日本語のインプットがないと思考力が落ちることにビビっているだけで、本を読むことで日本語に触れています。本を読む習慣がありますが、分からない単語はスキップしてしまいます。文脈から大まかに意味がわかればそれで良いと思って読んでいます。 しかし、今回はなぜか気になってスマホで調べながら読み進めました。以下の言葉で「あ、あの本だ」と連想できたら、ぜひその本の感想を語り合いませんか? 塵芥。 断金の交わり。 得度。 ひとかどの人物。 今回の本は仕

        • たまには違うことを

          いつも手話、仕事の話を書いているので今回は違うことを書いてみます。 そういえば、女を蹴ろうとした男がいるんだよ。知ってるか? 70代以上のろう者が口を、いや、手を揃えて話していました。それってDVじゃない?なんで??と聞いたら「知らんよ。熱海で見たんだよ」と誰も理由を知らないとのこと。 『熱海 男蹴る』でググってみると下記の写真が出てきたので、スマホを見せると「それだ!それをワシたちは見たことがあるのじゃ!」と懐かしそうに手を動かしていました。熱海=温泉のイメージしかな

        お便りを続けて

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        • 手話、日本語、ろう者の徒然草
          7本

        記事

          にいまーるのnote、次回は6月13日火曜日に更新予定です。5月、第五火曜日あったから更新までの間隔が少し長くなっちゃってます。

          にいまーるのnote、次回は6月13日火曜日に更新予定です。5月、第五火曜日あったから更新までの間隔が少し長くなっちゃってます。

          原稿を書くとき

          原稿を書く時に推敲という作業があります。推敲という任務を遂行した後は…(駄洒落はこの辺で)。 先日、自分が過去に投稿した原稿を自分で書き直す機会がありました。何を書いたのか覚えていなかったというか正確には、書き終えたら脳内メモリの空き容量を確保するためにデータを消去、という感じだったので、初めて読むような気持ちで読み返してみました。 そうしたら、なんと、モヤっとしました。自分で書いたのに、です。主語が分からなく、「誰がどうなったのよ」と突っ込みたくなりました。その後に気付

          原稿を書くとき

          鹿しかいないと言ったら

          今朝の朝刊に「5月病は2人に1人」という見出しがありました。 そもそも5月病って何ぞや?と思って生きてきましたが、ここ数年の間、コロナの影響もあり何かと気持ちの浮き沈みが顕著している人もいて、私もそんな時があります。 季節の変わり目で何かと疲れが出るこの時期にこそ一日の終わりを「笑い」で締めくくろうぞ!と目論んだわたくし、今日も駄洒落を発しました。ろう者向けにそんなことをしたら怒られてしまいますが(本当に怒られたことある!)、日本語の音に合わせて手話で表すと時々、ツボってく

          鹿しかいないと言ったら

          経験値を上げる

          世の中で最も難しいこと。 それは、相手に愛され続けることだと僕は思うんです。 と、20くらい離れている年下に言われて「お、おお…」とコップ落としそうになりました。 新年度が始まりました。英語でのメールやり取りも始まりました。 先日のアメリカ行きでスマホの通信をどうするか色々リサーチした結果、契約しているキャリアの回線を使いました。現地についてからSIMを入れ替える、Wi-Fiルーターをレンタルする、色々悩みましたが、結果的にはこれが便利でした。場所と期間、PCの使用頻度

          経験値を上げる

          手話が読み取れない、という気持ち

          TESLAに一度乗ってしまうと街中でも「走ってないかな〜」と何となく気になります。新潟市内で見かけたのは一回だけ。東京ナンバーだったような。 さて、今回のアメリカ・サンフランシスコで驚いたのは物価の高さ。事前に情報としては知っていたけれど実際に外食したり買い物をしてみると「わ!高いな」と実感。アメリカってカッコいいなぁと単純に思った19歳の時と違って、生活費のやりくりに苦労している現地の友人の話に衝撃を受けました。これが肌で感じるというもの。 この他にも肌で感じた出来事が

          手話が読み取れない、という気持ち

          ろう者から見たローコンテクストの国

          前回の続き。今回はTESLA登場しません、あしからず。 いずれも今回の出張先で言われた言葉。英語なので、同行者の通訳やGoogle翻訳を使ってみました。 日本のように「なんとなく察してもらう」は全く通用しなく、自分は今何に困っているのか、自分は今何を考え何を伝えたいのかを明確にする必要があります。一見、雰囲気が怖そうな人に「I'm Deaf」と伝えると「OK,それで?」とジェスチャーとアイコンタクトで返ってきました。 以前、一緒に旅したろう者がNew Yorkの地下鉄で

          ろう者から見たローコンテクストの国

          TOYOTAから始まり、TESLAで締めた旅から学んだこと

          車に興味のない方もご存知のTESLA、初めて乗りました。車内はメーター表示がタブレットになっていて、周りを走る車の大きさもちゃんと認識されていました。車内から真上を見てみると、そこには空が。イーロン・マスクの存在を感じながら快適に過ごせました。ここはアメリカ・サンフランシスコ。 見慣れているTOYOTAやHONDAの近くにTESLAもかなり走っていました。 2016年以来のアメリカで初の直行便。サンフランシスコも初めて。 日本から出国するときはパスポートをかざすだけでなく、

          TOYOTAから始まり、TESLAで締めた旅から学んだこと

          にいまーるのnote、冬眠から目覚めて5月に再開します。第2火曜日と第4火曜日に更新予定です。

          にいまーるのnote、冬眠から目覚めて5月に再開します。第2火曜日と第4火曜日に更新予定です。

          見ると覗くのちがい

          こら、見ちゃだめよ。 見ない方がいいよ。 なんで見るの? 手話で話しているのを見かけると、見てはいけないものを見てしまうような罪悪感に襲われる。 という話を聞きました。 手話教室では「ろう者の会話を見ていいのか迷う」と質問が出てくると、ろう者は「ん?見てもいいのに、なんでわざわざ遠慮するの?」と不思議そうな眼差しになります。 日本語は耳で聞くものだけれど、手話は見るものなので「見てないと話が分からないのでは?」と思うのですが、どうやら私が思う「見る」とは少し違うようです

          見ると覗くのちがい

          ろう者に物申す

          むかし、こんなエピソードがありました。 俺の情報保障はないのかよ? ろう者みんな、常々情報保障が必要って言ってるのに、手話の分からない俺の情報保障はどうすんの? ろう学生10名くらいの中に、聴者は彼一人だけ。「ねぇねぇ、何でよ?」という悲しみと怒りの表情に一瞬、その場の空気が凍ってしまいました。 でも数秒後、ろう学生の一人が「聴者は24時間、耳が聞こえてるでしょう。ろう者は耳が聞こえない。手話のできる人もそんなにいない。その違いはあるんだよ」。 彼は「いや、それはわか

          ろう者に物申す

          聴こえないから頼りにならない?

          学生時代に出会った彼は、はじめ手話ができなかったけれど、水を得た魚のように手話を知ってからは「こう思うんだけど、君は?」と語りかけてくるようになりました。 手話で話せる喜びを知れば知るほど、同時に葛藤や悩みも増えてきました。今まで何となくコミュニケーションが取れてる気になっていた親との関係が拗れ始め、「何で聴こえない僕を産んだの?」「何でもっと早く手話を教えてくれなかったの?」と溢れ出す想いを抑えきれず、家を出たのでした。 それから数十年。 親との関係は修復し、手話と口話を

          聴こえないから頼りにならない?

          電話一つとっても

          以上のエピソードは、大手企業に勤めているろう者からの実話。聴者のクライエントと契約し複数の案件を抱えて仕事をしているけれどいつも不安な気持ちが付き纏っているとのこと。 一方で、他の大手企業に勤めているろう者からは「聴者が代わりに電話してくれるわけだから、言われた通りにやっていれば問題ない」。 両者とも仕事の内容は似ていて、聴者のスタッフたちともそれなりに頑張ってコミュニケーションが取れているそうです。 どうして不安が付き纏うのだろうという話になったのでちょっと話しながら考え

          電話一つとっても