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インプットはアウトプットしなければなりません、みたいな。

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最近の記事

【スクラップノート】何時からイベントCGはスチルと呼ばれるようになったの?

tl dr; わからないけど、おそらく、最初から。 インターネッツをいつものように放浪していたら、ちょっと前に少し気になるお話があった。曰く、以下のような話である。 確かに、私の中でも、一枚絵のことは、「イベントCG」、あるいはその略称としての「CG」という呼称が先にあり、スチルという言葉は外来語の感覚がある。 ということで、軽く調べてみると、以下のような記事に遭遇した。 まぁ、だいたい感じていたり知っていたりした方は感じていたり知っていたと思うし、元々の疑問文もここ

    • 翻訳記事:『朝鮮戦争における戦車という問題について』

      第二次世界大戦終了後、米軍はそのドクトリンのあらゆる観点を見つめ直すに至った。当然、その見直しには戦車も含まれ、1946年に将来の戦車の役割を研究したStilwellボードは、以下のように結論付けた。「最も効果的な対戦車兵器は戦車であり(中略)駆逐戦車という戦車とは独立した兵器コンセプトは90mm砲を装備したM-26パーシングの登場により意味をなさなくなった。戦車は歩兵連隊の編制表に標準的に加えられることとなり、戦車大隊は各歩兵師団に標準的に装備されることとなった。 しかし

      • 失われるもの、甦るもの:『Celestial Vault/天界の櫃』についての長い話。

        はじめまして。 突然だが、あなたは<Celestial Vault / 天界の櫃>というカードを知っているだろうか。 知らない?まぁ、無理もない。 このカードはMagic the Gathering:Arena(以下Arena)というオンラインアプリ専用のAlchemyとかいう、正直、少しアレな不人気フォーマット限定のカードな上、ぶっちゃけArenaでも強くはないカードなので、見る機会は相当珍しい。 ArenaのAlchemyをそれなりに回していないと見ることすらでき

        • シュレディンガーと猫:その猫は実在するのか。

          かつて、サン・セヴラン街通りにて、猫の大虐殺が行われて以来、300年ほどの月日が経った。今や、猫、少なくとも非実在の猫もの、に関しては、猫の虐殺者の不名誉は一人の物理学者によって独占されていると言っても、過言ではない。 それは、もちろん、皆もご存知、エルヴィン・シュレーディンガー博士、その人である。 彼は、彼のかの有名な量子論の理論にて、その量子論よりも有名な猫を使った例を説き、猫を箱の中に閉じ込め、彼の文が引用される度に、一匹の猫が半分の確率で亡くなる呪いを世界中にばら

        【スクラップノート】何時からイベントCGはスチルと呼ばれるようになったの?

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        • 戦史
          16本

        記事

          いったいゲーム業界で何が起きているんだ!?:2023年のゲーム業界におけるキャッシュフロー危機と、2024年の展望

          去年のゲーム業界は、やはりどこかおかしかった 年末の12月だけでも、北米最大のゲーム見本市であるE3がその歴史に終わりを告げ、待ち望まれていた"The Day Before"はラーンチでコケたと思ったらサービス終了し、プラットフォーマーと開発者の大喧嘩の裁判の決着がつき、Creative Assemblyが開発したゲームの出来やその他諸々のことに関し謝罪し、中国ではネットゲームの規制の強化が発表されるなどと、決して明るいとは言えない業界ニュースで盛りだくさんだ。 通年で見

          いったいゲーム業界で何が起きているんだ!?:2023年のゲーム業界におけるキャッシュフロー危機と、2024年の展望

          ナポレオンのあとがき:流刑地から見返すワーテルローの戦い

          ※この記事はリドリー・スコット監督作品『ナポレオン』、ならびに長谷川先生作、漫画『ナポレオン~覇道進撃~』のネタバレを含みます※ 1815年6月18日、ナポレオンはワーテルローの戦いに破れ、フランスの帝位を追われることになる。 ナポレオンを破った連合軍はパリへと凱旋する一方、かつての皇帝がもう二度と同じような企てを行えぬよう、ナポレオンを絶海の孤島、セントヘレナ島へと島流しする。 南大西洋の孤島、セントヘレナの住人となったナポレオンであったが、人生の殆どを激動の中で過ご

          ナポレオンのあとがき:流刑地から見返すワーテルローの戦い

          戦争の終わらせ方:第三次十字軍の終わりと、ヤッファ条約

          戦争とは、終わりにくいものである。 戦争を終わらせられるのに適切な刹那は限りなくある。国土が灰燼と化した時、野戦軍が壊滅した時、首都が陥落した時、勝利の見込みがなくなった時、戦線が膠着した時、戦争に飽きた時。 合理主義な価値観では、得られるリターンが払うコストを上回った場合、もしくは現実的な勝利の確率が敗北の確率を大きく下回った時は、戦争をやめたほうが良いという数字を算出する。 しかし、人々は多くの場合、それらの場合でも戦争をやめることを選択せず、戦い続ける。 いくら

          戦争の終わらせ方:第三次十字軍の終わりと、ヤッファ条約

          はぐれ者たちの大隊:Battalion of Detatchments

          バーナード・コーンウェルの「シャープ」シリーズは、十九世紀初頭の戦争冒険小説の傑作である。作品は架空のサウスエセックス連隊(実際にはエセックス連隊はイーストエセックスとウェストエセックスの二個連隊しか存在しない)を舞台に取り、その中で野戦任官を受けた若いシャープ少尉の活躍を描く。 その作品の第一巻における、一つ重要な場面が、上記の場面である。 シャープの上官であり、サクスエセックス連隊の連隊長であるシマーソン大佐は、ある橋を巡る攻防にて失態を犯し、連隊旗を失った。その罪に

          はぐれ者たちの大隊:Battalion of Detatchments

          Reddit記事紹介:Outer Wildsをプレイした貴方が次にプレイすべきゲーム(疑似RSA暗号を利用したネタバレ防止あり)

          少し前、とうほど前ではないのだけれども、Outer Wildsというゲームをプレイした。本当に面白いゲームなので、まだプレイしていないのなら回れ右をしてプレイしてほしいと願っている。 もし、プレイしたのであれば、きっと、貴方は、このゲームを記憶をなくしてもう一度プレイしたいと思っているのだろうけど、残念ながら、それはできない。 それに一番近い類似体験は、Outer wildsに可能な限り近いゲームをプレイすることだ。 そう思った人たちは多いらしく、嬉しいことに、Oute

          Reddit記事紹介:Outer Wildsをプレイした貴方が次にプレイすべきゲーム(疑似RSA暗号を利用したネタバレ防止あり)

          閑話休題:月頭月末戦史おさらいと著者小話

          第一回:ある米軍戦車大隊長のLorraineの記憶 第二回:『大祖国戦争における空軍の役割』著:アレクサンドル・エフィモフ空軍元帥 第三回:英第二十一軍集団内の人間関係:MontgomeryとO'Connorの場合 第四回:『戦争の終わらせかた:ウェストファリア条約締結におけるヴェネチア共和国の役割』 第五回:『ダルゴに散る:ロシア帝国の1845年のダゲスタン遠征』 第六回:「『浸透戦術』という幻」 第七回:『復興への特急券:1944年秋の西部戦線とフランス鉄道網

          閑話休題:月頭月末戦史おさらいと著者小話

          翻訳記事:『オーストラリアの勝利(The Australian Victories in France in 1918)』第一章、著:John Monash

          歴史とは、相互に接続されたもので、ある事象やある行動は必ず、なにか他の事象を引き起こす。最も有名なこの事象は、フェルディナンド皇太子の暗殺が大戦争を引き起こした物だが、この戦争には、他にも同様の事例が満ち溢れている。 今回主題とするのは、そのような事例の一つである。かつて紹介したように、Hubert Goughはドイツ軍春季攻勢に際し、英第五軍によるSommeセクターの防衛を失敗した為、解任されることとなった。Haigは壊滅しつつあった第五軍の立て直しの為に、当時オーストラ

          翻訳記事:『オーストラリアの勝利(The Australian Victories in France in 1918)』第一章、著:John Monash

          臨機応変に編成せよ!:第二次世界大戦前後におけるソ連軍戦車部隊編成史

          第二次世界大戦中、わずか五年間の間にソビエト連邦は十万台以上の各種戦車を生産し、それを装備した赤軍は名実共に世界一の戦車軍であった。 しかし、その運用の熟に練は多くの苦難が伴ったこともよく知られている。 第二次世界大戦を通じてのソ連軍の戦車の開発や、縦深戦闘ドクトリンの実践の熟練、運用の成熟などは、グラントなどを中心に、既に多くの文献が書かれている。本稿では、あまり日の当たることのない、その編成史について描く。 戦前の機械化運動 内戦直後のロシア軍は、非常に前近代的な

          臨機応変に編成せよ!:第二次世界大戦前後におけるソ連軍戦車部隊編成史

          雑記ノート:作者より理解をするということ

          さて、はて。 自分の言葉を見失いそうになっている最中なう~なので、解釈論について、少し思うことがあったので、ちょっと読んだりして、軽くまとめてみただけのお話です。半分以上与太話なのであまりほんきにしないでね。 トゥィットゥァーはあえてこの手の話が結構好きな側面があって、『小学校の宿題で「作者の気持ちを回答しろ」と言われたので、作者であった親が解答したら、ペケをもらった』的な与太話が定期的にバズり、また、エヴァ𝄇にて、某というコネメガネのヒロインがヒロインレースに勝利すると

          雑記ノート:作者より理解をするということ

          翻訳記事:ソ連から見たスヴォーロフ

          過去のある時点から見た、過去のもう一方の地点というのはある種、興味深いテーマだ。 現代から見れば、共に過ぎ去った過去であるが、彼らの間では時に憧れであったり、時に否定すべき過去であったりし、それらの相互関係というのは、特に大きな複雑性を持ち得た。しかし、実際これらの言及を見つけることができるのは、稀でしか無い。多くの場合、人は今と未来にのみ関心を持ち、過去については、その過去が言及すべきほど偉大なる過去でなければ言葉を費やすに値しないと、直ぐに著のページを進めてしまう。

          翻訳記事:ソ連から見たスヴォーロフ

          取り残されながら追いついて:スペイン内戦における騎兵の活躍

          スペイン内戦は、戦間期の戦争の中でも、最も戦間期のらしく、旧時代と迫るくる新時代の戦争様式が相混じった戦争であった。 片やユンカース爆撃機が空を飛び急降下爆撃を行い、戦車や装甲車が平原を前進し、無線にて指揮された砲兵が援護射撃をする場面がある一方、機関銃すらなく、最大火力が手榴弾であり、銃剣にて納屋を取り合うような、前近代的な場面も存在した。 そのような様式が斑色に混じった戦場にて、時代に取り残されつつあった騎兵が、その騎兵的精神にて間隙を見つけ最後の輝きを見せたのも、ま

          取り残されながら追いついて:スペイン内戦における騎兵の活躍

          復興への特急券:1944年秋の西部戦線とフランス鉄道網の復旧

          1944年12月19日にパットン将軍が第三軍を北に向け行軍させ始めると、これはあらゆる種類の驚きと共に受け止められた。 一般的には、即応力の高さが見事とされるが、他にも驚嘆すべき部分はあった。特に、それを成し遂げた兵站的偉業は多くの場合、見過ごされている。 そもそも、パットンの第三軍は、9月上旬、補給難によりドイツ本国への進軍を停止しており、それはアントワープとスケルデの開放を得た10月の間も変わってはいなかった。2ヶ月の再補給を得て、パットンは11月、ようやく動き始めた

          復興への特急券:1944年秋の西部戦線とフランス鉄道網の復旧