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第286号『知りたいか?教えてやる金を払え』

先日、とある大学向けにオンライン講演を実施しました。

ゲーム系の専門学校と違って大学では比較的ゲーム開発について専門的に勉強しているところは少ないのが現状でして。

一部、プログラムだけ勉強している大学もあれば、CG(コンピューターグラフィックス)を勉強している大学もあるという印象です。

で、もちろん普段はそうやって専門的に勉強してゲーム業界を志望している学生向けに講演を行うことが多いのですが、最近はそうではない大学のも講演も増えてきました。

そうではない、というのは“全くゲーム開発についての勉強をしていない”という意味であって、もっと言うと私は“ゲーム業界に関心が無い”学生向けにも講演を行ったりしているということです。

先日実施した大学がまさにそういったタイプの学校で、およそ100人の学生がオンラインに接続してZOOMで私の講演に参加されました。

もうね、完全にアウェイですよw

だってゲーム業界に興味が無いんだから。

事実確認までは出来ておりませんが、きっと大学の先生から無理矢理「参加しろ」って言われて「単位も取らなきゃいけないし全然興味無いけど出欠だけしとくか、どうせオンラインでカメラ&マイクOFFなら何しててもバレねーし(自宅のベッドにゴロン)」といった感じではないでしょうか?

え、偏見が過ぎます?

いや、だって私が学生の立場だったら絶対にそういう態度になると思うんですよね。

なぜゲーム業界に興味が無い学生に講演するのか?

では、そもそもなぜそんなアウェイ(ゲーム業界に興味が無い大学)で講演を実施するのかというと、「少しでも輪を広げるためですよ」という答えになります。

そもそも私が講演を行う目的は【採用】です。優秀なゲーム開発者(クリエイター)を弊社で採用するために実施しています。

ゲーム業界志望者の輪

図で表すとこんなイメージです。欲しいのはもちろん【①ゲーム業界志望】の人達でそういった勉強をしている学生さんということになります。で、それはもう積極的に普段から実施しています。年間およそ100回実施している講演の70%以上がこうした学校ということになります。

輪を広げるというのはこの中心の【①】の部分から少しずつ外側に広げていく行為です。

【②ゲームは遊ぶがあくまで趣味】という人たちはまずゲームソフトを遊んでくれています。【①】の次に狙うのはこのレンジの人達です。

だってゲームソフトを遊んで楽しむという素養はお持ちなのですから。

「ひょっとしたら勉強の仕方さえ理解すれば自分でもゲームクリエイターになれるかも?」と思っていただけたら【②】の人達は簡単に【①】の人材になってくれるのです。

問題はやはり【③端っからゲームに興味が無い】という人達です。

「子供の時は遊んだことがあるけど大人になった今はそんなヒマは無い・それよりもネイルやエステやペアーズに夢中で早く新しい彼氏欲しい」なんて思って毎日を生きてらっしゃるような人たちです。

え、また偏見が入ってきてないかって?

そんなことはありませんよ。世の中のおおよそ50%以上の大学生はみんなこんな感じですよ。セックスとインスタとティックトック以外には興味が無い人種ですよ。

けどね、そんな人たちにも向けて学校講演をやっているわけですよ、ワタクシは。

なんのためにやるのかって?先ほども述べた通り少しでも輪を広げてゲームビジネスやゲーム開発の素晴らしさと楽しさを知っていただく為ですよ。

本当に少しでもゲーム業界全体に貢献できることってなんなのかってことを私なりに考えて行動をしているつもりです。

なんか、こうして振り返って自分で言語化してみると凄く大事なことをやっている気がします。そして私の好感度はもっと上がっても良いのではないかと思い始めてきましたよ。

*****

話を戻しましょう。さて、ここからは具体的に【③端っからゲームに興味が無い】という人達に向けて行う講演とはどういったものなのか?ということについてお話していきたいと思います。

正直、年間100回やっている講演の中の10%くらいがこの【③端っからゲームに興味が無い】という人達に向けた講演です。

なので読者の皆様にとってもいったいどれほど何の役に立つのかわからない内容かもしれませんが、「アウェイでの闘い方を学びたい」と思ってらっしゃる奇特な方がいらっしゃるようならぜひ読んでみてください。

多少の武器を与えられるかもしれません。

それでは張り切っていきましょう!

知りたいか?教えてやる金を払え

本記事のタイトルは『化物語』シリーズに登場する詐欺師・貝木泥舟のセリフから引用しました

ゲームにまるで興味が無い人への講演の仕方

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