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八十島さんのようなことを、実は

やりたかったんだと思う。私。



お笑いコンビ”2700”、八十島さんの、今話題になっているトークライブの話。


私は、「やられた」、と思った。



私もきっと、
今、ちょうどそういうことができる人間になりたいと思っていた。
センシティブな話だけど笑いに変えて、経験を伝えることを仕事にできたらって。

でも、多分、八十島さんには敵わないのだろう。






八十島さんは、やったらしい。
革命を起こしているらしい。

『2700八十島のメンタルの話』、というトークライブ。

※FANY公式アカウント(吉本興業)サイドも、配信チケットを勧める際にこう言っているように、内容はセンシティブなもの。

もう、芸人界隈ではかなり話題になっていて、配信チケットの販売も再々延長しているくらいなので、きっと今、八十島さんは、本当にものすごい、革命を起こしているのだろう。

芸人さんの感想一例。
よしもと幕張イオンモール劇場Twitterより拝借。




「右ひじ左ひじ交互に見てー♪」
「つま先のアイドルー♪」
など、印象に残るリズムネタを披露するコンビ、2700
キングオブコントにも出場経験がある。


あるときから、八十島さんが体調を崩して休んでいるということは知っていた。
YouTuberカジサックのチャンネルを観ていたときに、途中からカジサックチームの仲間として加わった、2700のツネさん。
コンビでの活動ができない状況、でも家族がいるので養わなければ、、、とカジサック(キングコング梶原さん)に相談したところ、チームの裏方として働かないかと言われ加入した。
ツネさんは、相方の八十島さんが休んでいる間、キッチンカーの活動、カジサックスタッフとしての活動、ピンでの活動をして懸命に働いていた。

2021年に八十島さんが復帰してからも、カジサックチーム、キッチンカーなどの仕事と両立しながら、ゆっくり八十島さんが戻れるようにがんばっていた。

詳しい事情までは知らないので、こちらを見ていただけたら。


その、ツネさん、2700の活動休止のことを少しだけ知っていた私。
八十島さんの”体調不良”の内容はわからなかったが、実家に戻るほどの体調不良、といったら、メンタル系だろうな、、、ということは、察しはついていた。


ただ。


7/19に行われた、

『2700八十島のメンタルの話』

というライブ。


その感想を、Twitterなどで観てみると、
私の想像をはるかに超える状況から、帰ってきたひとなのだな、八十島さんは、、、、、、
という、想像ができてしまった。

そして、気になっても、私のような鬱病真っ只中なメンタルのひとには、到底気軽に観られるものではないな、ということも、残念ながら感じたのだ。


今私が注目しているコンビ”ニューヨーク”が、毎週日曜日に配信している『ニューヨークのニューラジオ』。
その中で屋敷さんが、簡単にネタバレなしで概要を説明してくれた。


(屋敷さん)
「八十島さんが精神的に病んでて、”天国”とあのライブでは呼ばれる、病院や施設に入ったりする様を、八十島さんが俯瞰で観た状態を語って、BKB(バイク川崎バイク)さんが主に相槌をうつっていう。笑」
「街にいる様子がおかしいひととか、ひとりでうわーーーとか言っているひととかの、裏側、理由を全部面白く語っているというか。」
「芸人で、しかできないライブ。聞き手の皆さんの感じが。ずっと面白い感じになっていた。受けのひとたちの相槌、受け方の感じが、芸人やなーというか。」

※八十島さんと”受け手”をつとめたメンバーはこちら。

ニューヨークはふたりとも配信を観たようで、
嶋佐さんは「すごかった、エピソードが」「怖い」という、正直な感想。
屋敷さんは、八十島さん復活までのドキュメンタリー動画も追って観ていたらしく、おもしろく話してくれたのが嬉しかったと話している。



屋敷さんは、「どんどん広がってほしい」と、多くのひとにみてほしいという意見を言っていたし、
あまりの衝撃に書籍化、映画化など望むような感想をあげているひとも、SNSなどをみるといるようだった。


、、、、、、ただ、私は、心配だった。


この話が大きくなることが、八十島さんにとって、どうなんだろうと。


ご本人はたのしかったと言っていたし、このツイートの日はきっと、嬉しかったと思う。

ただ、日が経ってきて、八十島さんのメンタルはこのままの状態でいられるだろうか。

過去の話をすることは、その後に響くことがあって。
私も、結構経験している。

芸人として戻ってきて、自分にしかできない話をして、これだけ反響を得られたのはきっと、芸人冥利にはつきまくりだと思う。

でも、

書籍はともかく、映画とかそういう話は、もう少しおいておいて、適度に休憩してほしい。
この話から。


、、、、、、という自分は、”その話”を聴けるような、メンタルにはない。




ただいま、鬱病10年生の私。

前職で上司、同僚などの人間関係が引き金となって発症した。
原因はそればかりではないと思うけれど。
6年目まで勤めた職場に、挨拶もできない状態になって、ぼろぼろでなんとか退職。
その後、少し調子が良くなったときにまた同じ職種のパート勤務(もちろん別の職場で)してみたが、やはりダメだった。
もう、この職には就かないと決めている。
フラッシュバックが怖いし、向いていないこともわかった。
(いまだにその仕事の夢を見る、つらい)



前職に戻らないと決めたので、いずれ就職するならゼロからのスタート。
どうせなら自分のこの10年(もっとかかると思う)を伝えたいけど話すのが苦手だから、
明るく話せるようになるために学べるかなと、実は、お笑いの養成所入る妄想なんかもしてて。
、、、、、、も、妄想だよ?
仮に芸人になれたとしても、メディアに出ることがもしあったとしたら、私も親戚関係も、顔出しとかNG、素性バレたりしたらまずい(複雑なんです)。
前の職場のひととかから連絡きたら怖いし。

でも、、、、、、
不言実行の自分としては、結構アツくて、じっくりあたためていきたい話だった。方向性としては。


本来は、結婚出産、子育てが夢だった。

でも、
今の年齢や回復具合を考え、結婚はまだしも出産子育てを考えたとき、できないかもしれない可能性が大きくなる程に焦るから、その夢は少し置いておこうと、最近になって考えた。


そうしたとき、次のやりたいこと、目標がゼロになった、ともいえるけれど、たくさんある中で決めきれない、ということもいえる状態になった。

ぼんやりと、日々自分の中だけで妄想していると、どうやら私の脳内はこうなっていた。

【鬱病の経験を絶対に無駄にしない】
→ひとに伝える、できたらたのしく伝えたい
→センシティブなことをポップに伝える話し方を学ぶために、
 お笑い養成所へ行ってみたい
→鬱病にとってお薬になり得る”お笑い”を、
 もっと気軽に(経済的負担などなく)たのしめるシステムを作りたい
or 鬱病というものをもっといい意味でメジャーにして、
 生きやすい世の中になる方法を考えて発信したい

、、、、、、そんな感じだったのだ。
(もちろんまだ妄想の途中)


でも。


今回、ライブを実際に成功させた八十島さんは、
これまで培ってきたお笑いスキルによって
〈センシティブな内容をたのしく伝える〉を叶えられた。


本当に、私的にはタイムリーだったのだ。


私は、現在素人。36歳になる。
ニューヨーク嶋佐さん、ハライチさんなどと同じ学年。

そして今、ゼロの状態。



、、、、、、この先、できることはなんだろう。


私が、めちゃくちゃ奮起して何十年か後に同じようなことをしてもいいのだけれど、
今回のライブでの聞き手としての芸人仲間の存在とか、
いろいろ細かいことを考えると、、、、、、

とはいえいずれ、
今はそのライブをみれないメンタルだから、参考にできないのが辛い。

今は自分のメンタルを守ることで精一杯。


悔しいなぁ。

お笑いなんて観ること専門だったくせに、やりたいなと思っていたことを、叶えたひとが現れたことも、
それを、今観て、自分が受け止められる状況にないことも。

エンタメに使うお金がまだ捻出できず、ライブ配信のチケットもまだ変えずにいるが、今回の悔しさはお金ではなかった。
人生の参考になるなら、1000円なんて出したかった。

でも、
観たら、きっと、しばらく寝込んでしまうくらい衝撃を受けると思う。

弱い自分が嫌いだ。


このライブについて、すでに書いている方がいらしたので、こちらも是非。


気になる方、8/2まで配信が観られるようなので、どうか私の代わりに。
メンタルに余裕がある方におススメみたいです。



まだまだ、どう生きたらいいかわからない。


きっと、八十島さんも完治ではないと思うので、お仕事をしながらまだまだ付き合っていくのだろう。

待っていてくれる仲間、相方、場所があることが負担になることもあるけれど、八十島さんにとっては、それが本当に救いだったのだと思う。

私の場合は、職場と自分を切り離さないと危険な状況だった。

メンタルの病気は、引き金も、背景も、もっている性格も、症状も全員違う。ひとりとして同じ状態のひとはいない。


今回のライブによって、メンタルの異変、治療に苦しんでいるひとに関して、少しでも理解しようと思ってくれるひとが増えたらいいな。
やさしい世界になるといいな。


そんな活動をしてくださって、ありがとう、八十島さん。

どうか、今後も無理はせず、たのしんでいきましょう。


私にもきっと、できることがあると信じたい。


すこしだけ、この世界がやさしくなる。
そんな出来事を、自分にも起こせると信じて生きていけますように。

未熟ですががんばっております。治療費にあてさせていただきたいです。よろしくお願いします。