見出し画像

英語:日本の伝統食文化「捕鯨」、絶滅危惧種に指定は本当?その背景は?

日本の伝統食文化である捕鯨。私も昔クジラ肉を食べたことがありますが、この問題は知らなかったから。ただそれは子どもの頃の話で、しかも食卓に出ていたわけではなく、珍味の1つとして食べていた記憶がある程度。日本の伝統食文化だといわれても、正直ピンとこない。しかも、ここで捕獲されるクジラは絶滅危惧種も入っている。なぜそこまでしてクジラを獲る必要があるのでしょうか? 捕鯨反対派、推進派の2つの意見を見てみると、今まで知らなかった事実が見えてきました。ニュース記事をもとに、改めて捕鯨について考えてみたいと思います。

今回登場するキーワード単語

レッスンは、毎回記事のキーワードとなる単語の意味の確認と、それを用いた例文づくりから始めます。今回は、先生がイラストをつけてくれているので、それをそのまま使います。

Read the words and its meaning. Make your own sentences using the words.

🎁commercial (sold for money)=商業上の
💗I eat commercial sushi.

🎁species (an animal kind)=種類
💗There are many species in the zoo.

🎁brink of extinction (the point when almost all of the species is dead)=絶滅の危機に瀕している
💗The bird is on the brink of extinction.

🎁critics (professional person who judges)=批評家
💗He is a movie critic.

🎁poach (illegally catch an animal)=密猟する
💗Some people poach animals in national parks.

🎁preserve (to let something stay or maintain in its original condition)=保存する、保護する
💗He preserved pickles in the bottle.

🎁outcry (a strong expression of anger or disapproval)=抗議、声をあげる
💗The people outcried to the government.

捕鯨は食文化か絶滅危惧種か


The International Whaling Commission, or IWC, stopped commercial whaling back in 1986 after the practice cause many whale species to the brink of extinction.
Whales could still be killed but only if the killing served a scientific purpose, although critics said that the program was a cover for illegal poaching.
In 2018, Japan said that it was pulling out of the IWC, and it officially resumed commercial whaling last year when five small whaling ships set sail. They are hunting for three whale species, two of which are listed as endangered by the National Oceanic and Atmospheric Administration.

The International Whaling Commission=国際捕鯨委員会、Commission=委任、commercial=商事の、serve=仕える・尽くす、although=だけれども、critics=批評家、illegal=違法の、pull out =引き出す・引き上げる、resume=再び始める、species=種類、endangered=絶滅寸前の、the National Oceanic and Atmospheric Administration=米国海洋気象庁

国際捕鯨委員会(IWC)は、その慣行により多くのクジラ種が絶滅の危機に瀕した後、1986年に商業捕鯨を停止しました。
クジラは殺害が科学的な目的を果たした場合、まだ殺される可能性がありますが、批評家はこのプログラムは違法な密猟のカバーであると述べました。
2018年、日本はIWCから撤退すると発表し、昨年、5隻の小型捕鯨船が出航したことで正式に商業捕鯨を再開した。彼らは3種のクジラを探しており、そのうち2種は、米国海洋大気庁によって絶滅危惧種に指定されています。

豚肉や鶏肉、牛肉と比べてヘルシーなクジラ肉、その内容は?

画像1


Japan says that whaling is part of its culture dating back to the 12th century, and the Japanese Fisheries Agency set a number of 227 whales per year to prevent overfishing.
A whale chef summed up why he thought commercial whaling was important. He said: "A country that does not preserve its food culture has no future." He said whale meat was healthy. He said: "It is five times lower in calories than beef, 10 times lower in cholesterol, two times less fat than chicken and it's packed with iron. But abroad, people do not know this." Japan's return to whaling has brought international outcry. The Humane Society said: "This is a sad day for whale protection globally."

dating back to=~にさかのぼる、 Japanese Fisheries Agency=水産庁、prevent=予防する、summed up=要約する、calorie=カロリー、cholesterol=コレステロール、iron=鉄分、abroad=海外

日本は捕鯨は12世紀にまでさかのぼる文化の一部であると言い、日本の水産庁は乱獲を防ぐために年間227頭のクジラを設定しました。
クジラのシェフは、なぜ商業捕鯨が重要だと思ったのかを要約しました。 「食文化を守らない国には未来がない」と語った。クジラの肉は健康だったと彼は言った。 「牛肉の5分の1のカロリー、コレステロールの10分の1、鶏肉の2分の1の脂肪、そして鉄分が豊富です。しかし海外では、人々はこれを知りません。」日本の捕鯨への復帰は国際的な抗議をもたらした。動物愛護団体は、「今日は世界的にクジラ保護にとって悲しい日だ」と述べた。

Adapted and modified from: “Japan Goes Whaling”
Source: https://www.newsinlevels.com/products/japan-goes-whaling-level-3/


国際捕鯨委員会(IWC)が捕鯨停止を下したワケは?

画像4

国際捕鯨委員会(IWC)は、1986年に捕鯨停止を停止しています。にもかからず、日本はIWCから脱退して捕鯨を続けることにしました。なぜ日本はそこまでして捕鯨を続けるのでしょうか。水産庁はこの問題に対してどのように考えているのでしょうか。先生からの質問に回答しました。

📌Why did the International Whaling Commission stop whaling back in 1986?
✅Because whales’ numbers are decreasing in the world and they are on the brink of extinction.

📌Why does Japan hunt whales again?
✅Because whale catching is our culture in Japan.

📌How do the Japanese Fisheries Agency prevent overfishing?
✅The JFA said overfishing is not good and they protect whales.

📌Why does the Japanese whale chef say it’s important to resume Commercial Whaling?
✅The whale meat has iron and the whale meat can be eaten for a long time.

📌What was the Humane Society’s reaction to the resume of Commercial Whaling?
✅Many countries are angry about whale catching and poaching. The Humane Society outcried to commercial whaling.

捕鯨に関して賛成?反対?日本人であるあなたの意見は?

画像5

📚Do you agree or disagree with Japanese hunting for whales? Should this tradition be continued? Support your answer.

📍I disagree because we have to protect whales. Whales are on brink of extinction.
In other parts of the world, sharks are being hunted for their fins to make the very delicious shark fin soup. What can you say about this?
I like shark fin soup. It’s too delicious. But I didn’t know the problem. Now, I don’t eat shark fin soup. In other parts of the world=世界の他の地域では

私は、捕鯨に関しては必要ないと思います。というのも、今ほとんどの日本人はクジラの肉を食べないし、絶滅危惧種に指定されている動物を獲ってしまったらその種族は絶滅してしまうかもしれません。そもそも食べる必要がないクジラを獲って殺すというのもかわいそうなことだと思います。

捕鯨だけじゃない。辞めるべき?世界の食文化事情

日本では捕鯨が問題視されていますが、世界にはいろんな食文化があり、時にはそれが他国から非難の対象になることもありあす。たとえば、中国。中国では赤犬を食べるといわれています。私の感覚からしたら、犬はペットなので食べないでほしいと思います。

📚Do you know any tradition from another country that is also being debated by people whether it should continue or stop? Share about it.

📍Chinese people eat dogs. Dogs are pets, not food. Maybe, it’s Chinese culture just like whale catching in Japan but I love dogs. So, I don’t want to eat dogs.

知られざる捕鯨の歴史。日本での始まりは17世紀

画像6

そもそも捕鯨が日本の食文化となったのはいつごろからでしょうか。捕鯨が始まったのは、9世紀ごろ。ノルウェー、フランス、スペインなどが始めたといわれています。日本が捕鯨を始めたのは1612年、千葉県でのことでした。捕鯨といえば、和歌山県太地(たいち)町が有名ですが、始まりは千葉でした。ちなみに、今も千葉や岩手県では捕鯨が行われています。当時の日本の食文化を考えると、肉を食べる習慣がなく、魚中心だったと思われます。その中でクジラというのは、貴重なたんぱく源だったのかもしれません。

1940年代末から60年代半ば、戦後5年過ぎたあたりから日本での捕鯨活動がピークを迎えます。その後、日本は1955年頃から高度成長期に入り、食文化が豊かになっていきました。それと同時にクジラ肉よりも豚や牛肉などが普及していったものと思われます。ちなみに、一般社団法人日本捕鯨教会のホームページでは、古典捕鯨の様子や捕獲されたクジラ肉の使い道などが図解入りでわかりやすく解説されています。

捕鯨は伝統食文化を守るため?それとも調査のため?

ところで、いつからこの捕鯨問題が言われるようになったかといえば、1960年代頃。今回のニュース記事に出てきたIWC(国際捕鯨委員会)で国別捕獲枠や鯨種ごとの捕獲禁止措置を決めて、水産資源の管理をより積極的に行うことになったのです。その結果、アメリカ、イギリス、オランダ、オーストラリアなど、これまでメインで捕鯨を行っていた国々が相次いで撤退。さらに同時期、動物愛護、自然保護の活動が活発になったこともあり、捕鯨推進派と捕鯨反対派の対立が生まれることに。割愛しますが、捕鯨反対派が75%まで増えて、その結果、1982年に商業捕鯨のモラトリアムが可決。1986年から大型鯨の商業捕鯨は一時停止に。

ここで不思議なのが、「クジラは獲ったらだめ!」としながらも、IWCが南極海のミンク鯨の資源量として76万頭の推定値に合意していたこと。獲っていいのかわるいのか。これはクジラを通して調査を実施し、資源管理に必要な科学的データを収集するために、必要最低限な数として設定されたものではないかと思います。そうこういっているうちに、ノルウェー(1993年~)とアイスランド(2006年~)がそれぞれ賞状捕鯨を開始。日本でも2018年から再スタートすることに。

「クジラは絶滅危惧種」?それとも……

画像3

捕鯨に関していえば、「クジラは絶滅危惧種だから獲ってはいけない」という派と、「絶滅危惧種ではない。一時的に数が落ち込んだものもあるけれど、今は回復している」と意見が対立してるようです。私が見た限りでは、一般社団法人日本捕鯨協会で公表されているクジラの頭数は数百から数千頭。決して多いとは言えない数だと思うのですが、捕獲する頭数が少ないから大丈夫、ということなのでしょうか……。

資源管理が行われないまま乱獲の対象となった大型のシロナガスクジラ、セミクジラなどの資源量は極めて低い水準にまで落ち込みましたが、現在では完全に保護されております(一般社団法人日本捕鯨協会)

捕鯨調査にかかる費用は税金!?

捕鯨反対派の意見を書いたBBSニュース(JAPAN)では、南極での捕鯨調査のために私たちの税金が使われていて、しかも、それは誰も得しないどころか政府の官僚や政治家が既得権益と結びついているからやめられないという指摘もしています。そう聞くと、地方の有力者が政治家をバックアップしているという構図も十分考えられるので十分ありえる話かなと思ってしまいます。

捕鯨は続けるべき? やめるべき? あなたの意見は?

画像2

私は、クジラの肉を食べないし食べる必要性を感じないので捕鯨はしなくていいと思います。捕鯨は、食文化というよりも調査目的で殺したものを無駄にしないように食べるという話もありますが、調査のために生き物を何頭も殺すのもかわいそうだと思います。これも毎日、豚や牛、鶏肉を食べられる環境にある今だからこそいえることかもしれませんが。

ちなみに、先生は「クジラは体が大きいから100年くらい生きるんじゃない?大きくなるまでに時間がかかる魚を獲ったら数が足りなくなるのでは?」ということでしたが、調べてみたらクジラの一生は推定50年。大きくなる前に死んでしまうものもたくさんいるので、平均寿命は20年ほどとありました。今回は、捕鯨について調べてみましたが、またいろいろと知らないことがたくさん出てきました。捕鯨問題、海外の人から意見を求められることもあると思うので、事実や経緯とともに自分の意見を言えるようにしておくといいかと思います。

この記事が参加している募集

#noteのつづけ方

38,453件

フローレンス、マクドナルドハウスなど、国内外でつながりのある子供のための支援団体に寄付させていただきます。