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演劇無料塾

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100時間無料で俳優指導する企画「演劇無料塾」での稽古レポートです。
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#演技

第2回演劇無料塾 参加者感想

第2回演劇無料塾 参加者感想

先月終了した演劇無料塾2期のメンバー達から感想を頂きました。

俳優・山本美佳

演出家と俳優、指導者と受講生、師弟関係の間にはどうしてもパワーバランスが生まれてしまう。でも演劇無料塾では「私は村八分にされませんか?」という私の問いに「ええ、しないです」と答えてくれる、そんな空間でした
忍翔さんのWSでは一貫してNOが出されず小さなアイディアやヒントから伸ばして既に自分が持っている個性から創作を手

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「自分の意思を持って動く」無料塾レポート(〜90時間)

「自分の意思を持って動く」無料塾レポート(〜90時間)

11月20〜21日の土日で、秩父に合宿しに行きました。

やったのは、とにかく実践。脚本祭。ペアごとに3作品ずつを扱いました。

この合宿で扱った脚本は、
「驟雨」
「命を弄ぶ二人」
「かもめ」
「人形の家」
「エンジェルズインアメリカ」
「白い雪と赤い華」
「おかしな二人」
「春のめざめ」
「毛皮のマリー」

涎が出るほどの名作揃い。これらが出来るの幸せだなあと羨みながら(笑)

セットから自分

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「自分を変えるか、変えないか」無料塾レポート(〜74時間)

「自分を変えるか、変えないか」無料塾レポート(〜74時間)

今週末土日に合宿があるので、今日はそれに向けた準備。
1人3作品扱う戯曲シーンワーク合宿なので、まずはそれのシェア。状況設定を説明したり、質問を聞いたり、台本を渡したり。
短時間でどれだけのものを持ち込めるか。オーディション演技みたいな。

そして前回に引き続き、感受するエクササイズ。そこに目的を加える。
相手からの影響によって動かされあいながら、相手にハグしてもらうために近付いていく。自分を守り

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「何のためにクラウンをやるのか」無料塾レポート(〜28時間)

「何のためにクラウンをやるのか」無料塾レポート(〜28時間)

僕はこの無料塾をクラウンからスタートさせた。
なぜか?
まずはありのままの自分で舞台上に立って欲しかったからだ。

俳優は舞台に立つこと、いわゆる人前を恐れる。
恐れるから、自分を偽り、誤魔化し、虚勢を張る。
その状態で役を被り、演じてしまう。
嘘の上に嘘を被せてしまうわけだ。

それを避けるためには、まずありのままの自分で立てる、立っていいんだという体験をすべきだ。
だから僕はクラウンを選んだ。

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「身体的かつ行動的に演じる」無料塾レポート(〜31時間)

「身体的かつ行動的に演じる」無料塾レポート(〜31時間)

だいぶ日が空いての無料塾。最近は週2ペースでやっていたので、1週間以上空くと久しぶりだなあって感じがする。
この日はK'sスタジオの中でも一番広い本館での稽古。脚本を使ったシーンワークをやるので、できるだけ広い場所が欲しかった。

題材はチェーホフの「かもめ」。ことあるごとにこの題材を扱っている気がするが、俳優の学習題材としてはとても優秀なので今後もお世話になり続けます。
日本でベスト3くらいに上

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「お客さんをガイドする」無料塾レポート(〜44時間)

「お客さんをガイドする」無料塾レポート(〜44時間)

今日はコスチューム付きでクラウンのデュオに挑戦。
コスチュームを付けてキャラクターを被ることで、よりその人の魅力が溢れてくる。
だが同時に、2人でシチュエーションを演じる難しさがあった。

シーンをパートナーと共に演じながら、お客さんとも一緒にいる。
考えてみれば当たり前のことだが、いざやってみるとどこかが疎かになってしまう。
難しいことをやっているのはわかっているのだが、僕は舞台で演じる俳優にと

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「俳優としての独り立ち」無料塾レポート(〜61時間)

「俳優としての独り立ち」無料塾レポート(〜61時間)

「かもめ」のシーンワークが終わり、今日から折り返し。
改めて参加者の皆に「ここから更に何をしたいか」を聞いてみた。
全員の答えが「今までやったことを繋げたい」だった。

もう無料塾は終わりに向かい始めていて、ここからは守破離の破と離に向かっていく感じだ。
最終的には皆それぞれの現場で活躍していくわけだから、自分で考えて動いていけるようにしていきたい。

今日の最初のエクササイズでは、その意図を伝え

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「俳優の心の課題」無料塾レポート(〜58時間)

「俳優の心の課題」無料塾レポート(〜58時間)

昨日に引き続き「かもめ」のシーンワーク。
今日はステージングのワークから。相手との関わりをお客さんにどう見せるか?

特に相手との「距離」を探求。
Touch、Close、Safe、Spaceの4種類。役者は油断するとSafeな距離感に立とうとする。触れられもしないし、スペースもそんなに取れない、安全な距離。ドラマがない距離。意識的に動いて、ドラマティックな関係性、交流を作る。

身体でもドラマを

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「自分を手放す」無料塾レポート(〜41時間)

「自分を手放す」無料塾レポート(〜41時間)

初のi Rego Garage(荻窪)。ホームな感じがする。やはりここは落ち着く。

今日はシアターマスク。最初に色々紹介して、興味を持たれたニュートラルマスクからやってみることに。

ニュートラル。中立。色のない身体を目指す。
僕らは既にキャラクターになっている。生きてきた過程で様々な癖や違いが出来てきているから。ニュートラルマスクはそれを取り除く訓練。色のない身体を手に入れれば、新たな色を塗り

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「身体と言葉を繋げる」無料塾レポート(〜38時間)

「身体と言葉を繋げる」無料塾レポート(〜38時間)

今回は第2回モノローグ発表会。
天気が良かったので、最初は外の広場でのワーク。その後は、身体と言葉を繋げるためのワークへ。

言葉と身体が繋がった状態、Unity(全体性)を目指す。というか、繋がっているということを思い出す作業。
シーンワークをやると、突っ立ってやってしまう俳優が多いが、それは不自然なこと。人間はそもそも動物なので、動くものであるし、動きたいもの。日常で止まったまま喋る人なんてい

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「戯曲を愛する」無料塾レポート(〜25時間)

「戯曲を愛する」無料塾レポート(〜25時間)

初めての雨。寒い。だけど稽古は朝10時から始まる。
人が集まると場も暖かくなって、そんなことも忘れていく。段々とこのチームが良くなってきた証拠だとも思った。

野口体操で身体をゆるめて、綱渡りをやる。
テープが貼られた上を、両サイドから人が少しずつ歩いてくる、身体には触れてはいけないが、手だけに触れて相手を退かす事もできる。
不安定な足場の上で、キャアキャア言いながら、相手と押し合ったり、揺さぶり

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「しっかり立つ」演劇無料塾経過レポート(〜22時間)

「しっかり立つ」演劇無料塾経過レポート(〜22時間)

今日は舞台表現トレーナーのKouさんによる身体ワークの回。
僕が俳優養成の学校を作るとしたら、確実に招聘するであろう方に、今回特別講師をお願いしました。

今日のテーマは「立つ」。俳優として基礎中の基礎。本当に「立つ」ことは何かを、身体構造や解剖学、Kouさんのこれまでの知見を総動員して教えてもらいました。

↓立つ喜びを感じるメンバー↓

正しい理論から身体や心について学べる機会なんてほとんどな

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「舞台上では不安定であれ」 無料塾経過レポート(〜19時間)

「舞台上では不安定であれ」 無料塾経過レポート(〜19時間)

今日はモノローグの一次発表会。「モノローグ集「穴」」からそれぞれが選んだモノローグを順次発表する。

人によって完成度に差が見えた。一人突出して完成されていた。その子は準備も十分に出来ていたし、モノローグへの想いも強かった。それがそのまま結果として現れていたと思う。この経験を経て、皆が次回何をどう持ってくるのかに期待。
あまり「想い」という目に見えないものについて言及したくはないけど、実際のところ

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「独りで立たない」無料塾経過レポート(〜12時間)

「独りで立たない」無料塾経過レポート(〜12時間)

今日は皆疲れてたので、足や身体のリラクゼーションからスタート。
その後はウォームアップでボール投げ。相手と呼吸を合わせること、身体全体を合わせること、いわば全体性(unity)。個人でもチームでも。失敗してあわあわしたり、タスクの多さに身体が固まったりすると全体性が崩れる。演劇はスポーツと同じ。

今回はペアでのクラウン。前回までと違って、やることがある。だからこそ遊び道具がわかる。全くの自由は一

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