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#61 「マグロ」のガチ解説

こんばんは。

今日も食材のガチ解説しちゃいます。

毎回コンスタントに3000〜4000字で解説してるので、確認し忘れると大変ですよ。

今のうちから、チャックを欠かさずにしてくださいね。

それでは、今日は「マグロ」について解説したいと思います。

ちょっと前に『魚』の解説のところでもすこーしだけ触れてますので、よければそちらもご覧くださいね。


○「マグロ」について解説

日本人に欠かすことができない「マグロ」ですが、「マグロ」はスズキ目サバ科マグロ属の総称を表しています。

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和名の「マグロ」は、眼が真っ黒いことから眼黒(めぐろ)からその名前が付いたとされています。

「マグロ」は日本ではとても馴染み深いもので、世界の海で漁獲される「マグロ」の総量の半分近くが日本で消費されていると言われています。

昔から「マグロ」に対する需要が高く、日本の「マグロ」漁師は船団を組み、世界中の海で「マグロ」を取っていたそうです。

しかし、国連海洋法条約による排他的経済水域の制定に連動して1977年に”200海里規制”や中東情勢による原油高騰によって、日本の遠洋漁業が徐々に衰退し、台湾などからの輸入がウエイトを占めるようになりました。

1990年代に入ると、アジアの漁船による「マグロ」の乱獲が問題となり、「マグロ」漁業の規制に拍車がかかり、台湾からの輸入量も減少。

さらに追い討ちをかけるように欧米や膨大な消費者を抱える中国で日本食がブームになり、需要がさらに増加したことで、元々高値だった「マグロ」が「海のダイヤ」と呼ばれるようになるほど、価格が高騰するようになりました。

これが「マグロ」の価格が高い理由です。

現在、「マグロ」の”養殖”が始まり、価格はある程度安定していますが、実は今の”養殖”の方法は、「マグロ」の稚魚を取ってきて、それを大きくしているという、いわゆる”蓄養”と呼ばれる方法です。

つまり、海に生息する「マグロ」の数が増えているわけではないため、いずれは数が減り、捕獲量も減り、また価格が高騰し始めると言われています。

「マグロ」として、現在流通されている種類は主に7種類。

価格の高い順に紹介していくと、

①クロマグロ【別名:本マグロ】

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「マグロ」という呼び方は、マグロ属の総称として使われていますが、本来はこの『クロマグロ』のことを指しています。

「マグロ」の中で最高級品として知られていて、最大で3m、700kgほどになると言われています。

名前の通り、魚体が黒く、他の「マグロ」にある黄色が入らないという特徴がアリます。

2014年には、一尾1億円という破格の値が付けられたこともあり、『黒い海のダイヤ』と呼ばれることも妥当でしょう。

『クロマグロ』に関しては、ほとんどが高品質であることから、ある程度の大きさのものであれば、一尾100万を下回ることはないとされています。

②タイセイヨウクロマグロ

【本マグロ】との区別があまりないことから一緒にされることが多いが、近年『タイセイヨウクロマグロ』として広まり始めています。

品質も【本マグロ】とほとんど変わらないことから、価格も高いという特徴があります。

③ミナミマグロ【別名:インドマグロ・バチマグロ】

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『ミナミマグロ』は、体長2.2m、体重は160kgほどにまで成長する種類です。

南半球に生息しており、北半球に生息する【本マグロ】とは反対の海域に生息している。

外見は、一見【本マグロ】に似ているが、尾の部分にある小離ヒレなどが黄色味を帯びていて、そこで判別ができます。

肉質なども良く、「マグロ」はインドがいいと言われるほど人気の種類です。

④メバチマグロ

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特徴として、眼が大きく頭部も大きいという点が挙げられます。

体長は2.2mほどになり、体重は160kgにも達する種類です。

胸びれは第2背びれを超えるほど長いという特徴もあります。

『メバチマグロ』は、全世界の温暖海域に生息し、生息数も多く、世界で約60万t前後の漁獲量がある「マグロ」です。

刺身や寿司のネタとしての価値は、『本マグロ』、『ミナミマグロ』に次いで、3番目に高い種類になります。

理由としては、赤身部分の色の保ちがよいという点と、『本マグロ』でいう”大トロ”の部分が筋っぽすぎて食べられないという点から3番目に位置しています。

⑤キハダマグロ

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『キハダマグロ』は、最大で体長2.1mほど、体重は175kgほどになります。

特緒として、体側は全体的に黄色味が強く、鎌形の第2背びれと尻ビレが成長と共に著しく長くなり黄金色になります。

全世界の温帯海域に生息しているが、日本海と地中海には存在しない種類。

全世界の漁獲数は約130万tと非常に多くの国、地域で食べられている「マグロ」になります。

身の色はピンク色で、身崩れが少なくしっかりした身質は品の良いあっさりした味をしていると言われます。

⑥ビンナガマグロ【別名:ビンチョウマグロ】

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全世界の温帯海域に生息し、体長1.4m、体重は40kgほどの小型の「マグロ」。

極端に長い胸びれが特徴の一つで、3番目の小離ビレまで到達するほどに長い。

『ビンチョウマグロ』は、身に赤身がないことから、近年までは「マグロ」として認識されていなかった種類です。

身の味わいが鶏肉に似ているということから”シーチキン”として缶詰などで流通していることが多い。近年は、回転寿司などでも広まり始めている。

身の色は、白が強い淡桃色で、身質が脆いことから”生”の状態よりも冷凍した状態で運ばれることが一般的。

⑦コシナガマグロ

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体長1.3m、体重35kgの小型種。

インド洋、西太平洋の暖海に分布しており、夏季に西日本まで回避してくる。

身質は、『キハダマグロ』と『メバチマグロ』の間くらいだと言われる。


主にこれらの種類が存在しており、それぞれ見た目や身質に違いがあります。

○「マグロ」の栄養価

「マグロ」の基礎解説がかなり長くなってしまいましたが、今度は「マグロ」の栄養価について解説します。ここはしっかりと押さえておきましょう!

・エネルギー

「マグロ」100gあたりのカロリーは『125kcal』とされています。

鶏胸肉のカロリーは、100gあたり108kcalですので、そこまで大きな差はありません。鶏胸肉とは違い、食感もしっとりとしているので、ダイエットなどにも向いていると言えます(経済的に問題がなければですが。。。)。

・たんぱく質

「マグロ」にはたんぱく質も豊富に含まれています。

「マグロ」100gに含まれるたんぱく質量は、26.4g。

たんぱく質量に関しては、鶏胸肉よりも多いです。

低カロリーかつ、高タンパクなので、ダイエット中の人や筋肉をつけたい人など、様々な人におすすめの食材です。

ビタミン

今度はビタミンについて。

「マグロ」に含まれるビタミンの種類は、主に

・ビタミンA

・ビタミンD

・ビタミンE

・ビタミンB1

・ビタミンB2

・ナイアシン

・ビタミンB6

・ビタミンB12

・葉酸

・パントテン酸

です。

「マグロ」には、非常に多くのビタミンが含まれていることが分かりますね!

・ミネラル

続いて、ミネラルをみてみましょう。

「マグロ」に含まれるミネラルは、

・マンガン

・銅

・亜鉛

・鉄

・リン

・マグネシウム

・カルシウム

・カリウム

・ナトリウム

になります。

人が不足しやすいミネラルが「マグロ」には、含まれているのが分かります。

・脂質

「マグロ」にも脂質が含まれます。

部位によって、含有量が変わり、”赤身”は比較的脂質が少ないですが、”大トロ”の部分になると、脂質はかなり多く含まれています。

ちなみに”中トロ”は、”大トロ”の約7割程度の脂質が含まれているとされています。

「マグロ」も魚ですので、含まれる脂質は、

『DHA(ドコサヘキサエン酸)』

『EPA(エイコサペンタエン酸)』

です。

どちらも『オメガ3脂肪酸』になり、体にとって非常に優良な脂質になります。

ただし、良質とは言え”カロリー”は存在します。

取りすぎてしまうと、カロリーオーバーになってしまうため、ダイエット中の方は取りすぎないように注意が必要です。

このように「マグロ」には、タンパク質の他にもビタミンやミネラル、良質な脂質など、非常に体に取って大切な栄養素が含まれていることが理解できたと思います。


○「マグロ」を食べることによって得られる効果

では、最後に「マグロ」を食べることによって得られる効果について解説します。

ここが最も重要な内容なので、しっかりと理解してください!

①良質なたんぱく源

まずは、なんと言っても「たんぱく質」が豊富であるということ。

上記に挙げたように、「たんぱく質」の含有量が非常に優れています。

ここまでは普通ですが・・・。

”良質な”とつけた理由が大切です。

理由は

⑴ビタミンB6を含んでいること

⑵その他の栄養素が良質であること

の2点です。

⑴のビタミンB6に関しては、タンパク質の吸収の際に必要な栄養素になるため、「マグロ」を食べることで、効率よく体に吸収することができるということです。

⑵は言わずもがなですね。ビタミン、ミネラル、脂質が含まれている上、その内容も良質であるという点が非常にオススメな理由です。

「たんぱく質」は、体にとって必要不可欠な栄養素になります。

「たんぱく質」=肉のイメージが強いかと思いますが、バランスよく魚からも取れると良いと思います。

②貧血予防

これは特に”赤身”の部分に当てはまります。

”赤身”を見て貰えば分かりますが、『鉄分』が豊富に含まれています。

貧血予防には、『鉄分』が必須です。

また、「マグロ」に含まれる『鉄分』は”動物性”なので、”植物性”と比べて吸収が良いという点もあります。

ただし、”動物性”とは言ってもそれでも『鉄分』は吸収率が悪いため、一緒に『ビタミンC』などの『鉄分』の吸収を助けてくれる栄養素と一緒にとることをオススメします。

女性やアスリートの方は、特に貧血になりやすいので、特にオススメです!

③ダイエット向き食材

これは「マグロ」に限らず、魚全般はダイエット向きの食材だと思います。

「マグロ」は、『低カロリー』かつ『オメガ3』を含んでいる点から考えて、ダイエットに向いていると思います。

ダイエットにおいて必要なのは、まずはアンダーカロリーであること。

そのためには、低カロリーなものを選んでとる方が良いので、「マグロ」はうってつけです。

さらに『オメガ3』に関しては、脂肪燃焼を促進させる効果もある良質な脂質なので、ダイエット中にとる脂質は『オメガ3』がオススメです。

ちなみに『オメガ3』には、

悪玉コレステロールの軽減
心筋梗塞や脳梗塞の予防
糖尿病のリスク軽減
動脈硬化の予防
高血圧の予防
脂質異常症の改善
脂肪肝の予防
肝臓機能向上
さらに細胞膜の形成にも働くため、美容・美肌
にも必要な栄養素です。

これだけ見ても『オメガ3』の良さが分かります。

『オメガ3』の含む食材は、”魚”と”亜麻仁油”が最も有名です。

つまり、”魚”は『たんぱく質』と『オメガ3』を含むものであり、様々な面で体にとって良い効果をもたらしてくれる食材です。

④美容・美肌効果

先ほども挙げましたが、「マグロ」には美容・美肌に効果的です。

「マグロ」に含まれる『ビタミンE』は抗酸化作用もあるため、体の老化を防ぐ役割もあります。

さらに美容効果を高めるためには、『ビオチン』を多く含む”卵黄”や”大豆”、”枝豆”などや、”アボカド”もオススメです。

『ビオチン』には、皮膚や粘膜の維持に働くため、美容・美肌には効果的です。

”アボカド”には『β–カロテン』と『ビタミンE』が含まれています。

どちらも抗酸化作用を持ち合わせている成分になるので、「マグロ」と相応して老化を防ぐ方向に働きます。

これを考慮すると、お店にある『マグロユッケ』や『マグロアボカド』などの組み合わせがとても良いということになります。

居酒屋などには必ずあると思いますので、行った時にはぜひ選んで食べましょう!


今回は「マグロ」について解説しました。

内容がとても長くなってしまい申し訳ないです・・・😭

この記事を通して、僕自身も改めて「マグロ」が重要な食材であることを再認識しました。

このように常に学び続け、食材のことを理解して、今後の食生活に生かしていきましょう!

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次回の記事もお楽しみに❗️










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